WO2007039956A1

WO2007039956A1 - 内視鏡挿入補助具及び内視鏡装置

Info

Publication number: WO2007039956A1
Application number: PCT/JP2006/311019
Authority: WO
Inventors: Koji Yamaya
Original assignee: Olympus Medical Systems Corp.
Priority date: 2005-09-30
Filing date: 2006-06-01
Publication date: 2007-04-12
Also published as: JP2007097648A; JP4772446B2; US8147401B2; CN100475124C; US20090171156A1; CN200963126Y; EP1929929A4; CN1939207A; EP1929929A1; EP1929929B1

Abstract

　内視鏡挿入補助具は内視鏡の挿入部内に配設され、先端部が外部と連通した中空の通路内で進退可能であり、挿入部の先端から突出される長さを備えた進退部材と、内視鏡の挿入部の外面側に装着可能な装着部を備えると共に、前記進退部材の先端に接続され、前記進退部材の進退動作に伴って挿入部の先端から突出可能なバルーン部材と、前記バルーン部材に接続され、前記バルーン部材に対する流体の給排により前記バルーン部材を膨張及び収縮させる管路を備えた流体給排手段とを具備する。

Description

明細書

内視鏡挿入補助具及び内視鏡装置

技術分野

[0001] 本発明は、内視鏡の挿入部を例えば経肛門的又は経口的に大腸、小腸等の管腔内にスムーズに挿入するのに適した内視鏡挿入補助具及び内視鏡装置に関する。背景技術

[0002] 一般に内視鏡は、術者が把持して種々の操作を行う操作部と、挿入部とからなり、この挿入部は前記操作部力延設された細長の管で可撓性を有する軟性部と、この軟性部の先端に連設され操作部の操作により左右又は及び上下方向に湾曲可能な湾曲部と、この湾曲部の先端に連設された硬性の先端構成部とから構成されており、前記挿入部を経肛門的又は経口的又は経鼻的に体腔内へ挿入して、所定部位を観察診断し、又は観察しつつ処置等をするようになっている。

ところで、前記内視鏡の挿入部を体腔内へ挿入するには、従来は主として患者の体外から内視鏡挿入部に力を加えて押し込む方法がとられていた。

し力しながら、このような押し込み方法では、挿入部を経肛門的又は経口的に大腸又は小腸に挿入する場合、円滑に行うことが以下のように困難になることがある。

[0003] 大腸、小腸等の腸管は、管腔内径が狭い上、長尺で複雑に曲がりくねつている上に、腸管がしっかりと固定されておらず柔軟である。このため、術者が内視鏡の挿入部の押し込みによって、挿入部を進行方向へ移動又は圧縮しても、押し込みの力を解除すると、反力により殆ど元の位置まで押し戻されてしまう。従って、挿入部が進行方向にな力なか進まず、特に腸管の深部に至るほどその戻りが顕著になる。また、深部まで挿入部を挿入する場合は、特に、その検査時間が長くかかり、また挿入作業が難し力つた。

[0004] そのため、内視鏡の挿入部を単に患者の体外力力をカ卩えて押し込むことなぐ腸管内を挿入できるようにすベぐ第 1の先行例としての日本国特開昭 59— 181121号公報には、内視鏡挿入補助具が開示されている。

第 1の先行例の内視鏡挿入補助具は、可饒性を有する細長なチューブの先端に流体の注入、排出により膨張、収縮するバルーンを有し、且つ前記チューブの後端にバルーンに流体を注入、排出し前記バルーンを膨張、収縮させる流体流出入装置を接続可能としたものある。そして、術者は、この内視鏡挿入補助具を内視鏡の鉗子チャンネル内に手元側力挿通し、前記バルーンを内視鏡の先端力突出させて遠近動可能とすると共に、このバルーンを膨張、収縮させることで、腸管を保持及び解放し、内視鏡を深部へ挿入するようになっている。

また、第 2の先行例としての日本国特開平 8— 299261号公報には、内視鏡の挿入部に相当する内視鏡管の外周面には、挿入部の径方向に膨張されるバルーンが設けられ、そのバルーンは内視鏡管内に配置した送りねじ機構によって内視鏡管の外周面を進退可能に設けられている。また、内視鏡管内には、バルーンに空気を供給する可撓空気管が配設され、空気圧調整機によってバルーンが膨張収縮するようになっている。

[0005] し力しながら、第 1の先行例の内視鏡挿入補助具では、バルーンを内視鏡の鉗子チャンネル内に全長を通さなければならないため、現実的には小さなバルーンしか実装できず、そのため、バルーンを膨張させたときの腸管の保持力は小さくなつてしまう。このように保持力が小さいため、保持すべき状態においてずれ易ぐ内視鏡を腸管の奥へ前進させることが極めて難し力つた。

また、第 2の先行例の内視鏡では、バルーンの進退量は内視鏡管の外部に開口した開口孔の大きさに依存するため、内視鏡を前進させるためのバルーンの移動量が制限される。このため、内視鏡を挿入するのに時間が力かってしまうことになる。

[0006] また、第 2の先行例では、ノレーンが内視鏡の先端部よりも基端側にあるため、視野方向で挿入の妨げとなって橈んでいる腸管を把持して橈みを除去し、内視鏡の視野方向に挿入して、く際の腸管の状態を確認することができな、。このように確認ができないため、内視鏡を腸管の奥に円滑に挿入することが難しい。

[0007] 本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡の挿入部を例えば経肛門的又は経口的に大腸、小腸等の管腔内に挿入する際、深部側に円滑に挿入でき、検查時間の短縮等を達成できる内視鏡挿入補助具及び内視鏡装置を提供することを目的とする。発明の開示

