明 細 書
リ ークテスタ
技術分野
本発明は、 気密性の物品、 例えば内視鏡の リ ーク を検知す る リ ークテスタに関するものである。
背景技術
例えば、 内視鏡は再使用に供する医療機器であるため、 洗 浄及ぴ消毒が欠かせない。 この と き、 内視鏡にピンホールや 接続部の緩みがあったな らば、 洗浄あるいは消毒時に内視鏡 の内部に水や消毒液などの液体が浸入し、 光フ ァイバや c C
Dな どの電気系素子の故障の原因 と なる。 このため、 このよ う な故障を未然に防ぐために、 内視鏡は対して リ ークテス ト を行う必要がある。
内視鏡のよ う な気密性の物品に対する リ ークテス ト方法と しては、 物品を水に浸け、 内部に加圧空気を注入する こ と で 発生する気泡を確認する方法が一般的である。 しかしこの方 法では、 人が見て判断するため リ ークテス ト を自動化できず、 人手が絶えず必要になる。
そこで、 特開平 5 — 2 2 0 1 1 0 号公報のよ う に内部を力 U 圧して締め切 り 、 内部の圧力変化を検知 して リ ークの有無を 判断する方法をと る こ と が一般的であった。 しかしこの方法 では加圧 した圧力以上のフルスケールを有する圧力セ ンサ (ゲージ圧/絶対圧) が必要であ り 、 漏れによ る圧力変化が 微小な場合は精度を確保するために長時間の測定が必要であ つた。
そこで、 特開平 4 一 2 2 1 7 3 3 号公報や特許 3 1 8 6 4 3 8 号公報は、 差圧センサを用いる方法によ り 、 よ り 高精度 で短時間の測定方法について開示している。
し力、しなが ら、 特開平 4 _ 2 2 1 7 3 3 号公報では、 漏れ のない、 初期圧力を保持する被測定物 (ほぼ被測定物と 同等 容積を有する) 測定用マス タ (以下、 マス タ) を必要と し、 被測定物が大きい場合や複雑な形状の場合にはマス タ の作成 及び維持に少なからぬコ ス トがかかって しま う。 また装置の 小型化も困難である。
特許 3 1 8 6 4 3 8号公報は、 特開平 4 一 2 2 1 7 3 3 号 公報の上記した欠点を考慮して、 漏れのない配管の一部をマ スタ代 り とする こ と によ り 、 マスタ不要の差圧式リ ークテス タを開示している。
しか し、 この方法は、 配管の一部に初期圧力を保持する も のであ り 、 締め切った部分 (圧力保持部) の容積が必然的に 小さ く なるため、 少 しでも漏れがある と圧力が大き く 変動 し て しま う欠点がある。 このため、 漏れを完全に無く さなけれ ばな らず、 低コス トでリ ークテスタ を提供する と きの妨げと なる。 ちなみに漏れを許容する場合、 漏れが圧力に影響しな い程度にまで配管の容積を大き く する必要があ り 、 結局、 マ ス タ を作成するの と同じこ と になつて しま う 。
また別の問題点と して、 圧力保持部の温度変化や、 例えば チューブで形成した場合のチューブ変形によっても圧力が大 き く 変動して しま う こ と が挙げられる。 このため発熱 Z冷却 する よ う な熱源を近く に配置する こ とができず、 圧力保持部
の断熱と変形防止機構を考慮して設計する必要があった。
さ らに特開平 4 一 2 2 1 7 3 3 号公報や特許 3 1 8 6 4 3 8号公報は、 装置に漏れがある場合、 被測定物と接続してい る配管だけでなく 、 マス タ側の配管からの漏れも考慮して補 正しなければな らず、 補正の仕方が複雑なものになる問題点 があった。
発明の開示
本発明の 目 的は、 高精度で小型、 かつ低コス トの リ ークテ スタを提供するこ と にある。
本発明の第 1 の側面に係る リ ークテスタは、 被測定物内の 気体の漏れを検出する リ ークテスタであって、
加圧気体を供給する加圧気体供給源と、
前記被測定物内の気体の圧力 と 、 前記加圧気体供給源から 供給された加圧気体の圧力 との圧力差を検出する差圧検出部 と、
前記加圧気体供給源から供給された前記加圧気体の圧力を 一定にするための圧力調整部と、
を具備する。
また、 本発明の第 2 の側面に係る リ ークテスタは、 第 1 の 側面に係る リ ークテスタ に関わ り 、 前記加圧気体供給源から 供給される加圧気体の脈流を抑制する脈流抑制機構をさ らに 具備する。
また、 本発明の第 3 の側面に係る リ ークテス タ は、 第 1 の 側面に係る リ ークテスタ に関わ り 、 前記差圧検出部で検出さ れた差圧と 、 入力または測定して得られた前記被測定物の内
部容積と に基づいて前記被測定物内の気体の漏れ量を算出す る算出部をさ らに具備する。
また、 本発明の第 4 の側面に係る リ ークテスタは、 第 3 の 側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物内に供給さ れる気体の流量を検出する流量検出部と、
前記供給された気体の圧力を検出する圧力検出部と、 前記流量検出部によ り 検出された流量と前記圧力検出部に よ り 検出された圧力 と に基づいて前記被測定物の内積を算出 する内積算出部と、
