WO2008065761A1 - Dispositif orthodontique - Google Patents

Description

明 細 書

歯列矯正装置

技術分野

[0001] 本発明は、歯列矯正装置に関する。

背景技術

[0002] 従来、歯列矯正装置としては、歯列に装着されるワイヤを備えるものが知られている 。前記ワイヤのもつ弹性的な戻り力が前記歯列に一定の静荷重として作用し、歯並 びや咬み合わせを矯正する。すなわち、前記歯列矯正装置は、歯列に一定力が付 与されると、歯茎の中で歯を支えている歯槽骨が徐々に変形 (骨改造、骨リモデリン グ)することで、歯列が矯正されると 、う原理に基づく。

[0003] しかし、前記ワイヤを用いた歯列矯正では、完治までに非常に長 、期間を要する（ 早くて 6ヶ月、通常は数年)。このような長い加療期間は、患者への負担を大きくする 。そのために治療が長続きしないことも多い。

[0004] このような歯列矯正の期間を短縮するために、歯列に振動力を与えるという技術が 研究されている。例えば非特許文献 1には、図 7 (a)に示すように、歯列に一定力を 加えたサンプル Aと、歯列に振動力をカ卩えたサンプル Bとを比較した場合に、振動力 を加えたサンプル Bの方が期間の短縮に効果があるという研究成果が記載されてい る。同様に、非特許文献 2には、図 7 (b)に示すように、歯列に一定力を加えたサンプ ルと、歯列に一定力 +振動力を加えたサンプル Dとを比較した場合に、一定力 +振 動力を加えたサンプル Dの方が矯正期間の短縮に効果があるという研究成果が記載 されている。

[0005] これらの研究によると、前記歯列への振動力の付与は歯列矯正の期間を従来の約

1Z2〜1Z3まで大幅に短縮する。さらに、前記非特許文献 1は、振動力の付与が 1 日に 1. 5時間だけで良ぐ前記非特許文献 2では 2週間に 1回でかつ 1回が 2分間だ けで良いことを示している。

[0006] これらの研究から、歯列にワイヤ等で一定の矯正力を付与するだけの歯列矯正より も、その矯正力に加えて振動力を付与する歯列矯正の方がその矯正期間の大幅な 短縮に効果があることを理解できる。

[0007] 従来、前記研究を実用化するための装置が提案されている。具体的に、特許文献 1は、矯正対象歯の移動を促すように歯列に装着されるマウスピースと、このマウスピ ースの装着部位の周囲組織に超音波振動を付与する手段とを備える装置を開示す る。また、特許文献 2は、矯正対象歯に超音波振動を付与する装置を開示する。

[0008] しかしながら、前記特許文献 1, 2に記載される装置は、いずれも、超音波供給へッ ドを例えば頰の肌面に押し当てることによる外部からの超音波振動の付与を受けるも のであるから、矯正対象歯に効率よく超音波振動が付与されな 、と 、う課題を有する 。また、前記各装置は、超音波発生装置を必要とするから、この装置を備えた歯科医 院に何度も出向かな 、と治療が継続できな 、と 、う課題もある。

非特許文献 1 :清水：日矯歯誌 45 : 56— 72, 1986

非特許文献 2 :大前他：日本矯正歯科学会雑誌， 60 (4) : 201, 2001

特許文献 1 :特開 2002— 102255号公報

特許文献 2 :特開 2004— 201895号公報

発明の開示

[0009] 本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、矯正対象歯に効率よく振 動を付与することができ、また、家庭においても簡単かつ安全に治療を継続すること を可能にする歯列矯正装置を提供することを目的とする。

[0010] その目的を達成するための手段として、本発明に係る歯列矯正装置は、荷重付与 機構と振動生成用ァクチユエ一タとを備える。荷重付与機構は、歯列に装着され、前 記矯正のための荷重を前記歯列に含まれる特定の歯に付与する。振動生成用ァク チュエータは、前記歯列を含む口腔内に外部力 挿入され、かつ、前記荷重付与機 構のうち前記特定の歯に対応する部分または当該特定の歯に接触することが可能な 接触部を有し、この接触部から前記歯または前記荷重付与機構の部分に振動力を 付与する。従って、この振動生成用ァクチユエータは、効率よく前記特定の歯または これに対応する荷重付与機構の部分に振動力を付与することができ、これにより歯列 矯正のために要する時間を大幅に短縮する。

