WO2004056220A1

WO2004056220A1 - 巻紙検査装置及びたばこ巻上装置

Info

Publication number: WO2004056220A1
Application number: PCT/JP2003/016350
Authority: WO
Inventors: Keisuke Minami; Tsuyoshi Futamura
Original assignee: Japan Tobacco Inc.
Priority date: 2002-12-20
Filing date: 2003-12-19
Publication date: 2004-07-08
Also published as: CN1728952A; TW200420236A; AU2003289443A1; US20050229941A1; JPWO2004056220A1; JP4201767B2; EP1576898A1; EP1576898B1; CN1301072C; EP1576898A4; US8069859B2; CA2510018C; CA2510018A1; TWI239817B

Abstract

巻紙検査装置は、巻紙を巻き戻して連続排出する巻紙排出路に設けられて巻紙の一面を液体で濡らすノズルと、このノズルにより液体が濡らされた巻紙に光を照射して該巻紙を透過する光または巻紙により反射される光を撮像して映像信号を生成する撮像部と、この撮像部により生成された映像信号から、巻紙の低延焼性物質が塗布または貼付された部分の欠陥を判定する巻紙検査部とを備え、巻紙における低延焼性物質の塗布状態または貼付状態の欠陥を簡易かつ確実に検査することができる。巻紙検査装置はたばこ巻上装置に搭載可能である。

Description

明細書巻紙検査装置及びたばこ巻上装置技術分野

本発明は、シガレツトの製造に用いられる巻紙の品質を検査する装置に関し、特に、巻紙の、低延焼性物質が縞状に塗布または貼付された部分の品質を検査する巻紙検査装置及びこれを備えたたばこ巻上装置に関する。背景技術

一般に、シガレットは、刻みたばこを巻紙にて巻き上げて形成した棒状の巻たばこを、所定の長さ毎に切断して製造される。巻紙は、例えば幅 2 7 mm程度の長尺なもので、ロールとして巻回された状態で提供される。

ところで、喫煙中のシガレツトを例えば床やカーぺット等の上に落とすことがあり、その際にシガレットが自然に消火することが望ましい。そこで巻紙に低延焼性の部分を設けることが試みられている。例えば、巻紙の一面に低延焼性の物質を含む紙を略等間隔で縞状に貼付する等して厚みを持たせたり、低延焼性物質の希釈溶液を縞状に略等間隔でコーティング（塗布）する等の処理がなされている。また、その様な巻紙における低延焼性部分の良否を検査することも試みられている。

例えば、特表 2 0 0 1— 5 0 9 3 6 6号公報に記載の巻紙検査装置は、ベースシガレット紙上に低延焼性物質のセルロース（微結晶セルロース、アミ口べクチン等）のパルプ層が略等間隔で縞状に貼付された巻紙の検査を行うものになっており、巻紙をロールから巻き戻しながらこの巻紙に対して赤外線発光ダイオードなどの光源から光を照射し、該巻紙から反射される光量の変化を光センサで検出して巻紙における低延焼性物質のパルプ層の貼付状態の良否を光学的に判断するようにしている。

すなわち、上記の巻紙検査装置は、巻紙のベースシガレット紙とこ巻紙に貼付した低延焼性物質の光の反射率が異なることを利用したものであって、巻紙の貼付面にスポット光を照射し、その反射光を検知レンズ、フィル夕、偏光子を介して検出器が検出するように構成したものである。

一方、既述のように、巻紙のベースシガレット紙にこれと同質の材料を貼付し、巻紙の厚みを厚くして低延焼性を持たせた巻紙があり、この様な巻紙にあっては、ベースシガレツト紙と低延焼性部分とが同一材質であり、光の反射率に差がないため、ベースシガレツト紙と低延焼性物質との光反射率の差異を利用して低延焼性部分の欠陥を検出することはできない。

また、低延焼性物質としてアルギン酸ナトリゥムを塗布した巻紙においても、ベ一スシガレツト紙とアルギン酸ナトリウムを塗布した領域との光の反射率に顕著な差がないため、低延焼性物質の塗布状態の欠陥を確実に検出することが困難であるという問題があった。発明の開示