をさ らに具備する。
また、 本発明の第 5 の側面に係る リ ークテスタは、 第 3 の 側面に係る リ ークテスタ に関わ り 、 入力または記憶した リ ー ク テス タ 自体の漏れ量に基づいて算出結果を補正する補正部 をさ らに具備する。
また、 本発明の第 6 の側面に係る リ ークテスタは、 第 1 の 側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物が内視鏡で ある。
また、 本発明の第 7 の側面に係る リ ークテス タは、 第 6 の 側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記内視鏡の種別を識別 する識別部と、 前記圧力差に基づく 漏れ量と前記内視鏡の種 別と に応じてこ の内視鏡の気体の漏れの有無を判断する判断 部と をさ らに具備する。
また、 本発明の第 8 の側面に係る リ ークテス タは、 被測定 物の圧力漏れを測定する リ ークテスタであって、
加圧気体供給源と、
前記被測定物と、 独立 した密閉空間 と の差圧を検出する差 圧検出器と、
前記独立 した密閉空間内の圧力を一定に保つ圧力調整機構 と、
を具備し、
前記差圧検出器による差圧検出中に前記加圧気体供給源か ら前記独立 した密閉空間内に加圧気体を導入 し、 前記差圧検 出中における前記独立 した密閉空間内の圧力を前記圧力調整 機構によ り一定に保つ。
また、 本発明の第 9 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の 側面に係る リ ークテスタ に関わ り 、 前記加圧気体供給源が送 気ポンプであ り 、 前記差圧検出器と前記独立 した密閉空間と の間には前記加圧気体供給源から供給される加圧気体の脈流 を抑制する脈流抑制機構が設け られ、 前記差圧検出器によ る 差圧検出中に前記送気ポンプを作動させて前記独立 した密閉 空間内に加圧気体を導入 し、 前記差圧検出中における前記独 立した密閉空間内の圧力を前記圧力調整機構によ り 一定に保 つ。
また、 本発明の第 1 0 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の側面に係る リ ークテスタ に関わ り 、 前記差圧検出部での差 圧検出前に、 前記被測定物と前記独立 した密閉空間を前記圧 力調整機構によ り決定される圧力まで加圧する。
また、 本発明の第 1 1 の側面に係る リ ーク テスタは、 第 8 の側面に係る リ ーク テス タ に関わ り 、 前記圧力調整機構は リ リ一フ弁を含む。
また、 本発明の第 1 2 の側面に係る リ ークテスタは、 第 9 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記脈流抑制機構は、 配管内にフ ィ ルタを充填させた構成である。
また、 本発明の第 1 3 の側面に係る リ ークテスタは、 第 9 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記脈流抑制機構は、 配管の径を絞った構成である。
また、 本発明の第 1 4 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物へと接続 する配管に圧力検出器と流量検出機構を配設 し、 前記圧力調 整機構によ り 決定される圧力以下の時に単位時間又は所定時 間の圧力上昇値と前記被測定物への流入気体量を検出 し、 前 記圧力上昇値と前記流入気体量と に基づいて前記被測定物の 内積を推測する。
また、 本発明の第 1 5 の側面に係る リ ークテスタは、 第 9 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物へと接続 する配管に圧力検出器を配設し、 前記圧力調整機構によ り 決 定される圧力以下の時に単位時間又は所定時間の圧力を検出 し、 前記単位時間又は所定時間の圧力平均値と圧力変動値を 求め、 前記圧力平均値に基づいて予め既知である送気ポンプ の送気量一吐出圧特性を用いて前記単位時間又は所定時間の 前記被測定物への流入気体量を推測し、 この値から前記被測 定物の容積を推測する。
また、 本発明の第 1 6 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の側面に係る リ ーク テスタ に関わ り 、 前記差圧検出器によ り 差圧を検出する工程において、 前記被測定物と接続された開
閉弁を閉める こ と で前記被測定物と前記独立 した密閉空間に おける、 前記被測定物を除く 部分における漏れを下式を用い て補正する。
Q = Vx AF 60
1.013xl05 T 1 こ こで、 Q : 被測定物の漏れ量 ( m 1 ノ m i n )
V : 被測定物の容積 ( m 1 )
厶 P : T時間で検出される差圧 ( P a ) T : 検出時間 ( s e c )
Q x : リ ーク テスタ 1 自身の漏れ量 ( m l /m i n )