課題を解決するための手段

[0008] 本発明の内視鏡挿入補助具は、内視鏡の挿入部内に配設され、先端部が外部と連通した中空の通路内で進退可能であり、挿入部の先端力突出される長さを備えた進退部材と、内視鏡の挿入部の外面側に装着可能な装着部を備えると共に、前記進退部材の先端に接続され、前記進退部材の進退動作に伴って挿入部の先端から突出可能なバルーン部材と、前記バルーン部材に接続され、前記バルーン部材に対する流体の給排により前記バルーン部材を膨張及び収縮させる管路を備えた流体給排手段と、

を具備することを特徴とする。

上記構成により、進退部材を進退させる操作によってバルーン部材は、挿入部の先端からの突出と挿入部の外面間を移動し、流体の給排によりバルーン部材は、膨張収縮する。そして、内視鏡の挿入部の管腔内の深部側への挿入が円滑に行いし易くなる。

[0009] 本発明の内視鏡装置は、体腔内に挿入可能で先端部に照明窓と観察窓が設けられた細長の挿入部を有する内視鏡と、

前記挿入部内に配設され、先端部が外部と連通した中空の通路内で進退可能であり、挿入部の先端カゝら突出される長さを備えた進退部材と、

前記挿入部の外面側に装着可能な装着部を備えると共に、前記進退部材の先端に接続され、前記進退部材の進退動作に伴って挿入部の先端力突出可能なバル一ン部材と、

前記バルーン部材に接続され、前記バルーン部材に対する流体の給排により前記バルーン部材を膨張及び収縮させる管路と、

を具備することを特徴とする。

上記構成により、内視鏡の挿入部の管腔内の深部側への挿入が円滑に行いし易くなる。

図面の簡単な説明

[0010] [図 1]図 1は本発明の実施例 1の内視鏡装置の全体構成を示す斜視図。 [図 2]図 2は内視鏡挿入補助具が装着された内視鏡の先端部の一部を拡大して示す斜視図。

[図 3]図 3は内視鏡挿入補助具が装着された内視鏡の挿入部の先端側を示す断面図。

[図 4]図 4は図 3の状態力内視鏡挿入補助具のバルーンを前方に移動させた状態を示す図。

[図 5]図 5は図 4の状態でバルーンを膨張させた後、シャフトを引き込む操作を行い、腸管をたぐり寄せた状態を示す図。

[図 6]図 6は図 5の状態において、湾曲部を湾曲させ、バルーンを収縮させた後、バルーンを前方に移動させた状態を示す図。

[図 7]図 7は図 6の状態において、バルーンを膨張させた状態を示す図。

[図 8]図 8は図 7の状態においてシャフトを引き込む操作を行い、腸管をたぐり寄せた状態を示す図。

[図 9]図 9は大腸の深部側に挿入する作用の説明図。

[図 10]図 10は本実施例による作用のフローチャート図。

[図 11]図 11は本発明の実施例 2の内視鏡装置の全体構成を示す斜視図。

[図 12]図 12は内視鏡挿入補助具が装着された内視鏡の挿入部の先端側を示す断面図。

[図 13]図 13は変形例の内視鏡挿入補助具を使用状態で示す図。

[図 14]図 14は本発明の実施例 3の内視鏡装置の概略の構成を示す図。

[図 15]図 15は本発明の実施例 4の内視鏡装置の概略の構成を示す図。

[図 16]図 16は変形例の内視鏡装置の全体構成を示す斜視図。

[図 17]図 17は本発明の実施例 5の内視鏡挿入補助具を示す図。

[図 18]図 18は変形例の内視鏡挿入補助具を示す図。

[図 19]図 19は本発明の実施例 6の内視鏡装置の概略の構成を示す図。

[図 20]図 20は変形例の内視鏡装置の概略の構成を示す図。

発明を実施するための最良の形態

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。 (実施例 1)

図 1から図 10を参照して本発明の実施例 1を説明する。

図 1に示すように本発明の実施例 1の内視鏡装置 1は、体腔 (管腔）内等に挿入され、内視鏡検査に使用される内視鏡 2と、この内視鏡 2の挿入部 3の先端側に着脱自在に装着され、内視鏡 2の挿入を補助する内視鏡挿入補助具 4とから構成される。内視鏡 2は、体腔内等に挿入される細長の挿入部 3と、この挿入部 3の基端に設けられた操作部 5と、この操作部 5の側部から延出されるユニバーサルケーブル 6とを有する。このユニバーサルケーブル 6の端部には、図示しないコネクタが設けてあり、コネクタは光源装置及び信号処理装置に着脱自在に接続される。

挿入部 3は、細長で可撓性を有する可撓管部 7と、この可撓管部 7の先端に連結され、湾曲自在の湾曲部 8と、この湾曲部 8の先端に連結され、硬質の先端部 9とを有する。

[0012] 図 1に示すように、先端部 9及び湾曲部 8の外周面に内視鏡挿入補助具 4を構成するバルーン 10が取り付けられる。

[0013] 先端部 9には、図 1の先端を拡大した図 2に示すように例えば先端面の中央付近に観察窓 11が設けてあり、その両側に照明窓 12と送気送水ノズル 13とがそれぞれ設けてある。

照明窓 12に取り付けられた照明レンズの内側には照明光を伝送するライトガイドが挿通されており、このライトガイドは挿入部 3内などを揷通され、上記光源装置に着脱自在に接続される。そして、光源装置で発生した照明光をライトガイドにより伝送して、照明窓 12から出射し、観察窓 11の視野範囲（図 4において Θで示す)となる体腔内は、照明光により照明される。

観察窓 11には、図 3に示すように対物レンズ 14が取り付けてあり、その結像位置には撮像素子として例えば CCD15が配置されている。そして、 CCD15は、その撮像面に結像された体腔内の光学像を光電変換する。

[0014] CCD15は、信号ケーブルと接続され、この信号ケーブルは挿入部 3内等を揷通され、上記信号処理装置と電気的に接続される。そして、信号処理装置は、 CCD15により撮像された撮像信号に対する信号処理を行い、映像信号を生成してモニタに出力し、 CCD15で撮像される画像をモニタの表示面に表示する。