本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、シガレットの製造に用いられる巻紙の、低延焼性物質が塗布、貼付などされた部分の欠陥を、簡易に、しかも確実に検査することができる巻紙検査装置及びその様な巻紙検査装置を備えたたばこ巻上装置を提供することにある。

前述した目的を達成するため、本発明に係る巻紙検査装置は、一面に低延焼性物質が縞状に設けられた巻紙を検査する巻紙検査装置であつて、前記巻紙を巻き戻して連続排出する巻紙排出路に設けられて前記巻紙の上記一面を液体で濡らすノズルと、このノズルにより前記液体が濡らされた前記巻紙に光を照射して該卷紙を透過した光または前記一面で反射した光を撮像して映像信号を生成する撮像部と、この撮像部により生成された映像信号から前記巻紙に設けられた低延焼性物質の欠陥を判定する巻紙検査部とを備えることを特徴としている。

本発明の巻紙検査装置によれば、巻紙の、低延焼性物質が縞状に設けられた面側を液体で濡らしたとき、巻紙の低延焼性物質部分とそれ以外の部分とで液体の浸透の度合いが異なり、従って、光の透過率または反射率に差異を生じるので、巻紙の低延焼性物質部分の欠陥（例えば巻紙への低延焼性物質の塗布状態や貼付状態の欠陥）を確実に検査することができる。

本発明において、前記巻紙検査部は、前記撮像部で撮像した映像信号を輝度信号に変換する画像処理部と、この画像処理部で変換された輝度信号を予め定めた輝度値と比較して前記巻紙の低延焼性物質の欠陥を判定する判定部と、この判定部が判定した前記巻紙の低延焼性物質の欠陥を記録する記録部とを備えるものでよい。

そして、前記ノズルにより噴霧されて前記巻紙を濡らす液体は、巻紙に対して浸透性のある液体が好ましく、例えば水または揮発性を有する液を用いる。また、本発明によれば、一面に低延焼性物質が縞状に設けられた巻紙にて刻みたばこを連続的に巻上げて棒状たばことなし、この棒巻たばこを所定長毎に切断して次工程に連続供給するたばこ巻上装置が提供され、この装置は、前記巻紙を巻き戻して連続供給する巻紙供給路に設けられて前記巻紙の上記一面を液体で濡らすノズルと、このノズルにより前記液体が濡らされた前記巻紙に光を照射して該巻紙を透過した光または前記一面で反射した光を撮像して映像信号を生成する撮像部と、この撮像部により生成された映像信号から前記巻紙の低延焼性物質の欠陥の有無を判定してその結果を記録する巻紙検査部とを備えることを特徴としている。

したがって、巻紙の低延焼性物質部分とそれ以外の部分との光の透過率または反射率の差異を利用して、巻紙の低延焼性物質部分の欠陥を確実に検査することができる。また、巻紙を高速で巻き戻しながら該巻紙の低延焼性物質部分の欠陥の有無を、巻紙供給路に設けたノズルなどからなる巻紙検査装置を用いて連続的に検査しながらたばこを製造することができる。

本発明において、ノズルにより塗布されて前記巻紙を濡らす液体は、巻紙に対して浸透性のある液体が好ましく、例えば、水または揮発性を有する液を用いる。この場合、検査後は液体が速やかに巻紙に拡散するので、たばこの製造を妨げることなく低延焼性物質部分の欠陥の有無を高速且つ確実に検出することが可能となる。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明に係る巻紙検査装置の全体の概略構成を示す図、

第 2図は、本発明に係る巻紙検査装置の撮像部および巻紙検査部の概略構成を示す図、

第 3図は、本発明に係る巻紙検査装置の映像信号を輝度信号に変換したときの巻紙部および低延焼性物質が塗布されたバンド部との輝度差を示す図、

第 4図は、縞状に低延焼性物質が塗布された巻紙を示す図、

第 5図は、本発明に係る巻紙検査装置を用いたたばこ巻上装置の概略構成を示す図、

第 6図は、本発明に係るたばこ巻上装置の巻紙検査装置の要部構成図、および第 7図は、縞状に低延焼性物質が塗布された巻紙を示す図である。発明を実施するための最良の形態