また、 本発明の第 1 7 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物は内視鏡 である請求項 8記載の リ ークテスタ。
また、 本発明の第 1 8 の側面に係る リ ークテスタは、 第 8 の側面に係る リ ークテス タ に関わ り 、 前記被測定物は内視鏡 であ り、 こ の内視鏡の適用部位かつ/又はシリ ーズを選択す る選択部を有し、 予め選択された適用部位かつ Z又はシリ一 ズ毎の判断基準をも と に前記被測定物の圧力漏れを測定する。 図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の第 1 実施形態の リ ークテスタの基本的な 構成を示すプロ ック図である。
図 2 は、 各開閉弁 1 5、 1 6、 1 7 の動作を説明するため のタイ ムチャー トである。 図 3 は、 測定動作中の配管 1 3 (マス タ側) 及び配管 1 4
0
8
(被測定物側) の圧力の推移を示す図である。
図 4 は、 測定工程中 (バラ ンス工程中含む) の差圧センサ 1 9 の出力の推移を示す図である。
図 5 は、 容積を自動で計測する機構をもたせた リ ークテス タの主要部を示す図である。
図 6 は、 加圧工程時の圧力上昇から容積を算出する説明図 である。
図 7 は、 第 2実施形態の リ ークテス タ の基本的な構成を示 すブロ ック図である。
図 8 は、 送気ポンプ 4 1 、 開閉弁 4 2、 4 3 の動作を説明 するためのタイ ムチヤ一ト である。
図 9 は、 脈流抑制部 4 6 の構成例 (その 1 ) を示す図であ る。
図 1 0 は、 脈流抑制部 4 6 の構成例 (その 2 ) を示す図で める。
図 1 1 は、 自動検出において、 配管 4 8 にゲージ圧センサ
5 2だけを接続した構成を示す図である。
図 1 2 は、 送気ポンプの送気特性を示す図である。
図 1 3 は、 内視鏡用ォー ト リ ークテスタの外観図である。
図 1 4 は、 内視鏡用ォー ト リ ークテス タの内部構造を示す 図である。
図 1 5 は、 ス コープセ レク ト機能付内視鏡用 リ ーク テス タ の外観図である。
図 1 6 は、 リ リ ーフ弁を複数有する場合の主要プロ ック 図 を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
(第 1 実施形態)
以下、 図面を参照 して本発明の第 1 実施形態を詳細に説明 する。 第 1 実施形態は、 例えばボンベから供給される加圧ガ スを用いたリ ークテスタに関する。
図 1 は、 第 1 実施形態の リ ーク テス タ の基本的な構成を示 すブロ ック 図である。 図 1 において、 リ ークテスタ 1 は、 加 圧ガス源 (加圧気体供給源) 1 1 と、 配管 1 2 、 1 3 ( 1 3 a 、 1 3 b を含む) と、 配管 1 4 ( 1 4 a 、 1 4 b を含む) と、 開閉弁 1 5 、 1 6 、 1 7 と 、 リ リ ーフ弁 1 8 と、 差圧セ ンサ (差圧検出部) 1 9 と、 圧力調整部と しての制御部 2 0 と から構成される。 加圧ガス源 1 1 は配管 1 2 を介して開閉 弁 1 5 に接続される。 さ らにこ の開閉弁 1 5 には配管 1 3 が 接続される。 こ の配管 1 3 は二股に分岐 して、 一方の管路 (配管 1 3 a ) は開閉弁 1 7 に接続され、 も う 一方の管路 (配管 1 3 b ) は差圧セ ンサ 1 9 に接続される。 差圧センサ 1 9 は、 被測定物 2 内の気体の圧力 と加圧ガス源 1 1 から供 給された加圧気体の圧力との圧力差を検出する。
さ らに開閉弁 1 7 は配管 1 4 に接続される。 この配管 1 4 は二股に分岐 して、 一方の管路 (配管 1 4 a ) は、 必要な場 合は図示しない接続コネク タを介 して、 被洗浄物 2 に接続さ れ、 も う一方の管路 (配管 1 4 b ) は、 差圧センサ 1 9 に接 続される。 ま た、 開閉弁 1 6 と リ リ ーフ弁 1 8 は配管 1 3 ( 1 3 a 、 1 3 b を含む) の任意の位置に接続される。
このよ う な構成において、 制御部 2 0 は後述する図 2 に示
すタイ ムチャー トに従い開閉弁 1 5 、 1 6 、 1 7 を制御する。 図 2 は、 各開閉弁 1 5 、 1 6 、 1 7 の動作を説明するため のタイ ムチャー トである。 測定動作が開始される と 、 まず被 測定物 2 の内部を加圧する工程が始ま る。 この工程では制御 部 2 0 が開閉弁 1 5 、 1 7 を開け、 開閉弁 1 6 を閉める。 カロ 圧圧力はリ リ ーフ弁 1 8 に よって決め られた一定圧力まで上 昇し、 被測定物 2 を加圧する。 こ の加圧方法には、 所定時間 加圧する方法と、 後述するゲージ圧セ ンサで圧力を測定して 検知する方法とが考えられる。
