明 細 書
技術分野
本発明は、 頭部に装着して使用可能な小型の画像表示装置に関す 発明の背景
頭部に装着して使用され、 使用者の眼前に画像を表示- スプレイ (HMD) タイプの画像表示装置が、 バーチヤルリァリティの実現を必 要とするゲーム分野をはじめとして種々の分野で利用されている。
かかる画像表示装置として、 例えば、 日本国公開特許公報 (平成 7年特許出願 公開第 2 0 9 6 0 0号) に開示のものを挙げることができる。
この画像表示装置は、 液晶表示装置(L C D)、 反射ミラ一、接眼レンズ等を 1 つの筐体に収容するとともに、 その筐体にクリップを取付けてなり、 クリップで メガネゃサングラスのフレームに装着するように構成されている。 筐体はメガネ の左右のレンズのいずれかの前方上部に取り付けられ、 L C Dに表示された画像 が反射ミラ一と接眼レンズ、 さらにメガネのレンズを介して、 使用者の一方の眼 に斜め上方から与えられることになる。
しかしながら、 この画像表示装置にも改良すべき点がある。 この画像表示装置 では、 画像を見るのが片目になる。
画像を片目で見ることは、 画像を見る使用者に大きな負担、 疲労を与えがちで ある。 したがって、 この画像表示装置は、 長時間の使用には向かない。
このような課題を解決するには、 右目用、 左目用の表示手段という、 2つの表 示手段を備えた画像表示装置を開発すればよい。
しかしながら、 人間の目幅や、 視力には個人差があるため、 2つの表示手段を 備えた画像表示装置を用いたとしても、 2つの表示手段が使用者に合っていなけ れば、 疲労が使用者に生じてしまうこともありうる。
そして、 かかる課題を解決して、 長時間の使用、 特には長時間画像を見ること
を可能とした、 画像を視界の一部に表示するタイプの画像表示装置は、 未だ存在 しない。 発明の開示
' 本願発明は、 長時間の使用を可能とする画像表示装置を提供することを、 その 課題とする。
かかる課題を解決するため、 本願発明者は、 以下の発明を提案する。
本願発明は、 使用者の頭部に装着可能とされた本体と、 そのそれぞれが所定の 画像を表示するものとされており、 前記本体を頭部に装着した状態の前記使用者 がその右目、 又は左目の視界に入れられるようにして前記本体に取付けられてい る、 右目用表示手段、 及び左目用表示手段を備えている画像表示装置である。 そ して、 この画像表示装置は、 前記使用者が前記本体を頭部に装着して正面を見た ときに両目の視界を確保できるようになつている。 また、 前記右目用表示手段、 及び/又は前記左目用表示手段は、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わせて適 当な位置に位置決めして前記本体に固定できるようにされている。
この画像表示装置は、 右目用表示手段、 左目用表示手段という、 2つの表示手 段を備えている。 したがって、 表示手段が 1つであることに由来する過度の疲労 を使用者に生じさせることがない。 それのみならず、 この画像表示装置における 右目用表示手段、 及び Z又は左目用表示手段は、 使用者の右目、 及び左目の位置 に合わせて適当な位置に位置決めして前記本体に固定できるようにされている。 かかる位置決めを可能としたことで、 目幅や、 視力の相違などの個人差による疲 労を、 使用者に生じさせることが少なくなるので、 使用者が長時間使用する、 特 には長時間、 画像を見ることを可能とする。
なお、 画像表示装置における右目用表示手段は、 所定の画像を表示するもので あり、 前記使用者が前記本体を頭部に装着して正面を見たときに右目の視界から 外れるとともに、 前記使用者が右目の視線をずらしたときにのみ前記画像が右目 の視界に入るようにして前記本体に取付けられていてもよい。 また、 左目用表示 手段は、 所定の画像を表示するものであり、 前記使用者が前記本体を頭部に装着 して正面を見たときに左目の視界から外れるとともに、 前記使用者が左目の視線
を正面からずらしたときにのみ前記画像が左目の視界に入るようにして前記本体 に取付けられていてもよい。
本発明の画像表示装置における右目用表示手段、及び/又は左目用表示手段は、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わせて適当な位置に位置決めして前記本体に 固定できるようにされている。 右目用表示手段と、 左目用表示手段は、 その一方 のみが移動可能とされていてもよく、双方が移動可能とされていてもよい。また、 その移動の方向、 移動の機構にも特に制限はない。
前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段は、 使用者の目幅に合わせて左 右方向に位置決めして固定できるようにすることができる。 両目で画像を見る場 合には、 右目用表示手段と、 左目用表示手段との間の間隔が目幅に合っているこ とが、 画像を見ることにより生じる疲れを制限するためには極めて重要であり、 ここにずれがあると、 疲れが大きくなるどころか、 画像を見ること自体が困難と なる場合すらあるからである。 逆に、 この目幅合わせを行うと、 画像を見ること による疲労は劇的に軽減される。
前記右目用表示手段、 前記左目用表示手段は、 画像を表示できるようなもので あれば、 その具体的な構成は不問である。 これらは、 例えば、 画像を表示するデ イスプレイと、 このディスプレイに表示された画像を、 前記使用者の目へ導くた めの光学系とを少なくとも備えているものとすることとができる。 また、 前記右 目用表示手段、 前記左目用表示手段は、 上述の如きディスプレイと、 光学系とを 含み、 更に、 一体的なユニットとされていてもよい。 前記右目用表示手段、 前記 左目用表示手段がュニット化されていれば、 本体に対してこれらを後付けするの が容易であり、 右目用表示手段、 及び Z又は左目用表示手段を、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わせて適当な位置に位置決めして前記本体に固定するのが容 易である。 一体的なユニットとされた前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示 手段は、 使用者の目幅に合わせて左右方向で位置決めして固定可能とされていて もよい。