また、図 2に示すように観察窓 11における照明窓 12及び送気送水ノズル 13の方向と略直交する方向の両側には、第 1チャンネル 17及び第 2チャンネル 18の先端の開口部が夫々開口している。

図 3にも示すように、第 2チャンネル 18には、内視鏡挿入補助具 4における進退自在に移動される進退部材としてのシャフト (軸体） 19が挿通される。

挿入部 3の長手方向に沿って形成された第 1チャンネル 17及び第 2チャンネル 18 は、図 1に示す操作部 5の前端付近に設けられた第 1チャンネル挿入口 21及び第 2 チャンネル挿入口 22と夫々連通して!/ヽる。

[0015] また、図 1に示すように、操作部 5の前端寄りの部分には、把持部 23が設けてあり、術者はこの把持部 23を把持して操作部 5に設けられた湾曲操作ノブ 24の操作などを行うことができる。

つまり、操作部 5には、把持部 23よりも後端側に湾曲操作ノブ 24が設けてあり、術者は、把持部 23を把持した片方の手の指で湾曲操作ノブ 24を回動操作することができる。術者は、回動操作により、湾曲部 8を上下、左右の任意の方向に湾曲することがでさる。

なお、湾曲部 8は、複数の環状の湾曲駒が湾曲部 8の長手方向に回動自在に連結して構成され、湾曲操作ノブ 24の回動操作により湾曲ワイヤを介して湾曲部 8を構成する湾曲駒を湾曲できるようにして、る。

[0016] また、図 1に示すように操作部 5における湾曲操作ノブ 24が設けられた面に隣接する面に送気送水ボタン 25と、吸引操作を行う吸引ボタン 26とが設けてあり、術者は送気送水ボタン 25を操作することにより、送気或いは送水を行うことができる。また、術者は、吸引ボタン 26を操作することにより、第 1チャンネル 17を介してその先端開口力体液その他の流体を吸弓 Iすることができる。

なお、第 1チャンネル 17は、処置具を揷通する管路として使用できると共に、流体を吸引する吸引管路としても使用できる。このため、第 1チャンネル 17の後端側は操作部 5内の前端付近で、第 1チャンネル挿入口 21に連通する管路と、操作部 5の後端側に延びる吸弓 I管路とに分岐して、る (図示せず)。そして、術者は第 1チャンネル挿入口 21から処置具を挿入することにより、その内部の第 1チャンネル 17を介して先端部 9の先端開口力も挿入した処置具の先端側を突出させて、観察窓 11による観察下で生検その他の処置を行うことができる。

[0017] 図 3は内視鏡挿入補助具 4が装着された状態における挿入部 3の先端側の構造を示している。

この内視鏡挿入補助具 4は、挿入部 3の先端側の外周面に着脱自在に装着され、膨張及び収縮する膨張 Z収縮部材 (バルーン部材）としてのバルーン 10と、このバルーン 10を膨張 Z収縮させるための空気等の流体を通す管路としての流体用チューブ 31と、バルーン 10を保持するバルーン保持部材 32と、バルーン 10及びバル一ン保持部材 32を進退自在に移動するシャフト 19とから主に構成されている。

なお、この内視鏡挿入補助具 4は、 1回限りの使用後に廃棄するデイスポーザブル品であっても良いし、そうでなく使用後に洗浄、消毒、滅菌を行って再使用するリュース品であっても良い。

[0018] 流体の供給及び排出（給排と略記）により膨張及び収縮するバルーン 10は、伸縮性の富む部材、例えばラテックスで中空の袋形状にされている。このバルーン 10は、収縮された状態では、図 3に示すように略円筒形状となり、その円筒形状の内周面側がバルーン保持部材 32で保持され、先端部 9付近の円柱状の外周面に着脱自在に装着される。また、流体用チューブ 31は、例えばシリコンチューブでできている。なお、後述する実施例のようにバルーン 10を、バルーン保持部材 32を用いることなぐ挿入部 3の先端部 9付近の外周面に着脱自在に装着するようにしても良い。この場合、バルーン 10を収縮させた場合、挿入部 3の先端部 9付近の外周面に着脱自在に装着し易いように円筒状で中空の内周面が形成されるようにしても良い（円筒状で中空の内周面部分は流体の給排であまり変化しな、ように厚肉にしても良、)。

[0019] このバルーン 10の後端側にその内部の中空部と連通するように流体用チューブ 31 の先端が連結固定される。

この流体用チューブ 31は、例えば図 1に示すように、医療用テープ 33により可撓管部 7の外周面上に複数箇所で固定されている。

この場合、流体用チューブ 31におけるバルーン 10への接続部と最先端の医療用テープ 33による固定位置との間には、たるみ部 34が形成されるようにしている。このたるみ部 34は、先端部 9付近に装着されたバルーン 10及びバルーン保持部材 32を、この先端部 9より前方に少なくとも 50cm程度、突出可能とする余裕長を形成している。この余裕長の範囲内で、内視鏡 2を腸管内で挿入移動させることができる。

[0020] この流体用チューブ 31の後端は、流体給排手段となるバルーン制御用ポンプ 35 に接続されたチューブ 36の前端の接続部において着脱自在に気密的に接続されるこのバルーン制御用ポンプ 35は、図示しな!、バルーン制御スィッチの ONZOFF によりその動作を制御することができる。術者は、このバルーン制御スィッチを操作することにより、バルーン制御用ポンプ 35からこの流体用チューブ 31を介して、空気等の流体をバルーン 10内に供給してバルーン 10を膨らませたり、流体を吸引或いは排出してバルーン 10を萎めたりすることが、自在に行えるようになって、る。