次に、 制御部 2 0 が開閉弁 1 7 を閉めてバラ ンス工程に移 行する。 バラ ンス工程は、 被測定物 2 の内部および配管 1 4 内の圧力分布が一様になる までの時間を稼ぐのが 目的である。 この工程と後述する測定工程の間、 マス タ側では送気が継続 されるが、 この場合、 被測定物 2側は開閉弁が閉まるので密 閉空間となる。
バラ ンス工程と後述する測定工程では、 リ リ ーフ弁 1 8 力 らガスが漏れる よ う になる ので、 好ま しく は加圧ガス源 1 1 から リ リ ーフ弁 1 8 の間の配管に流量絞り 弁 (図示せず) を 配設 し、 この工程と後述する測定工程においては流量絞り 弁 を作動させて送気量を少な く してガス消費量を減らすのがよ い。 ただ し この場合、 開閉弁 1 6 は流量絞 り 弁よ り 2 次側 (加圧ガス源 1 1 ではない側) に配設するよ う にする。
バラ ンス工程の終了後、 測定工程に移行する。 移行時は開 閉弁の状態に変化はない。 制御部 2 0 は差圧センサ 1 9 の出 力値をモニタ リ ングする。 このモニタ リ ングの詳細について
は後述する。
測定工程の終了後、 被測定物 2 内部のガスを抜く 排気工程 へと移行する。 制御部 2 0 は開閉弁 1 5 を閉め、 開閉弁 1 6 、 1 7 を開けて被測定物 2及び配管 1 3 、 1 4 内の加圧ガスを 大気へと排出する。 この排気工程の終了によ り 測定動作が終 了する。
なお、 こ の排気工程であるが、 配管 1 4 a と被測定物 2 の 接続に逆止弁機構な どがな く 、 接続を外すと被測定物の内部 及びリ ークテスタ 1 の管路 1 4 a 内部が大気に開放される場 合、 この部分の接続を外すこ とで排気工程の代り と しても よ い。 これによ り 、 図 1 の構成から排気用の開閉弁 1 6 を省略 する こ と ができ る。 この場合、 非測定動作時 (ス タ ンバイ時、 電源 O F F時含む) には開閉弁 1 7 は開いている よ う にする。
また、 被測定物 2 の容積、 形状、 加圧空気の送気量、 加圧 圧力な どによ り 異なるが、 被測定物 2 を内視鏡と し、 本実施 形態の送気ポンプを使用 した場合、 加圧工程では 3 0秒、 バ ラ ンス工程では 1 0秒、 測定工程では 1 0 〜 3 0秒、 排気ェ 程では 5 〜 1 0秒、 程度の所要時間となる。
以上のよ う な構成によれば、 配管 1 3 ( 1 3 a , 1 3 b ) と 開閉弁 1 5 、 1 6 、 1 7 、 リ リ ーフ弁 1 8 、 差圧セ ンサ 1 9 との接続部などで多少の漏れがあっても、 またこれらの温 度が変化 しても、 配管 1 3 内を リ リ ーフ弁 1 8 で決ま る一定 圧力に、 つま り 差圧センサ 1 9 の一方の入力を一定に維持す る こ と ができ る。 これによ り 、 配管 1 3 ( 1 3 a 、 1 3 b ) と これに接続される開閉弁な どと の接続方法を簡便な ものに
するこ とが可能と なる。
次にモニタ リ ングについて説明する。 測定動作中の配管 1 3 (マス タ側) 及び配管 1 4 (被測定物側) の圧力は図 3 に 示すよ う に推移する。 従って測定工程中 (バラ ンス工程中を 含む) の差圧センサ 1 9 の出力は図 4 に示すよ う な特性にな る。 制御部 2 0 はこ の出力値を取り 込み、 単位時間又は所定 時間経過 した と き の変動量が決め られた値以上になった場合 に漏れあ り と判断する。
漏れあ り と判断される圧力変動量は予め決めておく 必要が あるが、 その場合、 以下の式 1 に示すよ う に、 被測定物 2 の 容積によ り 漏れ量と圧力変動量の関係が変化して しま う ので、 この こ と を考慮して被測定物 2毎に しきい値 (漏れ有無を判 断する単位時間又は所定時間の経過時、 の圧力変動量又は漏 れ量) を決めなければならない。
さ ら には、 リ ーク テス タ 1 自 身の漏れ、 つま り 配管 1 4 ( 1 4 a 、 1 4 b ) と開閉弁 1 7、 差圧センサ 1 9 などと の 接続部での漏れも補正する必要がある。 漏れ量が一定であつ ても被対象物 2 の容積によ り圧力変動量が異なって しま う 力 らである。 そのため リ ークテスタ 1 自身に漏れがある場合、 被測定物 2 の容積を制御部 2 0 が把握 している必要がある。 もちろん漏れ量ゼロなら補正は不要である。
多く の場合において容積、 しきい値、 リ ークテスタ 1 自 身 の漏れ量は既知であるため、 一般的な方法と して、 これらの 値を図示 しない入力装置 (キーボー ドな ど) によ り 制御部 2 0 に手動入力する機構を持たせ、 この値を元に漏れの有無を
判断する よ'う に構成すればよい。
勿論、 リ ークテス タ 1 自身の漏れは常に一定と考えられる ため、 その値を制御部 2 0 に記憶させておけば、 自身の漏れ がゼロ の場合をも含めて、 通常はしきい値と容積だけを入力 すればよい。 なお、 オー ト リ ーク が判断する しきい値は下式 (式 1 又は式 2 ) に漏れあ り と判断する最小漏れ量を Qに代 入して求める必要がある。 つま り 単位時間又は所定時間にこ の しきい値以上の圧力変動があった場合に漏れあ り 、 しきい 値以下であれば漏れな しと判断する よ う に構成する。 n τ ΑΡ 60 _