以下、図面を参照して本発明に係る巻紙検査装置について説明する。

第 1及び第 2図において、巻紙検査装置は、巻紙 Pが巻回されたリール 1と、巻紙 Pを挟む一対の繰り出しローラ 1 0 aとを備え、繰り出しローラ 1 0 aの回転により巻紙 Pをリ一ル 1から巻き戻すようになっている。そして巻き戻された巻紙 Pは、検査液塗布部 1 2を通り、サクシヨン口一ラ 1 0 bおよびジェットェァ部 1 1 aを介して排出されるようになっている。このサクションローラ 1 0 bは、その周面に多数の空気吸入口が設けられて、図示しない吸引ポンプにより巻紙 Pを吸引しながら繰り出しローラ 1 0 aとの間の該巻紙 Pを水平に張架する役割を担うものである。また、ジェットエア部 1 1 aは、筒型形状をなし、図示しないエア供給装置によって、その内部に一方向に流れる空気流を作ることができるものである。

このジエツトエア部 1 1 aにより、サクシヨンローラ 1 0 bに吸引されて巻き付いた巻紙 Pは、該サクシヨンローラ 1 0 bから引き剥がされるようにして排出される。

このように構成された巻紙検査装置において、本発明が特徴とするところは、検査液塗布部 1 2内に設けたノズル 1 3により、低延焼性物質たとえばアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が塗布された巻紙 Pの塗布面（低延焼性物質部分）に、巻紙に対して浸透性のある液体（例えば水または揮発性の液体）を噴霧して該巻紙の一面を濡らす点、およびこの液体で濡らされた巻紙 Pに光源 1 4により光を照射すると共に、この巻紙 Pを透過した透過光を撮像する撮像部（ラインセンサカメラ） 1 3を設けた点にある。

つまり、低延焼性物質のアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が縞状に塗布された巻紙 Pには、ノズル 1 3により該巻紙 Pを浸透する例えば水などの液体がその塗布面に噴霧されると、アルギン酸ナトリゥムの希釈溶液が塗布されない巻紙領域（ベース部） P iにおける液体の浸透速度よりも、該溶液を塗布した巻紙領域（バンド部） P eすなわち低延焼性物質部分における液体の浸透速度の方が遅いという特性がある。このため該溶液を塗布した領域（バンド部） P eの光の透過率が低下し、反射率が増加するという性質がある。或いは、巻紙 Pに低延焼性物質を含む紙や層など（以下、単に低延焼性物質という）を貼付して、その貼付け部分の厚みを厚くして低延焼性を持たせた巻紙についても、ベースシガレツト紙に低延焼性物質を貼付した領域（バンド部） P eと非貼付領域（ベース部） P iとの液体の浸透速度の違いにより巻紙 Pの光の透過率や反射率が異なるという性質がある。

本発明は、このような点に着目したものであって、巻紙 Pのアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液の塗布面に浸透性を有する液体を噴霧したとき、低延焼性物質の塗布領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとの光の透過率や反射率が異なることを利用して該低延焼性物質の塗布状態を光学的に検査することを特徴としている。

或いは、巻紙 Pに低延焼性物質を略等間隔で貼付した巻紙 Pを、前述したように浸透性を有する液体で濡らしたとき、低延焼性物質の貼付領域（バンド部） P eと非貼付領域（ベース部） P iとの光の透過率や反射率が異なることを利用して該低延焼性物質の貼付状態を光学的に検査することを特徴としている。

さて、このように構成された巻紙検査装置において、低延焼性物質のアルギン酸ナトリゥムが縞状に略等間隔で塗布された巻紙 Pの検査について第 2図を参照しながらより詳細に説明する。