図面の簡単な説明 [0011] [図 1]本発明の第 1の実施の形態に係る荷重付与機構であってブラケットとワイヤとを 有する機構が歯列に取付けられた下顎側の歯型を示す斜視図である。

[図 2] (a) (b)はそれぞれ振動生成用ァクチユエ一タの例を示す斜視図である。

[図 3] (a) (b) (c)は前記荷重付与機構と振動生成用ァクチユエータとの接触状態を 示す断面図である。

[図 4]本発明の第 2の実施の形態に係る荷重付与機構であるマウスピースが歯列に 取付けられた下顎側の歯型を示す斜視図である。

[図 5] (a)は前記マウスピースを歯列に取付ける前の状態を示す一部断面側面図、 (b )は前記マウスピースを歯列に取付けた状態を示す一部断面側面図である。

[図 6] (a) (b) (c)は前記マウスピースと振動生成用ァクチユエータとの接触状態を示 す説明図である。

[図 7] (a) (b)は、それぞれ歯列矯正の期間の短縮効果を説明するためのグラフであ る。

発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に 説明する。

[0013] 図 1は、本発明の第 1の実施の形態に係る下顎側の歯型 1を示す斜視図である。こ の歯型 1は歯列 3を有し、この歯列 3は複数の歯 3a〜3nを含む。そのうちの歯 3a, 3 nが奥歯である。これらの奥歯を除いた歯 3b〜3mに、歯列矯正のための荷重付与 機構が装着される。

[0014] この荷重付与機構は、前記歯 3b〜3mの外面に固定される複数のブラケット 4と、こ れらのブラケット 4に跨るように配設されるワイヤ（アーチワイヤ） 5と力もなり、このワイ ャ 5が前記各ブラケット 4によって前記歯 3b〜3mに係止される。前記ワイヤ 5は弾性 変形状態で係止されていて、その弾性戻り力が前記歯列 3に一定の静荷重として作 用する。この静荷重の付与が歯並びや咬み合わせを矯正する。なお、歯列を矯正す るための荷重付与機構は図 1に例示されたものに限られない。

[0015] この実施の形態に係る歯列矯正装置は、前記荷重付与機構に加え、振動生成用 ァクチユエータを備える。その例を図 2 (a) (b)に示す。 [0016] 図 2 (a)は、前記振動生成用ァクチユエータとしてバイトボード 7Aを示す。このバイト ボード 7Aは、使用者 (患者)の上下の歯により咬まれる本体 20と、この本体 20に内 蔵される振動子 21と、この振動子 21にケーブル 25を介して電気的に接続されるコン トロールボックス 22とを有する。前記振動子 21は、給電を受けることにより振動し、そ の振動を前記歯に伝える。前記コントロールボックス 22は、スィッチ 23及びボリューム つまみ 24を有し、このボリュームつまみ 24の操作量に応じて前記振動子 21の生成 する振動の荷重や周波数をコントロールする。

[0017] このバイトボード 7Aの本体 20は、口腔内に外部力 挿入され、上下の歯によって 咬まれることにより、前記ブラケット 4とワイヤ 5とから一定の矯正力が付与された矯正 対象歯 3d, 3e, 3g, 3hの部分に接触する。この接触は、前記バイトボード 7Aが前記 矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに効率よく振動を付与することを可能にする。このような 振動の付与は、歯列矯正のために要する期間を大幅に短縮する。

[0018] 一方、図 2 (b)は、前記振動生成用ァクチユエータとして振動生成用プローブ 7Bを 示す。この振動生成用プローブ 7Bは、一方向に延びる本体 7aと、この本体 7aからそ の中心軸に沿って延びる軸 7bと、この軸 7bの先端に設けられるボール状振動子 7c とを有し、前記本体 20への給電に伴って前記軸 7b及び前記ボール状振動子 7cが 軸方向（図の矢印 aの方向）に振動する。この振動生成用プローブ 7Bには、例えば、 家庭用の振動型電動歯ブラシや電動ひげ剃りに用いられるものを利用することが可 能である。

[0019] 前記荷重付与機構において、図 1に示す歯列 3のうちの特定の歯 (例えば矯正対 象歯 3d, 3e, 3g, 3h)に対応するブラケット 4には、位置決め部としてマーキング (着 色目印） 10aが施される。このマーキング 10aは、ワイヤ 5に施されても良いし、矯正対 象歯 3d, 3e, 3g, 3hそのものにマーキングが施されてもよい。