O = Vx χ O, (式 1 )
1.013xl05 T
^= 1.013x10- xr(g + a)
60xF (式 2 ) で、 Q : 被測定物 2 の漏れ量 ( m 1 Z m i n ) V : 被測定物 2 の容積 (m l )
Δ Ρ : T時間で検出される差圧 ( P a ) T : 検出時間 ( s e c )
Q! : リ ーク テス タ 1 自身の漏れ量 ( m 1 / m i n )
厶 P i : 被測定物 2 による圧力変動 ( P a ) A P 2 : リ ークテスタ 1 自身の圧力変動 ( P a ) 上記の式は、 気体が空気の場合を示しており 、 Δ P i 及ぴ厶 P 2は Vによ り 変化する。
なお、 単位時間又は所定時間経過時の実際の圧力変動量を 表示するよ う に し、 その値を元に使用者が漏れの有無を判断
しても よい。 ただし、 よ り 簡便なシステムが求め られる場合 には、 以下のよ う に容積を 自動で計測する機構を設けるのも 有効である。
図 5 は容積を自動で計測する機構をもたせた リ ークテス タ の主要部を示す。 被測定物 2 の容積によ り 圧力の立ち上が り が異なるため、 立ち上が り 特性を計測 して容積を算出する。 立ち上が り 時の圧力は図 6 のよ う になるが、 単位時間あた り の温度上昇を無視する と 、 被測定物 2 の容積は以下の式 3 で 求め られる。 なお、 基準圧力保持部 (配管 1 3 ) の容積が被 測定物 2 に比べて充分小さいこ と が必要であるが、 本発明は 容易にこれを実現する こ とができ る。
V =—— (式 3 ) ΔΡ
こで、 V : 被測定物の容積 (m l )
P a : 測定中の平均圧力 ( P a )
Δ P : 差圧 ( P a )
V : P a 下で被測定物に流入する気体の量 ( m
1 )
式 3 カゝらわかる よ う に、 ここでは図 1 にゲージ圧センサ 3 1 と流量計 3 2 を追加 した構成とする。 当然であるが、 こ の 容積の測定はリ リ ー フ弁 1 8 が作動する圧力以下の時に行 う よ う にする。 なお流量計 3 2 は流速計でも よい。 流速計の場 合は測定値を測定時間で掛ければ流量が求め られるためであ る。
勿 冊 漏れの判断基準は 1 つだけでなく 、 2つ (漏れな し
W
15 漏れあ り ) 、 または、 この 2つに 「判断不可」 を加えて 3つ、 あるいはそれ以上に しても ょレ、 し、 計算方法も これに限定さ れる も のではない。
なお、 リ ークテスタ 1 自身の漏れ量であるが、 容積が既知 であ り 、 漏れのないマス タ を接続 して差圧を測定する こ と に よ り 測定可能と なる。 これを製造工程ゃメ ンテナンス時に行 い、 値を制御部 2 0 に書き込んでおけばよい。 マスタ側の漏 れも同時に補正しなければな らない従来方式に比べ、 一方の 漏れ (開閉弁 1 7 を閉めて、 被測定物 2 と密閉空間を形成す る配管の漏れ) のみを補正すればよいので、 簡単な補正で高 精度のシステムを実現できる。
上記 した第 1 実施形態によれば、 マスタを不要とする差圧 式リ ークテスタにおいて、 基準圧力を リ リ ーフ弁で決定する 方式と したので、 基準圧力保持部の配管で多少漏れがあって も よ く な り 、 また基準圧力保持部の温度上昇にも影響されず 圧力が一定に保たれるので、 従来に比べ特にマス タ側の配管 構成を簡便にする こ とができ る。 かつ差圧式なので高精度の リ ーク テス トが可能と なる。 また リ ークテスタ 自身の漏れの 補正も簡単な方法で実現できる。
(第 2実施形態)
次に、 本発明の第 2実施形態について述べる。 第 2実施形 態は送気ポンプ、 例えばダイ アフ ラムポンプを用いた リ ーク テスタに関する。
第 2 実施形態では加圧ガス供給を送気ポンプと し、 この送 気ポンプから発生する脈流を抑制するための機構を備えてい
る。
図 7 は、 第 2実施形態の リ ーク テス タ の基本的な構成を示 すブロ ック 図である。 図 7 において、 リ ークテスタ 3 は、 送 気ポンプ 4 1 と、 開閉弁 4 2、 4 3 と、 リ リ ーフ弁 4 4 と 、 差圧センサ 4 5 と、 脈流抑制部 4 6 と、 配管 4 7、 4 8 、 4 9 と 、 制御部 5 0 とカゝら構成される。 以下、 第 1 実施形態と 異なる部分を中心に説明する。 第 1 実施形態の開閉弁 1 5 に 相当する ものが省略されているが、 これは送気ポンプ 4 1 の O N / O F Fで同等の作用を実現でき るためである。 さ らに 第 1 実施形態の配管 1 3 b に相当する配管が脈流抑制部 4 6 に接続され、 この脈流抑制部 4 6 は配管 4 9 によ り 差圧セン サ 4 5 と接続されている。 脈流抑制部 4 6 の作用については 後述する。