前記右目用表示手段、 前記左目用表示手段がュニット化されているか否かによ らないが、 上述の光学系は、 前記ディスプレイに表示された画像を、 使用者の右 目又は左目の網膜に結像させるレンズを備えており、 前記レンズは、 使用者の右
目又は左目の網膜に前記画像を適切に結像させるため、 前記使用者の右目又は左 目の視力に応じて選択できるように構成されていてもよい。 このようにすれば、 使用者の視力の如何によらず、 疲労を低減した上で画像を見られるようになる。 レンズは一枚でも複数枚でも構わない。 また、 レンズの特性の変更は、 どのよう な手法により行われても構わない。 レンズの選択、 増減により、 この特性の変更 を行ってもよい。 レンズが複数枚である場合であれば、 光路上で複数枚のレンズ のうちの少なくとも 1枚を移動させ、 レンズ間隔を変更し、 その位置決めした状 態で固定することで、 特性の変更を実現することができる。 レンズが 1枚である 場合には、 そのレンズを、 光路上で移動させてから固定することで、 上述の特性 の変更を実現することができる。 この場合、 前記光学系は、 前記ディスプレイに 表示された画像を、 使用者の右目又は左目の網膜に結像させる一のレンズを備え ており、 前記レンズは、 使用者の右目又は左目の網膜に前記画像を適切に結像さ せるため、 前記使用者の右目又は左目の視力に応じて前記ディスプレイから前記 網膜までの光路上での位置を位置決めして固定できるように構成される。
本体の形状はどのようなものでも構わない。 表示手段を取付けることができ、 且つ前記使用者が前記本体を頭部に装着して正面を見たときに視界を確保できる ようになつていることを阻害しないのであれば、 それで足りる。
本体は、 例えば、 メガネ形状に形成することができる。 この場合のメガネ形状 には、 ゴーグル形状も含む。
メガネ形状である場合、 本体は、 右目、 左目のそれぞれに対応する下枠を有す るメガネフレ一ムを備えたものとすることができる。 この場合には、 右目用表示 手段は右目に対応した下枠に、 左目用表示手段は左目に対応した下枠にそれぞれ 取付けることができる。 もっとも、 ここでいうメガネフレームは、 環状であるか 否かを問わない。 下側のメガネフレームのみを備えていればそれで足りる。 メガネ形状である場合、 本体は、 右目、 左目のそれぞれに対応するメガネレン ズを備えたものとすることができる。 この場合には、 右目用表示手段は右目に対 応したメガネレンズの下端に、 左目用表示手段は左目に対応したメガネレンズの 下端にそれぞれ取付けることができる。 もっとも、 ここでいうメガネレンズは、 度入りであるか否かを問わない。 また、 メガネレンズは、 右目に対応したものと
左目に対応したものが一連となっていても構わない。
本体は、 また、 前記本体が前記使用者の頭部に取付けられたときに、 前記使用 者の両目の前方に当該両目と平行な方向に配される細長い形状とされた正面部と、 この正面部を前記使用者の頭部に装着する固定部と、 を備えるものとされていて もよい。 この場合における、 前記表示手段は、 前記正面部に設けられているもの とされていてもよい。
前記正面部は、 例えば、 棒状、 又は幅の狭い薄板状とされていてもよい。 正面 部は、 例えば、 棒状、 又は幅の狭い薄板状とすることができる。 棒状である場合 の正面部の直径は、 例えば 1 0 mm〜3 0 mm程度、 薄板状である場合の正面部 の幅は例えば 1 0 mm〜 5 0 mm程度にすることができる。 棒状である場合の正 面部の直径、 及び薄板状である場合の正面部の幅は、 すべての部分で同じになつ ている必要はない。
この正面部の幅は、 例えば右目用表示手段、 左目用表示手段を隠せる程度の幅 にすることができる。
前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段が、 一体的なユニットとされて いる場合、 本体は、 一体的なユニットとされた前記右目用表示手段、 及び前記左 目用表示手段を適宜な位置でそれぞれ固定的に保持する、 右目用保持手段、 及び 左目用保持手段を備えていてもよい。 右目用保持手段、 及び左目用保持手段があ れば、 本体に対して前記右目用表示手段、 前記左目用表示手段を後付けするのが 容易であり、 右目用表示手段、 及び左目用表示手段を、 使用者の右目、 及び左目 の位置に合わせて適当な位置に位置決めしてから前記本体に固定するのが容易に なる。
一体的なユニットとされた前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段を適 宜な位置でそれぞれ固定的に保持する機能を持ち合わせていれば、 前記右目用保 持手段、 及び左目用保持手段は、 具体的な構成を問わない。 例えば、 これらはと もに、 長さ方向で平行となるようにして上下に配された 2枚の挟持板を備えてお り、 その挟持板の長さ方向の適宜な位置に一体的なユニットとされた前記右目用 表示手段、又は前記左目用表示手段を挟み込ませることで、前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段を、 使用者の目幅に合わせて左右方向に位置決めして固
定できるようなものとすることができる。この場合における前記右目用保持手段、 及び左目用保持手段はともに、 前記 2枚の挟持板の少なくとも一方に前記長さ方 向にわたって配された弾性体を備えているものとすることができる。 これであれ ば、 弾性体による挟持力によって、 右目用保持手段、 又は左目用保持手段の挟持 板の間に右目用表示手段、 又は左目用表示手段を挟持させられるので、 右目用表 示手段、 及び左目用表示手段を、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わせて適当 な位置に位置決めしてから前記本体に固定するのが容易になる。
前記右目用保持手段、 又は前記左目用保持手段は、 前記本体を頭部に装着した 使用者の右目、 左目の正面に位置するようにして前記右目用表示手段、 又は前記 左目用表示手段を保持するものとすることができる。