[0020] 本発明に係る位置決め部は、前記マーキング 10aに限られない。例えば、図 1に示 されるように、前記荷重付与機構を構成する特定のブラケット 4に前記位置決め部を 構成する窪み 10bが形成されてもよい。あるいは、図 1及び図 3 (c)に示される矯正対 象歯 3dと 3eとの合面間の凹み、および矯正対象歯 3gと 3hとの合面間の凹み力 そ れぞれ、位置決め部に相当する窪み 10 を構成してもよ 、。 [0021] 具体的に、振動生成用ァクチユエータとして図 2 (b)に示す振動生成用プローブ 7B が用いられ、かつ、荷重付与機構側の位置決め部が図 3 (a)に示されるマーキング（ 着色目印） 10aである場合、前記振動生成用プローブ 7Bのボール状振動子 7cが口 腔内に外部から挿入され、マーキング 10aを目印としてブラケット 4に当接させられる 。位置決め部が図 3 (b)に示す窪み 10bである場合、前記ボール状振動子 7cは当該 窪み (合面間の凹み） 10bに嵌り込むようにして前記ブラケット 4に接触させられる。位 置決め部が図 3 (c)に示す窪み (合面間の凹み） 10 である場合、前記ボール状振 動子 7cは当該窪み 1(ΛΊこ嵌り込むようにして歯列 3に直接、接触させられる。

[0022] 前記いずれの接触も、前記振動生成用プローブ 7Βが矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3h 及びその近傍部分のみに正確に振動を付与することを可能にする。このような振動 の付与は、歯列矯正の期間を大幅に短縮する。

[0023] 前記荷重付与機構、すなわち、矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hの部分に一定力を付 与するための機構は、複数のブラケット 4とこれらをつなぐワイヤ 5により構成されるか ら、そのコストは低い。

[0024] 前記の位置決め部、すなわち、ブラケット 4とワイヤ 5の少なくとも一方に設けられる マーキング 10aや窪み 10b、矯正対象歯 3dと 3eとの合面間の凹みおよび矯正対象 歯 3gと 3hとの合面間の凹みにより構成される窪み 1(ΛΊま、振動生成用プローブ 7Β の振動子 7cを位置決めする際の目印になるので、より正確に矯正対象歯 3d, 3e, 3 g, 3hに振動を付与することを可能にする。

[0025] 具体的に、前記位置決め部であるマーキング 10aは、振動生成用プローブ 7Bの振 動子 7cが接触すべき位置の正確な視認を可能にする。

[0026] また、位置決め部である窪み 10b, 10b'は、前記振動子 7cを誘 、込む機能を有す るので、前記振動子 7cと荷重付与機構または歯列との接触をより簡単かつ正確にす る。

[0027] 本発明の第 2の実施の形態を図 4及び図 5に示す。この実施の形態に係る荷重付 与機構は、マウスピース 9と突起物 15とにより構成され、当該荷重付与機構が矯正対 象歯 3d, 3e, 3g, 3hに一定の力（静荷重）を付与する。

[0028] 図 5 (a)に示すように、前記突起物 15は、例えば、歯列 3の矯正対象歯 3d, 3e, 3g , 3hの前面に当該前面力も前方に突出するように固定される。そして、この突起物 1 5の上から図 4及び図 5 (b)に示されるようにマウスピース 9が被せられ、歯列 3に無理 嵌めされるようにして装着される。この装着されたマウスピース 9には収縮力が生じ、こ の収縮力が突起物 15に集中する。この突起物 15に集中した力力 矯正のための一 定カ（矢印 a)として矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに付与される。

[0029] 前記マウスピース 9の材料としては、一般のマウスピース（またはマウスガード)材料 として普通に用いられ、衛生面の安全性が保証された材料により成形されたもの、例 えば高分子材料である EVA (エチレン酢酸ビニル榭脂)シートが適当な形状に成形 されたものが好適である。このような材料は、歯や歯肉へのアレルギー等の影響が低 いので好ましい。このマウスピース 9の材料は、歯列 3に一定力（静荷重）を付与する ことを目的に、軟質材、硬質材、あるいはこれらの混合材を矯正の程度に応じて適宜 に選択される。