以下、 図 8 のタイ ムチャー ト を参照 して、 送気ポンプ 4 1 、 開閉弁 4 2 、 4 3 の動作を説明する。 測定動作が開始される と 、 制御部 5 0 は開閉弁 4 2 を閉め、 開閉弁 4 3 を開け、 送 気ポンプ 4 1 を O Nに して加圧工程を開始する。 リ リ ーフ弁 4 4 で決ま る圧力まで被測定物 2 を加圧した後、 制御部 5 0 は開閉弁 4 3 を閉めてバラ ンス工程、 測定工程に移行する。 これら工程で行う動作は本質的に第 1 実施形態と 同様である。
測定工程の終了後、 制御部 5 0 は開閉弁 4 2、 4 3 を開け、 送気ポンプ 4 1 を O F F して排気工程に移行する。 排気終了 後、 測定動作は終了する。 勿論第 1 実施形態のよ う に被測定 物 2 と の接続を外すこ と で排気がなされるのであれば排気ェ 程は不要と な り 、 その場合開閉弁 4 2 は不要となる。
バ ラ ンス工程/測定工程中も送気ポンプ 4 1 を O Nに して 配管 4 7 、 4 9 に送気し続けるのが 1 つの特徴であるが、 送 気した空気は リ リ ー フ弁から排出されるだけなので、 第 1 実 施形態のよ う に送気量を絞る機構を設けるのが好ま しい。 本 実施形態で最適なも のは送気ポンプ 4 1 の駆動力を落す (駆 動源がモータならば回転数を落す、 など) こ とである。
以下に、 脈流抑制部 4 6 の作用について説明する。
送気ポンプ 4 1 は一般に脈流を発生する ものがほとんどで ある。 こ の脈流は リ リ ー フ弁 4 4 で完全に除去でき る も ので はな く 、 差圧センサ 4 5 に印加する圧力に一定サイ クル (ポ ンプの脈流サイ クル) の変動を発生させる。 つま り 基準圧力 に一定サイ クルのノ イズが発生して しま う。 微差圧を観測す るシス テ ムでは、 基準圧力が一定である こ とが必要条件であ り 、 こ のノ イ ズは無視でき ないものと なる。 そこで差圧セ ン サ 4 5 の入力ポー トの前段に脈流抑制部 4 6 を設け、 脈流に よる ノ イ ズを測定に影響のないレベルに落すよ う にする。
図 9 、 図 1 0 は こ の脈流抑制部 4 6 の構成例を示す図であ る。 図 9 は管路内の一部にフィルタ 5 1 を充填させたもので ある。 フイ ノレタ 5 1 の量や密度によ り 抑制力を制御できる。 フ イ ノレタ 5 1 の具体例と しては、 抵抗の作用をもつも のであ れば何で も良い。
図 1 0 は管路径を絞る機構を設けたものである。 図 1 0 は 絞り 1 0 0 を 3個と しているが、 機能を満足すれば絞 り の個 数ゃ径はどのよ う なものでも よい。 も ちろん、 機能さ え満足 すれば、 これらに限定される も のではない。 加圧や排気工程
に影響が出ないよ う にするため、 取り 付ける位置は差圧セン サ 4 5 の直前が好ま しい。
被測定物 2 の容積データであるが、 自動検出の場合、 第 1 実施形態と 同 じシステムを構築するか、 または図 1 1 に示す よ う に配管 4 8 にゲージ圧センサ 5 2 だけを接続させる。 伹 し何れもゲージ圧センサ 5 2 の前段に脈流抑制部 5 3 を設け る点で第 1 実施形態と異なる。 これは前述 したよ う な脈流に よる圧力変動がノ イ ズと してセンサに入力 されるのを抑制す るためである。 当然であるが、 脈流抑制部 4 6 、 5 3 は同 じ 抑制力にする必要はなく 、 それぞれのセンサに適合した抑制 力とすればよい。
以下に、 図 1 1 のよ う にゲージ圧セ ンサ 5 2 と脈流抑制部 5 3 を設けた場合の容量算出方法について説明する。
使用する送気ポンプの送気能力 (圧力一流量特性) は例え ば図 1 2 の よ う な特性を持ち、 既知であ る。 加圧工程中に単 位 (所定) 時間毎にゲージ圧セ ンサ 5 2 の出力をモニタ リ ン グし、 単位 (所定) 時間当た り の圧力平均値 P a 、 圧力上昇 値△ P が算出される。 図 1 2 の特性値は制御部 5 0 に既知 と して記憶されているので、 圧力平均値 P a での単位時間当た り の流量 V をその特性値から算出する こ と ができ る。 よ って、 第 1 実施形態の場合と 同 じ く 、 式 3 を用いて被測定物 2 の容 積を算出する こ とができ る。
以下に、 これまでに述べた機能を有する内視鏡用ォー ト リ ークテスタについて説明する。
図 1 3 は、 内視鏡用オー ト リ ーク テス タ の外観図である。
本体 6 1 には、 電源 S W 6 2 と 、 ス ター ト S W 6 3 と、 ス ト ップ S W 6 4 と、 表示部 6 5 と 、 内視鏡接続コネク タ 6 6 と が設け られている。
図 1 4 は、 内視鏡用オー ト リ ークテ ス タ の内部構造を示す 図である。 この構成は図 7 に示す構成と基本的に同 じである。 なお、 6 7 は、 フ ィ ルタであ り 、 ゴミ 吸引防止を 目的と して 配設されている。 制御部 5 0 には、 上記 した表示部 6 5及び 各種のスィ ッチ 6 2 , 6 3 , 6 4 が接続されている。 さ らに、 内視鏡接続コネク タ 6 6 には、 内視鏡 1 0 2 の内部空間に接 続された漏検コネク タ 1 0 1 が接続される。