[0021] なお、バルーン制御用ポンプ 35の代わりに、シリンジなどで手動で空気等の流体の給排を行うようにしても良、。

ノレーン保持部材 32は、可撓性を有する可撓性部材であり、例えばフッ素榭脂としてのテフロン（登録商標）でできて!/、るスプリング 37で構成されて!、る。このスプリング 37は、先端部 9及び湾曲部 8の外周面に嵌合して着脱自在な内径サイズの螺旋コィルで形成されている。この螺旋コイルは、その断面が円形であり、その内面で先端部 9及び湾曲部 8の外周面に着脱自在に装着される装着部としての機能を持つ。バルーン保持部材 32は、可撓性を有する部材であれば、材質や構造は、前記スプリング 37に限定されるものでなぐ例えばその代替部材としての網目状のフッ素榭脂製チューブや、バルーン 10よりも硬質で伸縮しにく、フッ素榭脂製チューブのようなものでもかまわない。

また、内視鏡 2の先端部 9付近に着脱自在に装着されるバルーン部材としてのバルーン 10とバルーン保持部材 32は、ノレーン 10を拡げて被せただけの保持構造になつているが、両者を接着剤等で接着固定しても構わない。

[0022] 上記バルーン 10及びバルーン保持部材 32部分 (以下バルーン周辺部と呼ぶ）を進退移動する進退部材としてのシャフト 19は、可撓性部材であり、例えばフッ素榭脂でできている棒材である。このシャフト 19は、可撓性を有するものであれば、材質や構造は限定されるものでなぐ例えばその代替部材としてステンレススチールの素材を用いて形成したコイルのようなものでも構わな、。

また、図 3に示す例では、シャフト 19は、ノレーン保持部材 32と同じ材質の一体成形で構成されているが、別体にしてバルーン保持部材 32に対して接着剤等で固定する構造にしても構わない。

そして、上記シャフト 19は、内視鏡 2の挿入部 3に設けられた第 2チャンネル 18による通路内に揷通されている。

[0023] このシャフト 19の後端側は、第 2チャンネル挿入口 22から外部に延出される。そして、術者は、シャフト 19の後端を押し出したり、手元側に引き込む操作を行うことにより、バルーン周辺部を先端部 9の前方側に移動して挿入補助の作業を行うことができるようにしている。

なお、術者がシャフト 19を移動する操作を行う代わりに、図 1の 2点鎖線で示すようにシャフト 19の後端を駆動部 39に接続し、図示しな!ヽフットスイッチ等のスィッチ操作により、駆動部 39を駆動してシャフト 19を前進移動、後方移動を電気的に行えるようにしても良い。

また、図 3に示すように第 2チャンネル 18の先端側開口には、外周面側に延びる凹部 40が形成されており、図 3に示す状態では、その凹部 40内に内視鏡挿入補助具 4 を構成するシャフト 19の折り返し部が着脱自在に嵌合して、る。

[0024] また、図 3に示すように、内視鏡 2の先端面には、上述した観察窓 11等が設けてあり、この観察窓 11による観察下で以下に説明するようにバルーン周辺部材を先端部 9の前方側に移動する等して、挿入部 3を体腔内の深部側に挿入する作業を円滑に、かつ短時間に行うことができるようにして!/、る。

つまり、本実施例の内視鏡装置 1は、内視鏡 2の挿入部 3の先端部 9付近の外周面に内視鏡挿入補助具 4におけるバルーン周辺部を (バルーン 10を収縮させた状態で )着脱自在にすると共に、このバルーン周辺部材を内視鏡 2の視野範囲内に捉えられる前方側に移動自在にして、以下に説明するように内視鏡挿入の補助作業を行い易くできる構成にしている。 [0025] また、本実施例においては、バルーン 10を挿入部 3の先端部 9付近の外周面に、先端側より簡便に装着する構造とすることにより、比較的に大きなサイズのバルーン 1 0を装着できるようにしている。これによつて、バルーン 10を流体により膨張させた場合、内視鏡挿入補助具 4は、腸管を大きな保持力で保持し、内視鏡 2を確実に前方側に移動できるようにしている。

このような構成の本実施例に係る内視鏡 2を体腔内に挿入して内視鏡検査を行う場合の作用を以下に説明する。

内視鏡検査を行う検査前に、図 3に示すように、術者はシャフト 19を第 2チャンネル 18の先端側開口力ゝら揷通して、内視鏡挿入補助具 4を内視鏡 2の先端部 9の外周面付近（図 3では、先端部 9及び湾曲部 8の外周面付近）に装着する。

また、このシャフト 19の後端側は、図 1に示すように第 1チャンネル挿入口 22から外部に導き出され、術者はシャフト 19を把持して、このシャフト 19を進退する操作を行うことがでさるよう〖こなる。

[0026] 体腔内を検査する場合には、図 3に示すようにバルーン 10を収縮させた状態で内視鏡 2の先端側力体腔内に挿入していく。しかし、その後、体腔内で内視鏡 2の先端がな力なか奥に進まなくなった場合における本実施例の操作方法を図 4から図 8を参照して説明する。

まず、図 4に示すように術者は、シャフト 19を押し出し、バルーン 10を先端部 9及び湾曲部 8上から視野の前方側に移動させる。図 4中に示す 0は、観察窓 11の視野範囲を示す。この図 4に示すようにシャフト 19を押し出し、バルーン周辺部を先端部 9の前方側に移動させた場合、バルーン周辺部は視野範囲 Θ内となり、バルーン周辺部を観察しながら挿入の操作を行うことができる。

次に術者は流体用チューブ 31を介して空気 42をバルーン 10内に供給し、図 4中の 2点鎖線で示すようにバルーン 10を膨らませ、この膨らんだバルーン 10によりバルーン周辺部を腸管内に保持（固定)する。

[0027] 次に図 5に示すように、術者はシャフト 19をゆっくりと引き込む操作を行い、空気 42 で膨らんだバルーン 10により、腸管をたぐり寄せる。この場合、膨らんだバルーン 10 は、その膨らみにより腸管に保持されているので、シャフト 19を引き込む操作を行うことにより、（保持されたバルーン 10よりも移動し易い)バルーン 10の後方側の先端部 9 をバルーン 10側に移動させることができる。