繰り出しローラ 1 0 aによってロール 1から巻戻された巻紙 Pは、サクシヨンローラ 1 O bによって水平に張架される。そして、水平に張架された巻紙 Pの上方には、該巻紙 Pのアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液の塗布面に浸透性を有する液体を噴霧するノズル 1 3が設けられている。なお、このノズル 1 3には、その外囲を覆うカバー 1 6が取り付けられて検査液塗布部 1 2が構成されている。この検査液塗布部 1 2のカバー 1 6は、ノズル 1 3から巻紙 Pに噴霧する液体がその周囲に飛散しないよう防止する役割を担っている。

このノズル 1 3は、巻紙 Pに対して例えば水などの浸透性を有する液体を噴霧して該巻紙 Pを濡らすものである。そしてノズル 1 3により濡らされた巻紙 Pに対して、その下方に設けられた光源 1 4から光を照射するものとなっている。詳しくは光源 1 4から放射された光は、光ファイバ 1 7を介して、スリットが設けられたライトガイド 1 8に到達し、次に、ライトガイド 1 8により巻紙 Pの移動方向に直交する方向（幅方向）に照射されるものとなっている。そして巻紙 Pを挟んでライトガイド 1 8と対峙する位置に光センサ（例えばラインセンサカメラ) 1 5を設けている。この光センサ (ラインセンサカメラ) 1 5は、ライトガイド 1 8により巻紙 Pに照射されて該巻紙 Pを透過した光量を測定するものである。また光センサ（ラインセンサカメラ） 1 5は巻紙 Pの移動方向に対して、直角方向の狭い線状の領域を視野範囲とするものである。そうして、この光センサ (ラインセンサカメラ) 1 5により撮影された透過光の画像信号は、巻紙 Pに塗布された低延焼性物質の塗布状態を検査する巻紙検査部 2 0に与えられる。

この巻紙検査部 2 0には、光センサ（ラインセンサカメラ） 1 5により撮像された画像データを輝度値に変換する画像処理部 2 1が設けられている。そして、巻紙検査部 2 0には、詳細は後述するがこの画像処理部 2 1によって変換された輝度値と閾値設定部 2 3に予め設定された輝度値とを比較して、該巻紙 Pの、低延焼性物質が塗布された領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとを判定する判定部 2 2が設けられている。

ところで、画像処理部 2 1で変換された輝度値は、輝度値のレベルにより段階付けされたものであり、例えば輝度値を [ 0〜2 5 5 ] の [ 2 5 6 ] 段階に段階付けしたものである。この場合、前述したようにべ一ス部 P iおよびバンド部 P eとに光の透過率の差があるため、第 3図に示すようにベース部 P iに対してバンド部 P eの輝度値のレベルが低くなる。ちなみに、ライトガイド 1 8の光がラインセンサカメラ 1 5に直接入射したときの輝度値を [ 2 5 5 ] 、光がラインセンサカメラ 1 5に入射しないときの輝度値は [ 0 ] になる。 ― このように、巻紙 Pに低延焼性物質が塗布されている面側に浸透性を有する水または液体を噴霧して濡らしたとき、巻紙 Pのバンド部 P eでは、塗布された液体の浸透速度が遅いため、巻紙 Pの光の透過率が低下して輝度値は小さくなる一方、低延焼性物質の非塗布領域（ベース部） P iでは、塗布された液体の浸透速度が速いため光の透過率が高くなり輝度値が大きくなる。したがって巻紙 Pに低延焼性物質が塗布された領域ひンド部） P eの輝度値と非塗布領域（ベース部） P iの輝度値の略中間の輝度値を閾値として閾値設定部 2 3に設定すれば、低延焼性物質の塗布領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとを判定部 2 2で判定することができる。そして、判定部 2 2が判定した結果を記録部 2 4に記録する。

尚、サクシヨン口一ラ 1 O bの周囲には、巻紙 Pに噴霧された液体を吹き落とすエアブロア 1 1 bが設けられている。これは、巻紙 Pを濡らして付着した液体がサクシヨンローラ 1 0 bに付着することにより該サクシヨンローラ 1 0 bに巻紙 Pが巻き付くことを防止する役割を担っている。或いは、エアブロア 1 l bの代わりに例えばヒータを用いてサクシヨンローラ 1 0 bに付着した液体を乾燥させるように構成してもよい。