前記右目用保持手段、 又は前記左目用保持手段は、 また、 以下のように構成す ることができる。 即ち、 一体的なユニットとされた前記右目用表示手段、 又は前 記左目用表示手段を、 前記右目用保持手段、 又は前記左目用保持手段で保持した ときに、 右目用表示手段は、 前記使用者が前記本体を頭部に装着して正面から 2 0 ° 以上の所定の角度だけ右目の視線を下にずらしたときに、 前記画像が右目の 視界に入るようになつており、 左目用表示手段は、 前記使用者が前記本体を頭部 に装着して正面から 2 0 ° 以上の所定の角度だけ左目の視線を下にずらしたと きに、 前記画像が左目の視界に入るようになっているものとすることができる。 この場合における前記右目用表示手段、 前記左目用表示手段は、 使用者が視線 を下方に 2 0 ° 以上ずらした場合にのみ使用者の視界に入るようになつている。 これは、 正面を向いたときに右目用表示手段、 又は左目用表示手段が視界に入つ てしまい、 外界に対する視野を確保できないことを防ぐのと同時に、 このように することで、 画像を見る場合のュ一ザの疲労が小さくなることを考慮しての工夫 である。 このようにすることで、 画像を見る場合のユーザの疲労が小さくなる理 由は、 以下のとおりである。
人が伏し目で、 (顔を正面に向けた状態で伏し目での意味。 以下同じ。) 正面か ら下の方を見た場合には、副交感神経が働く。他方、 人が上目遣いで、 (顔を正面 に向けた状態で上目遣いでの意味。以下同じ。)正面から上の方を見た場合には、 交感神経が働く。
簡単にいうと、 副交感神経は、 睡眠中にはたらく神経であり、 体にエネルギー を蓄えるようにはたらき、 交感神経は覚醒中にはたらく神経であり、 エネルギー を発散するようにはたらく。したがって、副交感神経がはたらいている場合には、 血圧が下がる、 瞳孔が収縮する、 鼓動 '呼吸が遅くなる、 胃腸のはたらきが活発 になるといった作用が生じ、交感神経がはたらいている場合には、 これとは逆に、 血圧が上がる、 瞳孔が広がる、 鼓動 '呼吸が速くなる、 胃腸のはたらきが弱まる といった作用が生じる。
このことから明らかなように、 人は、 伏し目で正面から下の方を見ることで副 交感神経をはたらかせることが可能であり、 それによりリラックスした状態を作 ることができる。
本発明の画像表示装置が上述のようなものであれば、 右目用表示手段、 及び左 目用表示手段は、 使用者が視線を下方に 2 0 ° 以上ずらしたときにのみ視界に入 るようになっているので、それを見る際には、 自然と伏し目になる。 したがって、 それによつてはたらく副交感神経のはたらきにより、 画像を見るにあたってリラ ックスした状態を保つことが可能となり、 疲労を溜めずに画像を見られることに なる。 なお、 ここでいう 「下方に 2 0 ° 以上ずらしたときに視界に入る」 には、 使用者が視線を正面から真下にずらした場合に画像が視界に入る場合と、 斜め下 にずらした場合に画像が視界に入る場合の双方を含むものとする。 他の角度の場 合も同様である。
右目用表示手段、 及び左目用表示手段は、 使用者が視線を下方に 2 0 ° 以上、 7 0 ° 以下ずらしたときにのみ視界に入るようにして前記本体に取付けること ができる。 7 0 ° を超えて下方を見るのは困難であり、 使用者にそれをあえて要 求すると却って疲労を生じさせることになるからである。
右目用表示手段、 及び左目用表示手段は、 また、 使用者が、 視線を下方に略 4 5 ° ずらしたときにのみ視界に入るようにして、 本体に取付けることができる。 画像を見る際に要求される視線を下方にずらす角度が略 4 5 ° の場合には、 使用 者の疲労がもっとも少なくなる可能性が大きい。
右目用表示手段、 及び左目用表示手段がュニット化されているのであえれば、 右目用表示手段、 及び左目用表示手段が備える前記光学系は、 前言 Ϊ
に表示された画像を、 使用者の右目又は左目の網膜に結像させるレンズを備えて いる。 この場合のレンズはともに、 前記 2 0 ° 以上の所定の角度だけ右目、 又は 左目の視線を下にずらしたときに、前記右目用のレンズの中心軸は右目の視線に、 前記左目用のレンズの中心軸は左目の視線に略一致するようになっているものと してもよい。 このようにすることで、 使用者が視線を下方に 2 0 ° 以上の所定の 角度だけずらして右目用表示手段、 及び左目用表示手段が視界に入つたときに、 それらに表示された画像を見やすくなり、 疲労を抑えられる。
以上説明した画像表示装置の右目用表示手段、左目用表示手段となる表示装置、 及び本体は、 画像表示装置を構成する部品としての価値がある。
これらの例を、 以下にあげる。
かかる表示装置は、 使用者の頭部に装着可能とされた本体と、 そのそれぞれが 所定の画像を表示するものとされており、 前記本体を頭部に装着した状態の前記 使用者がその右目、 又は左目の視界に入れられるようにして前記本体に取付けら れている、 右目用表示手段、 及び左目用表示手段を備えており、 前記右目用表示 手段、 及び Z又は前記左目用表示手段は、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わ せて適当な位置に位置決めして前記本体に固定できるようにされている、 画像表 示装置の、 右目用表示手段、 又は左目用表示手段となるものとされた、 画像表示 装置の部品となる表示装置である。 そして、 この表示装置は、 画像を表示するデ イスプレイと、 このディスプレイに表示された画像を、 前記使用者の目へ導くた めの光学系とを少なくとも備えているとともに、一体的なユニットとされている。 かかる画像表示装置の部品となる本体は、 使用者の頭部に装着可能とされた本 体と、 そのそれぞれが所定の画像を表示するものとされており、 前記本体を頭部 に装着した状態の前記使用者がその右目、 又は左目の視界に入れられるようにし て前記本体に取付けられている、 右目用表示手段、 及び左目用表示手段を備えて おり、 前記右目用表示手段、 及び/又は前記左目用表示手段は、 使用者の右目、 及び左目の位置に合わせて適当な位置に位置決めして前記本体に固定できるよう にされており、 且つ画像を表示するディスプレイと、 このディスプレイに表示さ れた画像を、 前記使用者の目へ導くための光学系とを少なくとも備えている、 画 像表示装置の部品となる本体であって、 使用者の頭部に装着可能とされるととも