[0028] これによつて、内視鏡 2をバルーン 10側に前進させることができる。また、バルーン 10を、比較的大きなサイズにできるので、バルーン 10の保持力を大きくでき、内視鏡 2を確実に前進させることができる。

次に内視鏡 2の湾曲部 8を 2点鎖線で示すように軽く湾曲させ、バルーン 10でたぐり寄せた腸管が元に戻らないように湾曲部 8で押さえる。

その状態で、術者はバルーン 10を収縮させて（しぼめて）、再度バルーン 10を視野の前方側に押し出すようにシャフト 19の操作を行う。このようにバルーン 10を収縮させて、再度バルーン 10を視野の前方に押し出した状態を図 6に示す。

図 6の状態力もさらにバルーン 10を膨らませ、湾曲部 8の湾曲を戻して、再度腸管をたぐり寄せようとする状態にする。この状態を図 7で示す。

[0029] そして、図 7に示すように空気 42で膨らんだバルーン 10の状態において、術者はシャフト 19をゆっくりと引き込む操作を行い、膨らんだ状態のバルーン 10により、腸管をたぐり寄せる。そして、術者は図 8に示すように膨らんだバルーン 10により腸管をたぐり寄せ、内視鏡 2を前進させる。

このような操作を繰り返すことで、短時間に内視鏡 2の先端位置を相対的に腸管の深部側に進めることができる。

また、時折、図 9 (A)に示すように大腸内における脾湾曲の深部側に内視鏡 2の先端側を挿入した状態で術者はバルーン 10を膨張させ、バルーン 10を腸管内に固定した状態にして内視鏡 2と内視鏡挿入補助具 4のシャフト 19の両方を一緒に手元側にゆっくり引き抜く操作をすることで、図 9 (B)に示すように S状結腸部分等の腸管部分を直線ィ匕することもできる。

このように腸管を積極的に直線ィ匕することで、内視鏡 2の先端に力が伝わり易くなるばかりか、シャフト 19も内視鏡 2の挿入ガイドとして機能するため、腸管のたぐり寄せだけでなぐ内視鏡 2の前進によっても、内視鏡 2の先端を腸管深部に進めることができる。

そして、術者はこれらの腸管のたぐり寄せと腸管の直線ィ匕を組み合わせて、これらを何回力繰り返すことで、最終的に内視鏡 2を腸管の最深部まで挿入する。

[0030] 上記図 3から図 8に示す挿入部 3の挿入補助方法の概略をフローチャートで示すと、図 10のようになる。

最初のステップ S1において、術者は内視鏡 2の挿入部 3の先端部 9付近に内視鏡挿入補助具 4を装着する。

そして、術者は、ステップ S2に示すように体腔内、例えば肛門から内視鏡 2の挿入部 3を、その先端部 9側力大腸の腸管内に挿入する。

挿入部 3を押し込む操作で挿入がしにくいような場合には、ステップ S3に示すように術者はシャフト 19を押し出し、バルーン周辺部を先端部 9及び湾曲部 8上力視野の前方側に図 4に示したように移動させる。

次のステップ S4において、術者は、流体用チューブ 31を介して空気 42をバルーン 10内に供給し、バルーン 10を膨らませ、図 4中の 2点鎖線で示すようにバルーン 10 を腸管内に保持固定する。

[0031] 次のステップ S5において術者は、図 5に示すように、術者はシャフト 19をゆっくりと引き込む操作を行い、空気 42で膨らんだバルーン 10により腸管をたぐり寄せる。そして、内視鏡 2をバルーン 10側、つまり前方に移動させる。

次のステップ S6において術者は、内視鏡 2の湾曲部 8を図 5の 2点鎖線で示すように軽く湾曲させ、バルーン 10でたぐり寄せた腸管が元に戻らないように湾曲部 8で押さ免、固定する。

その状態で、術者はステップ S7に示すようにバルーン 10を収縮させて、再度バルーン 10を視野の前方に押し出し、図 6に示す状態にする。

図 6の状態力もステップ S8に示すように術者は、バルーン 10を膨らませ、腸管内に固定すると共に、湾曲部 8の湾曲を戻す (解消する)。

[0032] その後はステップ S5に戻り、術者はシャフト 19を引き込む操作を行い、再度腸管をたぐり寄せるようにして内視鏡 2を前方に移動する。

このようにして、内視鏡 2を腸管の深部側に円滑に挿入することができる。本実施例によれば、内視鏡挿入補助具 4のシャフト 19は、細いので、シャフト 19と第 2チャンネル 18との摩擦力は非常に小さぐ処置具の揷通レベルの軽い力量で、進退操作を行うことができる。

更に、シャフト 19自体の曲率半径も小さいため、体腔内における小さな曲率半径の屈曲部でも通過させ易い。

また、バルーン 10を膨らませて腸管内に固定する際は、ノレーン 10を常に視野内で確認できるため、簡単にでき、従って検査時間も短くすることができる。

[0033] また、シャフト 19を完全に引き込むか又はシャフト 19をガイドとして、内視鏡 2を完全に押し込むことで、バルーン 10及びバルーン保持部材 32を視野内から視野外に移動できるため、観察或いは治療時の視野を広く効率的に行える。

また、バルーン保持部材 32及びシャフト 19は、前述の通り可撓性部材で構成されているため、バルーン 10が湾曲部 8上に収納されている状態でも、何ら支障なく内視鏡 2の湾曲操作を行うことができる。

また、バルーン 10として、先端部 9及び湾曲部 8外周面付近に装着できるため、処置具揷通チャンネルに手元側力揷通して使うバルーンカテーテルのようなバル一ンに比較して、腸管への固定力が大きい大型のバルーンを採用することができる。そして、術者は、この固定力が大きい大型のノレーン 10を先端部 9及び湾曲部 8の外周面に実装できる。また、バルーン 10の実装方法も、術者が先端側よりシャフト 19を挿入すれば良ぐ簡便にできる。