なお、 内視鏡である こ と を考慮すれば、 使用する対象部位 (胃、 十二指腸、 大腸、 気管支、 他) や、 機能 (ファイ バー、 C C D , 超音波) な どに基づいて内視鏡の容積をグループ分 けする こ と ができ る。 従って、 制御部 5 0 にグループ毎の容 積 Zしきい値情報を記憶させ、 特定のグループを手動で選択 する こ とで容積情報を決める よ う に しても よい。
図 1 5 は、 この場合の内視鏡用 リ ークテス タ の外観図であ る。 図 1 3 の構成にカ卩えて、 セ レ ク ト S W 6 8 と決定 S W 6 9 が追加されている。 また内視鏡のバーコ一 ドなどを付与し、 図示 しない読取装置と リ ーク テ ス タを結合してス コープ分類 を実施しても よい。
ただし、 通常はほとんどのグループにおいて同 じ漏れ量を しきい値とする こ と ができ るの で、 上述した 自動容積計測機 能に よ り 容積を計測 し、 しき い値 (漏れ量) か ら しき い値 (圧力変動量) を算出 して漏れの有無を判断する よ う に して
もよい。
また内視鏡 1 0 2 に自分自身の容積データ、 または漏れあ り と判断する圧力変動量 (単位時間又は所定時間) を記憶さ せ、 オー ト リ ーク テスタ に接続した時に、 内視鏡 1 0 2 の内 部に記憶されたデータ をォー ト リ ークテスタが読み出すよ う に しても よい。 こ の方式を利用する と 、 様々 なばらつきを抑 え、 かつ新規の内視鏡にも容易に対応でき るシステ ムを構築 するこ とができる。
以下に、 容積自動計測機能を有する場合の内視鏡用 リ ーク テスタについて説明する。 内視鏡 1 0 2 には樹脂やゴムな ど が使用 されている ため、 圧力を上げる と 内視鏡 1 0 2 を破壌 して しま う場合がある。 従って、 加圧は一般的な被測定物と 比べる と低レヽものと なる。 具体的には 0 . 3 k g Z c m 2 〜 0 . 4 k g Z c m 2程度の圧力に加圧するのがよい。
また、 内視鏡 1 0 2 は細長い管状のも のであ り 、 かつ、 そ の内部に狭い隙間を有しているため、 内部を一様に加圧する には長時間を要する とい う特徴がある。 そのため、 加圧工程 で所定圧力に到達しても しばら く の間は加圧を持続するのが 好ま しい。 同様に排気時間も余裕を持たせるのが好ま しい。
内視鏡 1 0 2 はこのよ う な特徴を有するため、 内視鏡リ ー クテスタの動作は以下のよ う になる。
1 ) 準備段階
必要であれば防水コネク タなどを接続 して内視鏡 1 0 2 を 防水状態に して、 内視鏡 1 0 2の漏検コネク タ 1 0 1 に内視 鏡接続コネク タ 6 6 を取 り 付ける。 また、 測定中に内視鏡 1
0 2 に触れた り 動力 した り する と 内部圧力が変化して しま う ので、 安定した場所に置く 、 ノヽンガーにかけて吊るす、 な ど の方法を用いる。
2 ) 加圧工程
加圧開始後、 前述 した容積の計測を行な う 。 同時にゲ一ジ 圧センサ 5 2 で所定の圧力 (例えば 0 . 3 k g Z c m 2〜 0 . 4 k g / c m 2 ) に達したか否かを検出する。 所定時間 (例え ば 3 0秒〜 1 分) 経過 しても所定の圧力に到達しない場合に は、 リ ーク テス タ の異常、 内視鏡 1 0 2 と の接続部の不良、 内視鏡 1 0 2 に大きな リ ーク あ り 、 のいずれかである と判断 して排気工程に移行し、 その後、 動作を停止させて警告表示 を行な う。 所定時間内に所定圧力に達した場合、 さ らに所定 時間 (例えば 5〜 1 0秒) 加圧を持続させる。
3 ) バラ ンス工程
内視鏡 1 0 2 内の圧力が一様になるまで所定時間 (例えば 1 0秒) 待機する。
なお、 この工程中でもゲージ圧センサ 5 2 での圧力計測を実 施 し、 大リ ーク の有無をチヱ ックする。 大 リ ーク がある場合 は、 排気工程に移行し、 その後、 動作を停止させて漏れあ り の表示を行う。
4 ) 測定工程
ゲージ圧センサ 5 2 で圧力測定を実施 し、 所定値以上の圧 力変動 (補正済み) がある場合は排気工程に移行 し、 その後、 動作を停止させ、 漏れあ り の表示を行な う。 所定時間 (例え ば 1 0〜 3 0秒) 経過 しても前記所定値以上の変動がない場
合は漏れな し と判断 し、 以下の排気工程の後、 漏れ無 しの表 示を行な つ。
5 ) 排気工程
所定時間 (例えば 5 〜 1 0秒) の経過後ス タ ンバイ 状態に 戻る。
上記 した第 2 実施形態に よれば、 第 1 実施形態の加圧ガス 源を送気ポンプと し、 かつ送気ポ ンプの脈流に よ る圧力変動 を抑える機構を設けたので、 第 1 実施形態の特徴をそのま ま 生か しつつ、 ガスボンベな どと の接続が不要になる と い う 効 果が得られる。 また開閉弁の数が減る 、 な どに よ り 装置の小 型化が よ り 容易 と な り 、 かつよ り 簡便なシステムを構築する こ とができ る。