[0030] なお、前記マウスピース 9は、それ自身の内面形状によって歯列にその矯正のため の一定の力を付与することも可能である。具体的には、最終目標とされる歯並びの形 状、或いは矯正途中で目標とされる歯並びの形状に対応する内面形状をもつマウス ピース 9が作成され、装着されればよい。このような内面形状をもつマウスピース 9は、 前記歯列に装着されることによって当該歯列に適当な矯正力を与えることができる。

[0031] 前記マウスピース 9のうち、前記矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに対応するマウスピー ス 9の表面には、位置決め部であるマーキング (着色目印） 10aが施される。この位置 決め部はマーキング 10aに限定されない。例えば、前記マーキング 10aに代えて、図 6 (b)に示される窪み 10bが前記マウスピース 9の表面に形成されてもよい。あるいは 、図 4及び図 6 (c)に示されるように、矯正対象歯 3dと 3eとの合面間の凹みおよび矯 正対象歯 3gと 3hとの合面間の凹みに対応してマウスピース 9の表面に形成される窪 み 10 がそれぞれ前記位置決め部として利用されてもよい。

[0032] 前記第 1の実施の形態と同様、例えば前記図 2 (b)に示される振動生成用プローブ 7Bのボール状振動子 7cが口腔内に外部から挿入され、図 6 (a)に示すマーキング（ 着色目印） 10aが位置決め部を構成する場合には、前記ボール状振動子 7cが前記 マーキング 10aに当接させられる。また、図 6 (b)に示す窪み 10bや図 6 (c)に示す窪 み 101 が位置決め部を構成する場合には、その窪みに前記ボール状振動子 7cが 嵌り込むようにして前記マウスピース 9に接触させられる。

[0033] 前記いずれの場合も、前記ボール状振動子 7cは前記マウスピース 9のうち矯正対 象歯 3d, 3e, 3g, 3hに対応する部分の表面に正確に接触することが可能である。こ のことは、歯列矯正のための期間を大幅に短縮する。

[0034] 前記マウスピース 9が用いられる場合も、前記振動生成用ァクチユエータとして前記 図 2 (a)に示されるバイトボード 7Aが用いられることが可能である。その場合、前記バ イトボード 7Aの本体 20は、前記マウスピース 9を介して上下の歯により咬まれる。これ により、前記本体 20は、前記マウスピース 9のうち、一定力が付与される矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに対応する部分に接触することができ、これにより、前記矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに効率よく振動を付与することができる。このことは、歯列矯正の期 間を大幅に短縮する。

[0035] 前記マウスピース 9は、前記矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに固定される突起物 15の 上に被さるようにして前記歯列 3に無理嵌めされることにより、一定力を矯正対象歯 3 d, 3e, 3g, 3hに付与するものであるから、前記ブラケット 4とワイヤ 5と力もなる荷重 付与機構に比べ、歯列 3に対する着脱が容易であり、これにより患者の負担を軽減 する。さらに、図 4及び図 6 (a)〜（c)に示されるマウスピース 9は、振動生成用プロ一 ブ 7Bの振動子 7cの接触位置の目印となる位置決め部であるマーキング 10aや窪み 部 10b, 10 を有しているので、より正確に矯正対象歯 3d, 3e, 3g, 3hに振動を付 与することを可能にする。

[0036] なお、前記位置決め部は、前記ブラケット 4とワイヤ 5とからなる荷重付与機構や前 記マウスピース 9からなる荷重付与機構に前記振動子 7cを接触させるべき位置を決 めるためのものに限らず、歯列に振動子を接触させるべき位置を決めるためのもので もよい。例えば、当該位置決め部は、前記ワイヤ 5の適当な部位力 上側または下側 に延びて前記歯列における適当な部位すなわち前記振動子を接触させるべき部位 を指し示す形状を有するものであってもよい。あるいは、前記マウスピース 9に設けら れた貫通孔であって、前記振動子の挿入を許容しかつ当該振動子を前記歯列にお ける適当な部位に誘導するものであってもよい。 [0037] 以上のように、本発明に係る歯列矯正装置は、荷重付与機構と振動生成用ァクチ ユエ一タとを備える。荷重付与機構は、歯列に装着され、前記矯正のための荷重を 前記歯列に含まれる特定の歯に付与する。振動生成用ァクチユエータは、前記歯列 を含む口腔内に外部から挿入され、かつ、前記荷重付与機構のうち前記特定の歯に 対応する部分または当該特定の歯に接触することが可能な接触部を有し、この接触 部力 前記歯または前記荷重付与機構の部分に振動力を効率よく付与する。このこ とは、歯列矯正のために要する時間を大幅に短縮する。