[0034] また、バルーン 10を前方に押し出して、バルーン 10を視野内に十分入れた状態でも、内視鏡 2の湾曲操作が可能なため、バルーン 10の位置を湾曲操作で微妙にコントロールし、バルーン 10をより深部に挿入することも行い易くなる。

また、内視鏡 2の押し引きや捻り操作も、簡単にできる。

[0035] また、図 1に示す装着状態では、内視鏡 2の先端部 9に設けた凹部 40に、内視鏡挿入補助具 4の一部が嵌合して回転方向（周方向）の位置決めがされるため、内視鏡 2の挿入時の捻り操作においても、内視鏡挿入補助具 4ががたつくことがなぐ内視鏡 2と一体にして挿入することができる。

なお、実施例 1の変形例として、流体用チューブ 31内に移動部材としてのシャフト 1 9を挿通する構成にしても良い。

[0036] なお、バルーン 10を先端部 9や湾曲部 8の外周面に装着するのではなぐシャフト 1 9を長くし、可撓管部 7の外周面に装着しても良い。その場合、湾曲部 8には何も装着されないため、術者は通常の内視鏡と同じ感覚で、負荷が無いような軽い操作で湾曲操作できる。

さらに先端部 9から湾曲部 8にかけて、若しくは湾曲部 8から可撓管部 7にかけて、各部分を跨ぐ様にバルーン 10を装着しても良い。各部分を跨ぐことで、各部分に収まる長さにする必要がなぐバルーン 10の軸方向の長さに自由度を持たせることができる。

[0037] (実施例 2)

次に図 11及び図 12を参照して本発明の実施例 2を説明する。図 11は、本発明の実施例 2を備えた内視鏡装置 1Bを示す。

この内視鏡装置 1Bは、実施例 1の場合と同じ内視鏡 2と、実施例 2の内視鏡挿入補助具 4Bとから構成される。

本実施例における内視鏡挿入補助具 4Bでは、図 1に示した流体用チューブ 31が設けてなぐその代わりにシャフト 19内に流体供給用管路 44が形成されている。つまりシャフト 19は中空体で構成されている。そして、第 2のチャンネル揷入口 22から外部に引き出されたシャフト 19の後端は、バルーン制御用ポンプ 35に接続されたチューブ 36の後端の接続部と気密的に接続される。

また、術者は、図示しないバルーン制御スィッチを ONZOFFすることにより、バルーン 10を膨張させたり、収縮させたりすることが自在にできる。

[0038] なお、流体用チューブ 31が設けてないため、この流体用チューブ 31を固定する医療用テープ 33も必要ない。

図 12は、内視鏡挿入補助具 4Bが装着された内視鏡 2の挿入部 3の先端側の構成を示す。上記のようにこの内視鏡挿入補助具 4Bは、図 3の内視鏡挿入補助具 4において、シャフト 19が中空の管状部材で形成され、その中空部分で流体供給用管路 4 4が形成されている。

この流体供給用管路 44の先端は、バルーン 10の開口に連通すると共に、その一部は肉厚にしてバルーン保持部材 32を構成するスプリング 37と一体ィ匕されている。

[0039] その他の構成は図 1から図 3に示したものと同様の構成である。本実施例の作用は、図 1から図 10に示した実施例 1とほぼ同様である。

また、本実施例の効果としては、実施例 1で説明した全ての効果の他に、さらに流体用チューブ 31が内視鏡 2の外部にないため、実施例 1の場合よりも内視鏡 2をより挿入し易くできる。

また、本実施例における変形例をその使用状態にて図 13に示す。図 13に示す本変形例の内視鏡挿入補助具 4Cは、図 11及び図 12に示す実施例 2の内視鏡挿入補助具 4Bにおいて、先端にバルーン 51を取り付けたバルーンカテーテル 52のカテ一テル部（中空シャフト部） 53を第 1のチャンネル 17内に手元側力も通している。そして、その先端のバルーン 51を空気 54等の流体で膨張させることにより、膨張したバルーン 51をバルーン保持部材 32内部に固定している。

[0040] この状態では、シャフト 19もバルーン保持部材 32内で膨張したバルーン 51 (との密着）により固定された状態となる。

[0041] このようにしてバルーン保持部材 32内に固定されたシャフト 19とバルーン力テーテル 52 (のカテーテル部 53)の両方をガイドとして、図 13の 2点鎖線で示すように内視鏡 2を回転することを防止して、前方に移動等させることができる。

このため、本変形例は挿入作業をより円滑に行うことができるメリットを有する。その他は実施例 2と同様の効果を有する。

なお、本変形例では実施例 2の内視鏡挿入補助具 4Bに対して、バルーン力テーテル 52を適用した例で説明した力実施例 1の場合にも同様に適用することができる。

[0042] (実施例 3)

次に図 14を参照して本発明の実施例 3を説明する。図 14は、本発明の実施例 3を備えた内視鏡装置 1Dを使用状態で示す。

この内視鏡装置 1Dは、実施例 2の内視鏡装置 1Bにおいて、さらに第 2のチャンネル揷入口 22から外部に引き出されるシャフト 19は、例えばこの第 2のチャンネル挿入口 22に取り付けられ、このシャフト 19を回転する回転装置 61内を通した後、図 11に示したノレーン制御用ポンプ 35に接続部を介して接続される。なお、図 14においてバルーン周辺部側は、例えば実施例 2と同じ構成であるので符号 4Bで示してヽる。回転装置 61は、例えば術者が把持する筒体 62内に設けたモータ 63の中空部にシャフト 19が取り付けられた状態で外部に延出されている。また筒体 62に設けたスイツチ 64を ONにすることにより、モータ 63は回転し、このモータ 63の回転によりシャフト 19を回転することができる構成にしている。

[0043] なお、スィッチ 64の他に、モータ 63の回転速度を調整するボタン 65も設けてあり、ユーザはシャフト 19の回転速度を自由に設定することができる。