に、 一体的なユニットとされた前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段を 適宜な位置でそれぞれ固定的に保持する、 右目用保持手段、 及び左目用保持手段 を備えている、 画像表示装置の部品となる本体である。 そして、 この画像表示装 置の部品となる本体は、 使用者の頭部に装着可能とされるとともに、 一体的なュ ニットとされた前記右目用表示手段、 及び前記左目用表示手段を適宜な位置でそ れぞれ固定的に保持する、 右目用保持手段、 及び左目用保持手段を備えている。 図面の簡単な説明
図 1は、 第 1実施形態の画像表示装置を後方から見た場合の全体を示す斜視図 である。
図 2は、 図 1で示した画像表示装置の右目用ソケット、 及び左目用ソケットの 構造を示す側断面図である。
図 3は、 図 1で示した画像表示装置の右目用表示装置の構造を示す平面図であ る。
図 4は、 図 3で示した右目用表示装置内で用いられる結像レンズの固定構造を 示す斜視図である。
図 5は、 図 3で示した右目用表示装置内で用いられる結像レンズの固定構造の 他の例を示す斜視図である。
図 6は、 図 1で示した画像表示装置使用時の、 右目用表示装置と右目、 及び左 目用表示装置と左目の関係を概略で示す側面図である。
図 7は、 第 2実施形態の画像表示装置を前方から見た場合の全体を示す斜視図 である。
図 8は、 第 3実施形態に係る画像表示装置の斜視図である。
図 9は、 使用者が図 8に示す画像表示装置を頭部に装着した状態を概略的に表 す側面図である。
図 1 0は、 第 4実施形態に係る画像表示装置の斜視図である。
図 1 1は、 使用者が図 1 0に示す画像表示装置を頭部に装着した状態を概略的 に表す側面図である。
発明を実施するための最良の形態
以下に、 本発明の好ましい第 1〜第 4実施形態を、 図面を参照して詳細に説明 する。
尚、 両実施形態の説明において共通する対象には重複する符号を用いるものと する。 また、 重複する説明は省略することがある。
《第 1実施形態》
図 1は、 本発明の第 1実施形態による画像表示装置 1を後方から見たときの全 体を示す斜視図である。
この画像表示装置 1は、 本体 1 0と、 画像を表示するための右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 Lを含んで構成されている。
この実施形態における本体 1 0は、 これには限られないが、 メガネのフレーム 形状をしており、 つる 1 1とフレーム枠 1 2を含んで構成されている。
画像表示装置 1は、 使用者の頭部に装着して使用される。 つる 1 1を使用者の 耳にかけることにより、使用者は、画像表示装置 1を頭部へ固定的に装着できる。 フレーム枠 1 2は、 右目用フレーム枠 1 2 Rと、 左目用フレーム枠 1 2 Lを含 んでいる。 右目用フレーム枠 1 2 Rは、 画像表示装置 1の使用者の頭部への固定 的な装着をなしたときに、 使用者の右目の前方に位置するフレーム枠であり、 左 目用フレーム枠 1 2 Lは、 画像表示装置 1の装着をなしたときに、 使用者の左目 の前方に位置するフレーム枠である。 かならずしもそうである必要はないが、 こ の実施形態では、 両フレーム枠 1 2 L、 Rともに、 環状に形成されている。 両フ レーム枠 1 2 L、 Rの下方の部分が、 本発明における下枠である。
この実施形態における右目用フレーム枠 1 2 R、 左目用フレーム枠 1 2 Lの内 側にはそれぞれ、 右目用レンズ 1 3 R、 左目用レンズ 1 3 Lが嵌められている。 右目用レンズ 1 3 R、 左目用レンズ 1 3 Lはともに、 度の入っていない緩やかな 曲面状に形成された無色透明のガラス板である。もっとも、右目用レンズ 1 3 R、 及び左目用レンズ 1 3 Lは、 度入りとされていても構わないし、 着色されていて も構わないし、 またガラス以外、 例えば樹脂で形成されていても構わない。 更に いえば、右目用レンズ 1 3 R、及び左目用レンズ 1 3 Lは、存在しなくてもよい。 右目用フレーム枠 1 2 R、 左目用フレーム枠 1 2 Lの下方にはそれぞれ、 右目
用ソケット 14Rと、 左目用ソケット 14Lが設けられている。 右目用ソケット 14Rは、 使用者の右目の位置に合わせて適当な位置に位置決めした状態で、 右 目用表示装置 2 ORを本体 10に対して固定するものである。 左目用ソケット 1 4Lは、 使用者の左目の位置に合わせて適当な位置に位置決めした状態で、 左目 用表示装置 20Lを本体 10に対して固定するものである。
後述するように、 この実施形態における右目用ソケット 14R、 及び左目用ソ ケット 14Lは、 水平方向から所定の角度だけ上方向に傾けた状態で、 右目用表 示装置 2 OR又は、 左目用表示装置 20Lを支持できるようになつている。
この実施形態における右目用ソケット 14R、左目用ソケット 14Lはともに、 図 2に示したように、 一面が開口 15 R, 15 Lとされた箱形状となっている。 右目用表示装置 2 ORは、 開口 15 Rから右目用ソケット 14 Rの内部に嵌め込 まれた状態で右目用ソケット 14Rに固定される。 左目用表示装置 20 Lは、 開 口 15 Lから左目用ソケット 14 Lの内部に嵌め込まれた状態で左目用ソケット 14 Lに固定される。
なお、 水平方向から所定の角度だけ上方向に傾けた状態で、 右目用表示装置 2 OR又は、 左目用表示装置 20Lを支持できるようにするため、 この実施形態の 右目用ソケット 14R、 及び左目用ソケット 14Lの開口 15R、 15Lは、 水 平方向から所定の角度だけ上方向に傾いている。
右目用表示装置 2 ORの固定的な保持を可能とするため、 右目用ソケット 14 Rの開口 15Rの幅 (開口 15 Rの短手方向の長さ) は、 右目用表示装置 2 OR の縦方向(「右目用表示装置 2 ORの縦方向」 とは、固定時の縦横方向が予定され ている右目用表示装置 2 ORの縦方向の長さを意味する。 これについては、 後述 する。)の長さと略同じとされている。 したがって、右目用表示装置 2 ORを開口 15 Rから右目用ソケット 14 Rの内部に揷入する場合には、 多少の力が必要と なり、 その結果、 開口 15Rから右目用ソケット 14Rの内部に挿入された右目 用表示装置 20 Rは、 右目用ソケット 14 Rの内部に固定的に保持されることに なる。 同様に、 左目用表示装置 20Lの固定的な保持を可能とするため、 左目用 ソケット 14Lの開口 15 Lの幅 (開口 15 Lの短手方向の長さ) は、 左目用表 示装置 20Lの縦方向(「左目用表示装置 20Lの縦方向」 とは、 固定時の縦横方