次にこのように構成された巻紙検査装置における検査方法について説明する。先ず、ロール 1から巻紙 Pを巻き戻して繰り出しローラ 1 0 a、検査液塗布部 1 2を介してサクシヨンローラ 1 0 bおよびジエツトエア部 1 1 aに巻紙 Pをセットする。そして、ノズル 1 3によって該巻紙 Pにアルギン酸ナトリウムを希釈した溶液を塗布した面側に浸透性を有する液体（例えば水）を噴霧する。巻紙 P は、前述したように低延焼性物質のアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液を塗布した領域（バンド部） P eと、塗布していない領域（ベース部） P iとで浸透性を有する液体の浸透速度が異なる。すなわち、ノズル 1 3により浸透性を有する液体が噴霧されると、アルギン酸ナトリウムを希釈した溶液を塗布した領域（バンド部） P eの光の透過率が非塗布領域（ベース部） P iに対して低下するため、縞状の模様を確認することができる。そして、このバンド部 P eをラインセンサカメラ 1 5の視野範囲に位置付ける。

巻紙検査装置を始動させると、ロール 1に巻回された巻紙 Pが繰り出しローラ 1 0 aおよびサクシヨンローラ 1 0 bにより連続移動しながら排出されると同時に、ノズル 1 3によって該巻紙 Pにアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が塗布された面にノズル 1 3から浸透性を有する液体（例えば水）を噴霧する。この液体が噴霧された巻紙 Pは、前述したように低延焼性物質のアルギン酸ナトリウムを希釈した溶液が塗布された領域（バンド部） P eの光の透過率が低下するため、縞状の模様を確認することができる。そして、このバンド部 P eをラインセンサカメラ 1 5の視野範囲に巻紙 Pのアルギン酸ナトリウムの塗布領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとが交互に通過する。

ラインセンサカメラ 1 5からは、巻紙 Pの移動方向に対して直交する方向（巻紙の幅方向）の例えば [ 1 mm] 当たり 1 5ライン程度を撮影した画像信号を得ることができる。一方、繰り出しローラ 1 0 aの回転信号から巻紙 Pの移動距離 (繰り出し長さ）を算出する。そして、巻紙移動に伴う画像信号の輝度値の変化に基づき、アルギン酸ナトリウムを希釈した溶液の塗布領域（バンド部） P eの幅および塗布間隔（ピッチ） P i tを計測する。そして、この計測結果を記録部 2 4に格納する。

そうして計測された塗布間隔（ピッチ）から、次の塗布領域ひンド部） P e を求め、前回の塗布領域から例えば [ 2 0 mm+数 mm] 以上巻紙が移動しても輝度値が低下する（暗部）が検出できないとき、即ちバンド部 P eが検出できないとき、その部分に低延焼性物質のバンド部 P eがないものとして記録部 2 4にその結果を格納する。そして、バンド部 P eの欠落が例えば n回連続して検出されたときは異常信号を出力して巻紙検査装置を停止させる等する。

尚、巻紙 Pの検査が終了してロール 1から全ての巻紙 Pが繰り出されると、ラィトガイド 1 8から放射された光は、巻紙 Pに遮られることなくラインセンサ力メラ 1 5に到達する。すると、画像処理部 2 1で生成される輝度値が最大値（例えば [ 2 5 5 ] ) になるので、これを検出して駆動制御部 2 5による繰り出し口 —ラ 1 0 aの駆動を停止させて一連の検査が終了する。