[0038] 前記荷重付与機構としては、前記歯列に含まれる複数の歯の外面部にそれぞれ固 定されるブラケットと、これらのブラケットに跨りかつ弾性変形した状態で当該ブラケッ トにより係止され、その弾性復帰力が前記荷重として特定の歯に与えられるワイヤと を含むもの力 好適である。この機構は構造が簡単でそのコストは低い。

[0039] また、前記荷重付与機構は、前記歯列に含まれる特定の歯に当該歯から突出する ように固定される突起物と、この突起物の上力 前記歯列に装着されることにより、前 記突起物が固定された歯に一定力を付与するマウスピースとを含むものであってもよ い。このマウスピースの着脱は容易であり、このことは患者の負担を軽減する。

[0040] 前記振動生成用ァクチユエータとしては、上下の歯により咬まれることが可能な本 体と、この本体に内蔵され、振動を生成する振動子とを含むもの力 好適である。この 振動生成用ァクチユエータは、その本体が患者に咬まれるだけで、前記特定の歯ま たはこれに対応する荷重付与機構の部分に振動を付与することができる。

[0041] また、前記振動生成用ァクチユエータは、振動を生成する振動子を含み、この振動 子は、前記荷重付与機構のうち前記特定の歯に対応する部分または当該特定の歯 に接触することが可能な形状を有するものでもよい。この振動子は、前記特定の歯に より効率よく振動を付与することができる。

[0042] 前記荷重付与機構は、この荷重付与機構または前記歯列に前記振動子を接触さ せるべき位置を決めるための位置決め部を有することが、より好ましい。この位置決め 部は、前記振動子がより正確に前記荷重付与機構または歯列の適当な位置に接触 することを助ける。

[0043] 前記位置決め部としては、前記振動子の接触位置を示すマーキングや、前記振動 子が嵌り込むことが可能な形状をもつ窪みが好適である。後者の窪みは、前記振動 子を適当な接触位置に誘い込む機能を有する。

Claims

請求の範囲

[1] 歯列の歯並びや咬み合わせを矯正するための歯列矯正装置であって、

前記歯列に装着され、前記矯正のための荷重を前記歯列に含まれる特定の歯に 付与する荷重付与機構と、

前記歯列を含む口腔内に外部から挿入され、かつ、前記荷重付与機構のうち前記 特定の歯に対応する部分または当該特定の歯に接触することが可能な接触部を有 し、この接触部力 前記歯または前記荷重付与機構の部分に振動力を付与する振 動生成用ァクチユエータと、を備える。

[2] 請求項 1記載の歯列矯正装置において、

前記荷重付与機構は、前記歯列に含まれる複数の歯の外面部にそれぞれ固定さ れるブラケットと、これらのブラケットに跨りかつ弾性変形した状態で当該ブラケットに より係止され、その弾性復帰力が前記荷重として特定の歯に与えられるワイヤとを含 む。

[3] 請求項 1記載の歯列矯正装置において、

前記荷重付与機構は、前記歯列に含まれる特定の歯に当該歯力 突出するように 固定される突起物と、この突起物の上から前記歯列に装着されることにより、前記突 起物が固定された歯に一定力を付与するマウスピースとを含む。

[4] 請求項 1〜3のいずれかに記載の歯列矯正装置において、

前記振動生成用ァクチユエータは、上下の歯により咬まれることが可能な本体と、こ の本体に内蔵され、振動を生成する振動子とを含む。

[5] 請求項 1〜3のいずれかに記載の歯列矯正装置において、

前記振動生成用ァクチユエータは、振動を生成する振動子を含み、この振動子は、 前記荷重付与機構のうち前記特定の歯に対応する部分または当該特定の歯に接触 することが可能な形状を有する。

[6] 請求項 5記載の歯列矯正装置において、

前記荷重付与機構は、この荷重付与機構または前記歯列に前記振動子を接触さ せるべき位置を決めるための位置決め部を有する。

[7] 請求項 6記載の歯列矯正装置において、 前記荷重付与機構は、前記位置決め部として、前記振動子の接触位置を示すマ 一キングを含む。

請求項 6記載の歯列矯正装置にお 、て、

前記荷重付与機構は、前記位置決め部として、前記振動子が嵌り込むことが可能 な形状をもつ窪みを含む。