向が予定されている左目用表示装置 2 0 Lの縦方向の長さを意味する。 これにつ いては、後述する。) の長さと略同じにされている。 したがって、 左目用表示装置 2 0 Lを開口 1 5 Lから左目用ソケット 1 4 Lの内部に挿入する場合には、 多少 の力が必要となり、 その結果、 開口 1 5 Lから左目用ソケット 1 4 Lの内部に挿 入された左目用表示装置 2 0 Lは、 左目用ソケット 1 4 Lの内部に固定的に保持 されることになる。
上述の場合、 右目用表示装置 2 O Rの固定は、 右目用ソケット 1 4 Rの上側及 び下側に位置する対向する 2枚の板(これらが本発明における挟持板に相当する) による挾持によって行われ、 左目用表示装置 2 0 Lの固定は、 左目用ソケット 1 4 Lの上側及び下側に位置する対向する 2枚の板 (これらが本発明における挟持 板に相当する) による挾持によって行われることになる。
右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 Lの固定をより確実なものと するため、 この実施形態における右目用ソケット 1 4 Rと左目用ソケット 1 4 L の内部には、 必ずしも必要ではないが、 図 2に示したような、 開口に向かって間 隔が狭くなるようにして断面略コの字形状に曲折された板パネ 1 6を配している。 曲折した板バネ 1 6の対向する部分にある隙間に、 右目用表示装置 2 0 R、 又は 左目用表示装置 2 0 Lを押し入れると、 板パネ 1 6の対向する部分により右目用 表示装置 2 0 R、 又は左目用表示装置 2 0 Lは押圧される。 これにより、 右目用 表示装置 2 0 Rの右目用ソケット 1 4 Rの内部での固定的な保持、 及び左目用表 示装置 2 0 Lの左目用ソケット 1 4 Lの内部での固定的な保持が、 確実に実現さ れる。
右目用ソケット 1 4 Rの長手方向の長さはそれぞれ、 右目用表示装置 2 0尺の 横方向(「右目用表示装置 2 O Rの横方向」 とは、 固定時の縦横方向が予定されて いる右目用表示装置 2 O Rの横方向の長さを意味する。 これについては、 後述す る。) の長さよりも長くなつている。 したがって、右目用表示装置 2 O Rは、右目 用ソケット 1 4 Rの長手方向の適当な位置に位置決めした状態で、 右目用ソケッ ト 1 4 Rに固定できる。 この位置決めは、 右目用表示装置 2 O Rの位置と、 使用 者の右目の位置との相対的な位置関係を所定の位置関係にするようにして行われ る。 同様に、 左目用ソケット 1 4 Lの長手方向の長さはそれぞれ、 左目用表示装
置 2 OLの横方向(「左目用表示装置 20Lの横方向」 とは、 固定時の縦横方向が 予定されている左目用表示装置 20Lの横方向の長さを意味する。 これについて は、 後述する。) の長さよりも長くなつている。 したがって、 左目用表示装置 20 Lは、 左目用ソケット 14Lの長手方向の適当な位置に位置決めした状態で、 左 目用ソケット 14Lに固定できる。 この位置決めは、 左目用表示装置 20Lの位 置と、 使用者の左目の位置との相対的な位置関係を所定の位置関係にするように して行われる。
右目用表示装置 2 ORと、左目用表示装置 20Lの位置決めを行うことにより、 右目用表示装置 2 ORと、 左目用表示装置 20Lは、 使用者の目幅に合せられる ことになる。
次に、 右目用表示装置 20R、 左目用表示装置 2 OLの構成について、 主に図 13を参照して説明する。 なお、 この限りではないが、 この実施形態における右 目用表示装置 20 Rと左目用表示装置 20 Lは、 互いに左右対称の構成となって いるため、 以下の説明では、 右目用表示装置 2 ORの説明のみを行い、 左目用表 示装置 20Lの構成の説明を省略することとする。
右目用表示装置 2 ORは、 図 3に示すように、 ディスプレイ 21、 コントロー ラ 22、 及び結像レンズ 23を含んでおり、 これらを、 必ずしもそうである必要 はないがこの実施形態では直方体形状とされている収納ケース 24に収納した構 成となっている。 右目用表示装置 2 ORは、 一体的なユニットとなっている。 な お、 図 3中の Lは、 ディスプレイ 21から使用者の目へ向かう光が進む光路を示 している。
ディスプレイ 21は、 画像を表示するものである。 この実施形態では、 小型化 を行い易い点を考慮して、ディスプレイ 21として液晶ディスプレイを採用した。 コント口一ラ 22は、ディスプレイ 21に表示する画像を制御するものである。 コントローラ 22は、 右目用表示装置 2 ORの外部から、 ビデオ信号や RGB信 号などの画像信号を有線又は無線で受信して、 この画像信号に基づく画像をディ スプレイ 21に表示する。 もっともコントローラ 22は、 右目用表示装置 2 OR の内部に設けられている必要はなく、 そのすベて、 或いは一部が、 右目用表示装 置 20 R外に設けられていても構わない。 コントローラ 22は、 また、 テレビチ
ユーナを含んで構成されていてもよい。 この場合、 コントローラ 2 2は、 一般的 なテレビ放送用の電波を受信し、 これをデコードすることで、 テレビ放送の画像 をディスプレイ 2 1に表示する。 コントローラ 2 2がディスプレイ 2 1に表示す る画像は、 これにとどまらず、 DVDなどの記録媒体に記録されていた画像デ一 夕に基づいて再生された画像や、 パーソナルコンピュータや、 ゲーム装置などの コンピュータにより生成された画像データに基づいて再生された画像など、 多岐 にわたる可能性がある。
結像レンズ 2 3は、ディスプレイ 2 1に表示された画像を、使用者の目へ導き、 使用者の目に結像させるものである。 収納ケース 2 4の前面 (収納ケースの面の うち、 使用時において、 使用者の目と対向する面) には孔が設けられており、 結 像レンズ 2 3は、 その孔から一面を露出させている。 この実施形態における結像 レンズ 2 3は、 単一のレンズとされているが、 複数のレンズの組合せにより構成 されていても構わない。