尚、上述した実施形態は、巻紙 Pに浸透性を有する液体を塗布したとき、低延焼性物質が塗布された領域（パンド部） P eと塗布していない領域（ベース部） P iとで生じる液体の浸透速度の差を利用したものである。換言すれば、この浸透速度の差によって、該巻紙 Pを透過する光の透過量（光量）に差があることを利用した検査方法と言うことができる。勿論、巻紙 P を透過する光の量に代えて、この巻紙 Pから反射する光量（輝度）をラインセンサカメラ 1 5で検出して巻紙 Pの低延焼性物質が塗布された部分の欠陥を検出するよう構成してもよい。この場合、巻紙検査装置は、特に図示しないが巻紙 Pに低延焼性物質のアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が塗布された面側にラインセンサカメラ 1 5およびライトガイド 1 8を配置する。そして、ライトガイド 1 8から巻紙 Pに照射された光の反射光が、ラインセンサカメラ 1 5に到達するよう位置付ければよい。尚、その他の構成は、前述した透過光を利用した巻紙検査装置と同様であるので詳細は省略する。

そして、前述したように低延焼性物質のアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が塗布された面側にノズル 1 3により浸透性を有する水または揮発性の液体を噴霧すると低延焼性物質の塗布領域ひ ^ンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとの浸透速度の違いによって、該巻紙 Pの光の反射率に差が生じるため、縞状の模様を確認することができる。つまり、この縞状の模様をライトガイド 1 8力ら照射された光の反射光量の変ィ匕としてラインセンサ 1 5が検出すればよい。そして、ラインセンサカメラ 1 5により撮像された画像データを巻紙検査部 2 0に与えることにより、前述したように巻紙 Pに塗布された低延焼性物質の欠陥を検出することができる。

かくして、このように構成された巻紙検査装置によれば、巻紙 Pにアルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液が塗布された面側を浸透性のある溶液で濡らすことで、低延焼性物質の塗布領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとが異なる光の透過率または光の反射率になることを利用して該低延焼性物質の塗布状態をラインセンサカメラ 1 5により検出している。このため、巻紙に塗布された低延焼性物質の塗布状況を確実に検査することが可能となる。尚、上述した実施形態は、低延焼性物質としてアルギン酸ナトリウムを希釈した溶液が塗布された巻紙 Pを検査する巻紙検査装置であるが、例えば巻紙 Pにべ

—スシガレット紙と同質のかつ低延焼性物質を含む紙（以下、単に低延焼性物質という）を略等間隔で貼付し、その厚み差およびそれに含まれる低延焼性物質を利用して低延焼性を持たせた巻紙 Pについても同様に検査することができる。これは、前述したように、該巻紙 Pの低延焼性物質を貼付していない非貼付領域（ベ一ス部） P iと低延焼性物質を貼付した貼付領域（バンド部） P eとにおける液体の浸透速度が異なることを利用したものである。つまり、巻紙 Pに浸透性を有する液体を噴霧して濡らしたとき、前述した浸透速度の差により、該巻紙 Pにおける光の透過量（透過率）および光の反射量（反射率）に差ができることを利用したものである。

より具体的には、低延焼性物質を貼付した面側にノズル 1 3により浸透性を有する水または揮発性の液体により該巻紙 Pが濡らされると、低延焼性物質を貼付していない領域（ベース部） P iの浸透率が低延焼性物質を貼付した領域（バンド部） P eの浸透率に対して大きいため、光の透過率が増加する反面、反射率が低下する。このため、縞状の模様を確認することができる。そして、この縞状の模様をライトガイド 1 8から照射した光の透過量または反射量の変化としてラインセンサカメラ 1 5により検出すればよい。

かくして、このように構成された巻紙検査装置によれば、低延焼性物質が塗布または貼付された巻紙 Pを浸透性を有する液体で濡らすことで、低延焼性物質の塗布領域または貼付領域（バンド部すなわち低延焼性物質部分） P eと非塗布領域または非貼付領域（ベース部） P iとで光の透過率または光の反射率が異なることを利用して低延焼性物質の塗布状態または貼付状態をラインセンサカメラ 1 5により検出しているので、巻紙 Pの低延焼性物質部分の欠陥（巻紙における低延焼性物質の塗布状態または貼付状態の欠陥）を確実に検出することが可能となる。次に本発明に係る巻紙検査装置を用いた、たばこ巻上装置について図を参照しながら説明する。このたばこの巻上装置は、第 5図に示すように、ホッパ 2内に供給された刻みたばこ 3をサクシヨン部 4の移送ベルト（たばこバンド） 3 aにて吸着して紙卷部 5に搬送し、ロールから連続供給される長尺の巻紙 Pにて上記刻みたばこ 3を連続的に巻き上げるものとなっている。