本実施例は、実施例 2の機能の他に、シャフト 19を回転してその先端のバルーン 1 0側も回転できるようにしている。バルーン 10側を回転させると腸管との摩擦抵抗を減少できるため、回転しな!、場合よりもバルーン 10側をより簡単に深部側に押し込むことができる。その他の作用及び効果は実施例 2と同様である。

[0044] (実施例 4)

次に図 15を参照して本発明の実施例 4を説明する。図 15は、本発明の実施例 4を備えた内視鏡装置 1Eの先端側を示す。

この内視鏡装置 1Eは、内視鏡 2と内視鏡挿入補助具 4Eとから構成される。本実施例の内視鏡挿入補助具 4Eは、例えば実施例 2の内視鏡挿入補助具 4B〖こぉ、て、この図 15に示すようにシャフト 19の先端の折り返し部に例えば孔部 71が設けてある。この孔部 71には、例えば糸 72が通され、その一端 (先端）は内視鏡 2の先端部 9に縛り付ける等して固定され、他端 (後端）はシャフト 19と同じ第 2チャンネル 1 8内を揷通され、ここでは図示していない第 2チャンネル挿入口 22から外部に延出され、術者により牽引することができるようにしている。

[0045] 挿入補助に使用する場合には、図 15に示すようにバルーン 10を膨張させて腸管内に固定した状態にして、術者は糸 72を手元側に引っ張ることにより、図 15における 2点鎖線で示すように内視鏡 2の挿入部 3の先端側を視野の前方側に移動させることができる。その他の構成及び作用は、実施例 2の場合と同様である。

本実施例は、実施例 2とほぼ同様の効果を有する。

図 16は実施例 4の変形例の内視鏡 2Fを備えた内視鏡装置 1Fを示す。この内視鏡装置 1Fは、実施例 4 (或いは実施例 1)における内視鏡 2において、第 2 チャンネル 18が設けてないで、第 1チャンネル 17のみの内視鏡 2Fにしたものであるそして、内視鏡挿入補助具 4Eにおけるシャフト 19及び糸 72は、第 1チャンネル 17 内を揷通され、第 1チャンネル挿入口 21から外部に延出される。

[0046] この内視鏡 2Fでは、吸引の機能は、シャフト 19 (及び糸 72)と第 1チャンネル 17との間のクリアランス部分で確保される。また、処置具を使用する場合にもそのタリァランス部分を通して、先端開口から処置具の先端側を体腔内側に突出させて行う。本変形例における内視鏡 2Fによれば、内視鏡挿入補助具 4Eを操作するための専用の管路 (チャンネル)を必要としないため、通常の内視鏡を用いて使用することができる。つまり、通常の内視鏡に対しても、本変形例により大腸内等への挿入を円滑かつ容易に挿入することができ、適用範囲を拡大することができる。

また、本変形例の内視鏡 2Fは、吸引性能 (能力）、処置性能 (能力）が、実施例 1の内視鏡 2の場合よりも幾分低下するが、挿入部 3の外形を細くでき、挿入部 3の挿入ができる適用範囲が広がる。

その他は、実施例 4と同様の効果を有する。なお、本変形例の内視鏡 2Fを実施例 4以外の実施例等にも適用することができる。

なお、内視鏡挿入補助具 4Eは、実施例 1の内視鏡挿入補助具 4や実施例 2の内視鏡挿入補助具 4Bでも構わなヽ。

[0047] (実施例 5)

次に図 17を参照して本発明の実施例 5を説明する。図 17は本発明の実施例 5の内視鏡挿入補助具 4Gにおけるバルーン 10周辺部の形状を示す。実施例実施例 2等においては、バルーン 10は、先端部 9付近の外周面を円筒状に覆う形状にして V、たが、本実施例では横断面を Cリング形状にして、る。

なお、バルーン 10の他に、このバルーン 10を保持するバルーン保持部材 32も Cリング形状にしても良い。その他の構成は、例えば実施例 2と同様である。また、その作用効果は、実施例 2とほぼ同様である。なお、実施例 2以外の他の実施例に適用することちでさる。

図 18は変形例の内視鏡挿入補助具 4Hにおけるバルーン 10の周辺部の形状を示す。この内視鏡挿入補助具 4Hでは、実施例実施例 2等における円筒形状のバルーン 10において、さらにその先端面側にもバルーン部 75を設けて、キャップ形状のバルーンにしている。

[0048] この場合、バルーン部 75は少なくとも透明体で形成されており、照明光及び観察光を透過する機能を確保している。勿論、他のバルーン部分も透明体にしても良い。なお、バルーン部 75のみは、その肉厚を大きくして、流体の給排で殆ど変形しない構造にしても良い。なお、バルーン保持部材 32は、実施例実施例 2等のように螺旋状にしたものでも良いし、キャップ形状にしたノレーン 10と同様にキャップ形状などにしても良い。

その他の構成は、例えば実施例 2と同様である。また、その作用効果は、実施例 2とほぼ同様である。なお、実施例 2以外の他の実施例に適用することもできる。

[0049] (実施例 6)

次に図 19 (A)及び図 19 (B)を参照して本発明の実施例 6を説明する。図 19 (A) 及び図 19 (B)は、本発明の実施例 6の内視鏡装置 IIの先端側の構成を示す。この内視鏡装置 IIは、内視鏡挿入補助具 41と内視鏡 21とからなる。この内視鏡挿入補助具 41は、例えば実施例 2の内視鏡挿入補助具 4Bにおいて、バルーン保持部材 32 を設けないで、シャフト 19の先端にバルーン 10が取り付けられている。図 19 (A)では、バルーン 10を膨張させた状態で示している。なお、膨張させたバルーン 10を球形状にしても良い。