この実施形態の結像レンズ 2 3は、 必ずしもそうである必要はないが、 選択可 能となっている。 この選択は、 使用者の視力 (より詳細には、 右目の視力) に対 応して行われる。 結像レンズ 2 3を選択可能にするための機構はどのようなもの でも構わないが、 本実施形態では、 図 3、 及び図 4に示したような構成により、 結像レンズ 2 3を選択可能にしている。 図 3に示したように、 この実施形態にお ける収納ケース 2 4は、 その上面を、 例えばヒンジを用いることにより開閉自在 にされているとともに、 その内部底面に、 結像レンズ 2 3を下側から挟持するた めの間隙を備えたレンズホルダ一 2 5を備えている。 使用者の視力に対応できる ように予め複数準備しておいた結像レンズ 2 3を使用者の視力検査の結果にした がって選択し、 収納ケース 2 4の上面を開け、 レンズホルダー 2 5にその結像レ ンズ 2 3を挟持させることで、 結像レンズ 2 3の選択、 及び組み付けを行うこと ができる。
上述のレンズ選択は、 使用者の右目の網膜にディスプレイ 2 1に表示させた画 像を適切に結像させるためのものであるが、 網膜にディスプレイ 2 1に表示させ た画像を適切に結像させるために、 レンズ選択を可能とする構成に代えて、 結像 レンズ 2 3をディスプレイ 2 1から網膜までの光路上での位置を位置決めして固
定できるようにするという構成を採用することができる。 この構成は、 例えば、 以下のようなものとすることができる (図 5参照)。 この場合でも、収納ケース 2 4の上面は開閉自在にされ、 且つ収納ケース 2 4内部底面には、 結像レンズ 2 3 を挟持するレンズホルダー 2 6が設けられる。 また、 レンズホルダ一 2 6の下部 には、 内部にネジ切りされた、 結像レンズ 2 3の光軸の方向に沿う孔が、 レンズ ホルダー 2 6を貫通するようにして設けられる。 そして、 その孔には、 ボルト 2 7が、 その孔を貫通するようにして螺合させられている。 ポル卜 2 7は、 収納ケ ース 2 4をも貫通しており、 十、 一などの切り込みが設けられたその頭部は収納 ケース 2 4外に露出している。 このような構成により、 この頭部にドライバ一の 先端を当ててポルト 2 7を適当な方向に回転させることで、レンズホルダー 2 6、 及び結像レンズ 2 3が光軸に沿う方向で前後動することになる。 ポルト 2 7の回 転の方向、 及び角度を適当に調節することで、 結像レンズ 2 3の光軸方向に沿つ た位置決めが行われる。
なお、 かかる位置決めを意味のあるものにすベく、 右目用表示装置 2 O Rは予 め定められた向きで右目用ソケット 1 4 Rに嵌められる。 そのときの凡その上下 向き、 即ち図 3の表裏方向の向きが右目用表示装置 2 O Rの縦方向となり、 その ときの左右向き、 即ち図 3の左右方向の向きが右目用表示装置 2 O Rの横方向と なる。 そして、 これら各方向の長さがそれぞれ、 右目用表示装置 2 O Rの縦方向 の長さ、 右目用表示装置 2 O Rの横方向の長さとなる。 左目用表示装置 2 0 の 場合も同様である。
右目用表示装置 2 O Rには、また、ディスプレイ 2 1から目までの間に配され、 ディスプレイ 2 1から出た光の進行方向を反射によって変化させる反射体が設け られていてもよい。反射体を用いることで、ディスプレイ 2 1、結像レンズ 2 3、 目の配置についての自由度が増す。 この実施形態における右目用表示装置 2 O R は、 反射体 2 8を備えている。 反射体 2 8は、 鏡、 プリズムなどによって構成す ることが可能であるが、 この実施形態の反射体 2 8は、 プリズムである。 この実 施形態における反射体 2 8は、 ディスプレイ 2 1と、 結像レンズ 2 3の間に配さ れ、 光の向きを 9 0 ° 変化させるものとなっている。 つまり、 この実施形態では、 ディスプレイ 2 1から出た光は、 反射体 2 8で反射された後、 結像レンズ 2 3を
通過して、 使用者の右目の網膜に結像される。
この画像表示装置 1の使用方法を説明する。
この画像表示装置 1を使用するにあたっては、 本体 1 0に対する右目用表示装 置 2 0 R、 左目用表示装置 2 0 Lの取付けを行うことが必要であるが、 それに先 立って右目用表示装置 2 0 R、 左目用表示装置 2 0 Lの結像レンズ 2 3の調整を 行うことが必要である。
結像レンズ 2 3の調整は、 使用者の視力に合せて結像レンズ 2 3を選択する、 又は結像レンズ 2 3を移動させることなどによって行う。 この実施形態の結像レ ンズ 2 3は、 上述したように選択できるようになっているので、 結像レンズ 2 3 の調整は、 結像レンズ 2 3の選択によって行うことになる。
結像レンズ 2 3の調整は、 使用者の右目、 左目の視力測定を行い、 それに対応 した右目用の結像レンズ 2 3と左目用の結像レンズ 2 3の選択を行い、 そして右 目用の結像レンズ 2 3を右目用表示装置 2 O R内部のレンズホルダ一 2 5へ、 左 目用の結像レンズを左目用表示装置 2 0 L内部のレンズホルダー 2 5へそれぞれ 組み付けることによって行う。
結像レンズ 2 3が、 ディスプレイ 2 1から網膜までの光路上で適当に位置決め して固定できるようになつている上述の如き場合には、 右目用表示装置 2 O R内 部に存在する結像レンズ 2 3の光路上での位置を、 使用者の右目の視力に合せて 位置決めしてから固定する一方で、 左目用表示装置 2 0 L内部に存在する結像レ ンズ 2 3の光路上での位置を、 使用者の左目の視力に合せて位置決めしてから固 定する。 結像レンズ 2 3を、 ディスプレイ 2 1から網膜までの光路上で適当に位 置決めして固定できるようにするために採用された構成が上述の如きものなので あれば、 ポルト 2 7の回転の方向、 及び角度を適当に調節することで、 右目用表 示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 L内部の結像レンズ 2 3の位置決め及び 固定が実行される。