ちなみに、この巻紙 Pは、例えば低延焼性物質としてアルギン酸ナトリウムを希釈した溶液を略等間隔で縞状に塗布したもの、或いは巻紙 Pに略等間隔で例えばべ一スシガレツト紙と同じ材質でかつ低延焼性物質を含む紙を貼付する等して該巻紙 Pに厚み差をつけて低延焼性を持たせたものである。

また、上記紙巻部 5は、基本的には主軸 6により速度制御されて送り駆動されるガニチヤテープ 7上において、前記巻紙 Pにより刻みたばこ 3を連続的に巻き上げて 1本の長尺な巻棒たばこ 3 aをなすものである。そして、この紙巻部 5にて巻き上げられた巻棒たばこ 3 aは、その出力段に設けられた切断部 8により所定長毎に切断されて、例えば最終的な紙巻たばこの略 2本分の長さに相当する、所謂ダブル巻（W巻）たばこ 3 bとして特に図示しないが次工程であるフィル夕 ·アタッチメントに連続供給される。

上述した、たばこ巻上装置において、本発明が特徴とするところは、巻紙 Pを巻き戻しながら上記紙巻部 5に連続供給する巻紙 Pの搬送路に、巻紙検査装置 3 0を組み込み、該巻紙 Pを連続検査すると共に、この巻紙 Pを用いてたばこを製造する点にある。

即ち、このたばこ巻上装置は、巻紙 Pの低延焼性物質が塗布または貼付された部分の欠陥の有無を検査しつつ、たばこを高速で連続製造可能とするものである。この特徴ある本発明のたばこ巻上装置の巻紙検査装置 3 0について、第 6図に示す要部構成図を用いて更に説明する。

この巻紙検査装置 3 0は、低延焼性物質が塗布または貼付された巻紙 Pの搬送路に設けられるもので、連続供給される該巻紙 Pの低延焼性物質が塗布または貼付された面側に浸透性を有する液体（例えば水または揮発性の液体）を線状に塗布するノズル 1 3が設けられたものとなっている。また光センサ 1 9が、このノズル 1 3によって水または揮発性の液体が線状に塗布された卷紙 Pの塗布面側に設けられている。

この巻紙 Pを挟むように光センサ 1 9と対峙する位置に光源 1 4が設けられている。この光源 1 4から照射される光は、該巻紙 Pを透過して光センサ 1 9に到達するようになつている。即ち、光源 1 4と光センサ 1 9との組合わせによって巻紙 Pを透過する透過光を検出できるようになつている。

特に前記ノズル 1 3によって、巻紙 Pの低延焼性物質が塗布された面側に浸透性を有する液体を線状に塗布した場合、第 7図に示すように低延焼性物質の塗布領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとでは、浸透性を有する液体（例えば水）の巻紙への浸透速度が異なる。すなわち、ノズル 1 3により浸透性を有する液体を塗布すると、アルギン酸ナトリゥムを希釈した溶液を塗布した領域（バンド部） P eと非塗布領域（ベース部） P iとで水の浸透速度が異なる。このため、該巻紙 Pにおける光の透過率または反射率が異なるものとなる。このため、巻紙 Pを透過または反射する光量が異なった値となる。そうして、この光センサ 1 9によって検出された透過光または反射光の画像信号は、巻紙 Pに塗布された低延焼性物質の塗布状態を検査する巻紙検査部 2 0に与えられる。

低延焼性物質を貼り付けた巻紙においても、低延焼性物質の貼付領域と非貼付領域とで液体の浸透速度ひいては光の透過率または反射率が異なるので、光センサ 1 9によって検出される透過光または反射光の画像信号に基づき、巻紙における低延焼性物質の貼付状態を巻紙検査部 2 0により検査することができる。