また、収縮させると、十分に小さくなるように変形する。

また、内視鏡 21の先端部 9の先端面には、凹部を設けてバルーン装着部 77が設けられている。そして、このバルーン装着部 77に収縮されたバルーン 10は、図 19 (B) に示すようにバルーン装着部 77に収納できるようにして、る。本実施例も実施例 1等と類似した作用効果を有する。

[0050] 図 20は、実施例 6の変形例の内視鏡装置 1Jの先端側の構成を示す。この内視鏡装置 1Jは、内視鏡挿入補助具 41と内視鏡 2Jとからなる。この内視鏡 2Jは、図 19の内視鏡 21において、凹部によるバルーン装着部 77が設けてないで、内視鏡 2Jの先端部 9の外周面で装着部が形成されている。

図 20 (A)に示すように膨張されたバルーン 10を収縮させることにより、収縮されたバルーン 10を図 20 (B)に示すように内視鏡 2Jの先端部 9の外周面付近に装着できるようにして、る。その他の構成及び効果は図 19の実施例 6と同様である。

[0051] なお、例えば図 1の実施例 1において、進退部材を構成するシャフト 19の後端側を内視鏡 2の操作部 23の内部の図示しない回転操作部材に取り付ける構造にしても良い。そして術者がこの回転操作部材を回動する操作により、シャフト 19が進退される構造にしても良い。

なお、上述した各実施例等を部分的に組み合わせる等して構成される実施例等も本発明に属する。

産業上の利用可能性

[0052] 挿入部の先端部付近に着脱自在に装着されるバルーンを進退部材を押し出して、挿入部の先端部力視野の前方側にバルーン周辺部を移動させ、バルーンを流体で膨張させて腸管等の管腔内に固定した後、進退部材を手元側に引き込む操作を行うことにより、内視鏡をバルーン側に確実に移動させることができるようにして、内視鏡を管腔内の深部側に円滑かつ簡単に挿入でき、内視鏡検査を円滑かつ短時間に行える。

[0053] 本出願は、 2005年 9月 30日に日本国に出願された特願 2005— 288213号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されるものとする。

Claims

請求の範囲

[1] 内視鏡の挿入部内に配設され、先端部が外部と連通した中空の通路内で進退可能であり、挿入部の先端力突出される長さを備えた進退部材と、

内視鏡の挿入部の外面側に装着可能な装着部を備えると共に、前記進退部材の先端に接続され、前記進退部材の進退動作に伴って挿入部の先端から突出可能なバルーン部材と、前記バルーン部材に接続され、前記バルーン部材に対する流体の給排により前記バルーン部材を膨張及び収縮させる管路を備えた流体給排手段とを具備することを特徴とする内視鏡挿入補助具。

[2] 前記バルーン部材は、円筒状におけるその中心軸側部分が中空形状にされ、前記挿入部の外周面に装着可能な装着部を形成する内周面を有することを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡挿入補助具。

[3] 前記バルーン部材は、前記装着部としての内周面を有する径方向の断面が C字状に形成されてヽることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡挿入補助具。

[4] 前記進退部材は、前記通路内を揷通可能な軸体であることを特徴とする請求項 1 に記載の内視鏡挿入補助具。

[5] 前記軸体は、該軸体の内部に前記管路を備え、前記通路内を揷通可能な中空体であることを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡挿入補助具。

[6] 前記軸体を前記挿入部に対して進退もしくは回動の少なくとも一方の動作をさせる駆動手段を具備することを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡挿入補助具。

[7] 前記バルーン部材もしくは前記軸体を前記挿入部に対して着脱可能に固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡挿入補助具。

[8] 前記バルーン部材は、前記流体の供給により膨張するバルーンと、該バルーンを保持し、前記挿入部の先端側外周面に着脱自在に装着される前記装着部を備えたバルーン保持部材とを備えることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡挿入補助具

[9] 前記バルーン保持部材は、その内周面が前記挿入部の先端側の外周面に嵌合する形状にされていることを特徴とする請求項 8に記載の内視鏡挿入補助具。

[10] 体腔内に挿入可能で先端部に照明窓と観察窓が設けられた細長の挿入部を有する内視鏡と、

を具備することを特徴とする内視鏡装置。

[11] 前記管路は、前記流体の給排を行う流体給排手段に接続されることを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。

[12] 前記バルーン部材は、円筒状におけるその中心軸側部分が中空形状にされ、前記挿入部の外周面に装着可能な装着部を形成する内周面を有することを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。

[13] 前記バルーン部材は、前記装着部としての内周面を有する径方向の断面が C字状に形成されていることを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。

[14] 前記進退部材は、前記通路内を揷通可能な軸体であることを特徴とする請求項 10 に記載の内視鏡装置。

[15] 前記軸体は、該軸体の内部に前記管路を備え、前記通路内を揷通可能な中空体であることを特徴とする請求項 14に記載の内視鏡装置。

[16] 前記軸体を前記挿入部に対して進退もしくは回動の少なくとも一方の動作をさせる駆動手段を具備することを特徴とする請求項 14に記載の内視鏡装置。

[17] 前記バルーン部材もしくは前記軸体を前記挿入部に対して着脱可能に固定する固定手段を備えることを特徴とする請求項 14に記載の内視鏡装置。

[18] 前記バルーン部材は、前記流体の供給により膨張するバルーンと、該バルーンを保持し、前記挿入部の先端側外周面に着脱自在に装着される前記装着部を備えたバルーン保持部材とを備えることを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。

[19] 前記バルーン保持部材は、その内周面が前記挿入部の先端側の外周面に嵌合する形状にされていることを特徴とする請求項 18に記載の内視鏡装置。

[20] 前記バルーン部材は、前記進退部材により挿入部の先端から突出された場合、前記観察窓の視野範囲内に入るように設定されていることを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。

[21] 前記バルーン部材は、前記進退部材により挿入部の先端力突出された場合には、前記観察窓の視野範囲内に、前記挿入部に装着された場合には前記視野範囲外にそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項 10に記載の内視鏡装置。