このようにして、 結像レンズ 2 3の調整が行われる。
次いで、 本体 1 0に対する右目用表示装置 2 0 R、 左目用表示装置 2 0 Lの取 付けを行う。
この取付けは、 使用者の目幅に合うように位置の調整を行いながら、 右目用表
示装置 2 0 Rを右目用ソケット 1 4 Rへ、 左目用表示装置 2 0 Lを左目用ソケッ 卜 1 4 Lへそれぞれ嵌め込むことによって行う。 使用者の目幅と、 右目用表示装 置 2 O Rと左目用表示装置 2 0 Lの位置合せを行う前に使用者の目幅を計測して おき、 それに基づいて上記嵌め込みの作業を行えば、 右目用表示装置 2 O R及び 左目用表示装置 2 0 Lを、使用者の目幅に合せることを容易に行えるようになる。 右目用表示装置 2 0 R、 左目用表示装置 2 0 Lを本体 1 0に対して取付けた画 像表示装置 1は、 使用者がそれをメガネと同様の方法で頭部に固定的に装着した 状態で使用される。 画像表示装置 1を頭部へ固定的に装着するには、 本体 1 0の 2つのつる 1 1を使用者の両耳に係止すればよい。
この状態で、 使用者は、 右目用表示装置 2 O Rによって表示される画像を右目 で、 左目用表示装置 2 0 Lによって表示される画像を左目で、 それぞれ、 使用者 の意思により見ることができるようになる。
ただし、 右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 Lは、 メガネのフレ —ム形状とされた本体 1 0の右目用フレーム枠 1 2 R、 又は左目用フレーム枠 1 2 Lの下枠に取付けられているため、 使用者が正面を見ている限り、 使用者がそ の右目で右目用表示装置 2 O Rに表示される画像を見ることはできず、 また使用 者がその左目で左目用表示装置 2 0 Lに表示される画像を見ることはできない。 つまり、 この画像表示装置 1を頭部に装着していても、 使用者は、 通常のメガネ をかけている場合と同程度の視野を確保でき、 少なくとも正面を見ている限りそ の視野を確保できる。 つまり、 この画像表示装置 1を頭部に装着していたとして も、 使用者は日常生活を送るに支障がない。
他方、 画像表示装置 1を頭部に装着している使用者は、 視線を下方に落とすこ とで、 右目で右目用表示装置 2 O Rに表示される画像を、 左目で左目用表示装置 2 0 Lに表示される画像を見ることができる。 視線を落とす角度は、 右目用表示 装置 2 O Rから露出している結像レンズ 2 3と右目の瞳孔が、 左目用表示装置 2 0 Lから露出している結像レンズ 2 3と左目の瞳孔が、 それぞれ正対するような 角度である。
この実施形態では、 これには限らないが、 頭部が正面を向いた状態から、 視線 を 4 5 ° 落としたときに、 右目で右目用表示装置 2 O Rに表示される画像を、 左
目で左目用表示装置 2 0 Lに表示される画像を見ることができるようになつてい る (図 6参照)。 この角度は、右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 L に表示される画像を見ない場合における使用者の視野を確保するため、 少なくと も 2 0 ° 以上にするのがよい。 また、 余りにもこの角度が大きくなりすぎると、 右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 Lに表示される画像を見ること が難しくなるから、 上記角度は、 7 0 ° 以下としておくのが好ましい。 そのよう な角度で、 右目用ソケット 1 4 Rと、 左目用ソケット 1 4 Lは、 右目用フレーム 枠 1 2 R、 又は左目用フレーム枠 1 2 Lの下枠に固定されている。
コントローラ 2 2の制御下でディスプレイ 2 1に画像が表示されることにより ディスプレイ 2 1から出た光は、 反射体 2 8で反射された後、 結像レンズ 2 3を 通過して、 使用者の右目、 又は左目の網膜に結像され、 これによつて使用者は、 画像を見られることになる。
《第 2実施形態》
図 7は、 本発明の第 2実施形態による画像表示装置 2を前方から見た場合の全 体を示す斜視図である。
この画像表示装置 2は、 第 1実施形態の画像表示装置 1の場合と同様に、 本体 1 0と、 画像を表示するための右目用表示装置 2 0 R、 及び左目用表示装置 2 0 Lを含んで構成されている。
この画像表示装置 2は、 第 1実施形態の画像表示装置 1とほぼ同様に構成され ており、 使用の仕方も変わらない。 特に、 右目用表示装置 2 O Rと左目用表示装 置 2 0 Lの構成に関しては、 第 1実施形態の画像表示装置 1の場合と完全に同一 である。
第 2実施形態の画像表示装置 2が第 1実施形態の画像表示装置 1と異なるのは、 その本体 1 0の構成と、 本体 1 0に対する右目用ソケット 1 4 Rと、 左目用ソケ ット 1 4 Lの取付け構造である。
画像表示装置 2の本体 1 0は、第 1実施形態の画像表示装置 1の場合と同様に、 つる 1 1と、 右目用フレーム枠 1 2 R、 及び左目用フレーム枠 1 2 Lを有するフ レーム枠 1 2と、 右目用レンズ 1 3 R、 左目用レンズ 1 3 Lを備えている。 しか しながら、 この右目用フレーム枠 1 2 R及び左目用フレーム枠 1 2 Lは、 第 1実
施形態の画像表示装置 1の場合と異なり、 環状とはなっておらず、 第 1実施形態 の画像表示装置 1が備えていたような下枠を備えていない。
したがって、 この画像表示装置 2では、 下枠に右目用ソケット 1 4 Rと、 左目 用ソケット 1 4 Lを取付けるという第 1実施形態の画像表示装置 1の如き構成を 採用することができない。 そこで、 この画像表示装置 2では、 右目用レンズ 1 3 Rの下端に右目用ソケット 1 4 Rを、 左目用レンズ 1 3 Lの下端に左目用ソケッ ト 1 4 Lをそれぞれ取付けるという構成とされている。
なお、 右目用ソケット 1 4 R、 及び左目用ソケット 1 4 Lの構成、 及びその取 付け角度は、 第 1実施形態における画像表示装置 1の場合と同様である。
《第 3実施形態》