この巻紙検査部 2 0の機能詳細は前述した巻紙検査装置と同様であるので、詳細の説明は省略するが、光センサ 1 9により取り込まれた画像データを画像処理部 2 1で輝度値に変換した後、その輝度値と閾値設定部 2 3に予め設定された輝度値とを比較して、該巻紙 Pの、低延焼性物質が塗布または貼付された領域（バンド部） P eと非塗布領域または非貼付領域（ベース部） P iとを判定部 2 2が判定する。このようにして判定部 2 2によって判定された結果は、記録部 2 4に記録される。

次に巻紙 Pでされた反射光を用いて巻紙 Pを検查する場合、特に図示しないが、光源 1 4から巻紙 Pに照射された光が該巻紙 P上で反射して光センサ 1 9に到達するよう、低延焼性物質が塗布または貼付された巻紙 Pの面側に光センサ 1 9と共に光源 1 4を配置すればよい。そして、光センサ 1 9により取り込まれた画像データを巻紙検査部 2 0に与えることによって、巻紙 Pに塗布または貼付された低延焼性物質の欠陥を検出することができる。

このように本発明に係るたばこ巻上装置によれば、巻紙 Pの低延焼性物質が塗布または貼付された面側にノズル 1 3によって浸透性を有する液体（例えば水または揮発性の液体）を線状に塗布しているので、該巻紙 Pの検査後は、該液体を速やかに巻紙 Pに拡散させることができる。このため、たばこの製造を妨げることなく高速に巻紙 Pの低延焼性物質部分の欠陥を検出することができる。

尚、巻紙 Pを透過する透過光を用いて該巻紙 Pの検査を行なう場合、光センサ 1 9と光源 1 4の設置位置をそれぞれ入れ替えても勿論かまわない。要は巻紙 P を光センサ 1 9と光源 1 4とが対峙して巻紙 Pを挟み込むように構成すればよい。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。

Claims

請求の範囲

1 . 一面に低延焼性物質が縞状に設けられた巻紙を検査する巻紙検査装置であつて、

前記巻紙を巻き戻して連続排出する巻紙排出路に設けられて前記巻紙の上記一面を液体で濡らすノズルと、

このノズルにより前記液体が濡らされた前記巻紙に光を照射して該巻紙を透過した光または前記一面で反射した光を撮像して映像信号を生成する撮像部と、この撮像部により生成された映像信号から前記巻紙に設けられた低延焼性物質の欠陥を判定する巻紙検査部と

を備えることを特徴とする巻紙検査装置。

2 . 前記巻紙検査部は、前記撮像部で撮像した映像信号を輝度信号に変換する画像処理部と、

この画像処理部で変換された輝度信号を予め定めた輝度値と比較して前記巻紙の低延焼性物質の欠陥を判定する判定部と、

この判定部が判定した前記巻紙の低延焼性物質の欠陥を記録する記録部とを備えることを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の巻紙検査装置。

3 . 前記ノズルにより前記巻紙を濡らす液体は、前記巻紙に対して浸透性を有することを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の巻紙検査装置。

4. 一面に低延焼性物質が縞状に設けられた巻紙にて刻みたばこを連続的に巻上げて棒状たばことなし、この棒巻たばこを所定長毎に切断して次工程に連続供給するたばこ巻上装置であって、

前記巻紙を巻き戻して連続供給する巻紙供給路に設けられて前記巻紙の上記一面を液体で濡らすノズルと、

このノズルにより前記液体が濡らされた前記巻紙に光を照射して該巻紙を透過した光または前記一面で反射した光を撮像して映像信号を生成する撮像部と、この撮像部により生成された映像信号から前記巻紙の低延焼性物質の欠陥の有無を判定してその結果を記録する巻紙検査部と

を備えることを特徴とするたばこ巻上装置。

5 . 前記ノズルにより前記巻紙を濡らす液体は、前記巻紙に対して浸透性を有することを特徴とする請求の範囲第 4項に記載のたばこ巻上装置。