第 3実施形態による画像表示装置 3は、図 8、図 9に示したようなものである。 なお、 図 8は、 第 3実施形態に係る画像表示装置 3の斜視図、 図 9は、 同画像 表示装置 3の使用状態を示す側面図である。
図 8、 図 9に示した画像表示装置 3は、 基本的に、 上述の第 1実施形態で説明 した画像表示装置 1と同様に構成されている。
画像表示装置 3が画像表示装置 1と異なる点は、 画像表示装置 1における本体 1 0は、 つる 1 1と、 フレーム枠 1 2と、 レンズ 1 3 R、 Lとを備えてメガネフ レーム形状に構成されているのに対して、 第 3実施形態による画像表示装置 3に おける本体 1 0は、 つる 1 1と正面部 1 7を備えて構成されていることである。 この画像表示装置 3における正面部 1 7は細長い形状、 より詳細には、 幅の狭 い薄板状の形状に構成されている。 正面部 1 7の幅は、 必ずしもこの限りではな いが 1 5 mmとされている。
正面部 1 7の裏側 (本体 1 0が使用者の頭部に装着された場合に使用者の顔に 面する側) には、 ソケット 1 4 (右目用ソケット 1 4 R、 左目用のソケット 1 4 L) が設けられており、 このソケット 1 4 R、 Lに右目用表示装置 2 0 R、 左目 用表示装置 2 0 Lが、 第 1実施形態の場合と同様に嵌め込み可能となっている。 また、 必ずしもそうされている必要はないが、 この実施形態では、 右目用表示 装置 2 0 R、 左目用表示装置 2 0 Lは、 本体 1 0を頭部に装着した使用者を正面 から見た場合に、 それらが正面から見えないようにして正面部 1 7の裏側に取付
けられるようになつている。
図 9から明らかなように、この画像表示装置 3における右目用表示装置 20 R、 左目用表示装置 20Lも、 使用者が下向きに視線を落としたときにそれが生成す る画像を使用者が見られるような角度で正面部 17に取付けられている。 また、 正面部 17は、 使用者が下向きに視線を落としたときに右目用表示装置 20R、 左目用表示装置 20Lが生成する画像を見られるように、 本体部 10を頭部に装 着したときに使用者の目よりもやや下側に位置するようにされている。 右目用表 示装置 20 R、 左目用表示装置 20 Lの構成は画像表示装置 1の場合と同様であ る。
なお、 この実施形態では、 これには限らないが、頭部が正面を向いた状態から、 視線を 45° 落としたときに、 右目で右目用表示装置 2 ORに表示される画像を、 左目で左目用表示装置 20Lに表示される画像を見ることができるようになって いる (図 9参照)。 この角度は、表示装置 20 R、 20Lに表示される画像を見な い場合における使用者の正面方向の視野を確保するため、 少なくとも 20° 以上 にするのがよい。 また、 余りにもこの角度が大きくなりすぎると、 表示装置 20 R、 20Lに表示される画像を見ることが難しくなるから、 上記角度は、 70。 以下としておくのが好ましい。 上述のような角度で使用者が表示装置 20R、 2 0Lを見られるような角度で、 ソケット 14R、 14Lは、 正面部 17に固定さ れている。
《第 4実施形態》
第 4実施形態による画像表示装置 4は、 図 10、 図 11に示したようなもので ある。
なお、 図 10は、 第 4実施形態に係る画像表示装置 4の斜視図、 図 11は、 同 画像表示装置 4の使用状態を示す側面図である。
図 10、 図 11に示した画像表示装置 4は、 基本的に、 上述の第 1実施形態で 説明した画像表示装置 1と同様に構成されている。
画像表示装置 4が画像表示装置 1と異なる点は、 画像表示装置 1における本体 10は、 つる 11と、 フレーム枠 12と、 レンズ 13R、 Lとを備えてメガネフ レーム形状に構成されているのに対して、 第 4実施形態による画像表示装置 4に
おける本体 10は、 つる 11と正面部 17を備えて構成されていることである。 この画像表示装置 4が備える正面部 17はこの実施形態では断面略円形状の棒 状体とされている。 正面部 17の直径は、 必ずしもこの限りではないが 13mm とされている。
正面部 17の裏側 (本体 10が使用者の頭部に装着された場合に使用者の顔に 面する側) には、 ソケット 14 (右目用ソケット 14 R、 左目用のソケット 14 L) が埋め込まれており、 このソケット 14R、 Lに右目用表示装置 20R、 左 目用表示装置 20 Lが、第 1実施形態の場合と同様に嵌め込み可能となっている。 また、 必ずしもそうされている必要はないが、 この実施形態では、 右目用表示 装置 20R、 左目用表示装置 20Lは、 本体 10を頭部に装着した使用者を正面 から見た場合に、 それらが正面から見えないようにして正面部 17の裏側に取付 けられるようになつている。
図 11から明らかなように、 この画像表示装置 4における右目用表示装置 20 R、 左目用表示装置 20 Lも、 使用者が下向きに視線を落としたときにそれが生 成する画像を使用者が見られるような角度で正面部 17に取付けられている。 ま た、 正面部 17は、 使用者が下向きに視線を落としたときに右目用表示装置 20 R、 左目用表示装置 20Lが生成する画像を見られるように、 本体部 10を頭部 に装着したときに使用者の目よりもやや下側に位置するようにされている。 右目 用表示装置 20R、 左目用表示装置 20Lの構成は画像表示装置 1の場合と同様 である。
なお、 この実施形態では、 これには限らないが、頭部が正面を向いた状態から、 視線を 45° 落としたときに、 右目で右目用表示装置 2 ORに表示される画像を、 左目で左目用表示装置 20Lに表示される画像を見ることができるようになって いる (図 11参照)。 この角度は、表示装置 20R, 20Lに表示される画像を見 ない場合における使用者の正面方向の視野を確保するため、 少なくとも 20° 以 上にするのがよい。 また、 余りにもこの角度が大きくなりすぎると、 表示装置 2 0R、 20Lに表示される画像を見ることが難しくなるから、上記角度は、 70° 以下としておくのが好ましい。 上述のような角度で使用者が表示装置 20R、 2 0Lを見られるような角度で、 ソケット 14R、 14Lは、 正面部 17に固定さ
れている。