なお、 上記 した第 1 、 2 実施形態において、 リ リ ー フ弁は 1 つである必要はない。 複数 ( 2 つ以上) の リ リ ー フ弁を設 ける こ と に よ り 被測定物に応 じて加圧圧力を選択でき る よ う になる。 つま り 、 図 1 6 の よ う に開閉弁 7 1 、 7 1 …を、 そ れぞれ リ リ ー フ圧が異な る リ リ ーフ弁 7 2 、 7 2 、 … と配管 7 3 と の間に配設 し、 これを選択的に開閉する構成が考え ら れる。
ま た、 図示 しないが リ リ ーフ圧調節機能を有する リ リ ーフ 弁を用いて も よい。 この場合被測定物 2 の加圧圧力は手動で の調節 と なる。 この場合、 図 5 、 図 1 1 に示すよ う なゲージ 圧セ ンサを追力 0 して、 リ ーク テス タ が加圧圧力の表示を行な う よ う にする こ と が好ま しい。
なお、 リ リ ーフ弁は一般的に完全に一定値ではな く 、 開き
始める圧力は例えば定格の 9 8 %である な ど、 その圧力値は リ リ ーフするガスの量な どによ って若干異なる。 ただし、 リ リ ー フ量が一定であれば圧力値は安定する。 そのため本シス テ ム の測定工程 (バ ラ ンス工程を含む) 中は圧力が一定と な る ので問題はない。 なお、 加圧中の圧力値と は一致しない場 合もあるが、 本シス テムは変動値を測定するシステ ムである ため、 初期値がゼロ である必要はないためこれも問題はない。
以上のよ う に加圧圧力を変化させる場合は、 ォー ト リ ーク テスタ 自身の漏れ量も同時に変化するため、 決めた圧力で漏 れ量を測定し、 記憶させるか又は手入力 させる こ とで正確な 検知を行な う こ とができ る。
なお、 本発明においては、 その機能を有する も のであれば 図示した構成要素に限定されるも のではない。
(付記)
1 ) 被測定物と独立 した密閉空間との差圧を検出する こ と に よって前記被測定物の圧力漏れを測定する リ ークテス タにお いて、
加圧気体供給源と差圧検出器と 開閉弁と配管を備える と共 に、 前記独立 した密閉空間に空間内の圧力を一定に保つ圧力 調整手段を設け、
差圧検出中に前記独立 した密閉空間に加圧気体を導入し、 前記圧力調整手段によ り 差圧検出中に独立 した密閉空間内の 圧力を一定に保つこ と を特徴とする リ ークテス タ。
2 ) 被測定物と独立 した密閉空間との差圧を検出する こ と に よ って前記被測定物の圧力漏れを測定する リ ークテスタにお
いて、
送気ポンプと差圧検出器と 開閉弁と配管を備える と共に、 前記独立した密閉空間に空間内の圧力を一定に保つ圧力調整 手段と、 前記差圧検出器と前記独立した密閉空間と の間に脈 流抑制手段を配設し、
差圧検出中に送気ポンプを作動させて前記独立した密閉空 間に加圧気体を導入し、 前記圧力調整手段によ り 差圧検出中 に独立 した密閉空間内の圧力を一定に保つこ と を特徴とする リ ークテスタ。
3 ) 差圧測定前に、 前記被測定物と前記独立 した密閉空間を 前記圧力調整手段で決ま る圧力まで加圧する こ と を特徴とす る 1 ) 、 2 ) に記載の リ ークテスタ。
4 ) 前記圧力調整手段を リ リ ーフ弁と したこ と を特徴とする 1 ) 、 2 ) 、 3 ) に記載の リ ークテスタ。
5 ) 配管内にフ ィ ルタ を充填させたものを脈流調整手段と し たこ と を特徴とする 2 ) に記載の リ ークテスタ。
6 ) 配管の径を絞ったものを脈流調整手段と したこ と を特徴 とする 2 ) に記載の リ ークテスタ。
7 ) 前記被測定物へと接続する配管に圧力検出器と流量計検 出手段を配設 し、 前記圧力調整手段で決まる圧力以下の時に 単位時間又は所定時間の圧力上昇値と被測定物への流入気体 量を検出 し、 これ ら の値から前記被測定物の内積を推測する 手段を設けたこ と を特徴とする 1 ) 、 2 ) に記載の リ ークテ スタ。
8 ) 前記被測定物へとつながる配管に圧力検出器を配設し、
前記圧力調整手段できま る圧力以下の時に単位時間又は所定 時間の圧力を検出 し、 前記単位時間又は所定時間での圧力平 均値と圧力変動値を求め、 前記圧力平均値から予め既知であ る送気ポンプの送気量一吐出圧特性をも と に前記単位時間又 は所定時間での前記被測定物への流入気体量を推測 し、 これ らの値から前記被測定物の容積を推測する手段を設けたこ と を特徴とする請求項 2 の装置。
9 ) 差圧を検出する工程において、 前記被測定物と接続され、 開閉弁を閉める こ と で前記被測定物と密閉空間を形成する部 位における、 前記被測定物を除く 部分での漏れを下式を元に 補正する こ と を特徴とする 1 ) 、 2 ) に記載の リ ークテスタ。
0 - v x -x Q,
1.013 x 10s T 1
ここで、 Q : 被測定物の漏れ量 ( m 1 / m i n )
V : 被測定物の容積 (m l )
Δ Ρ : Τ時間で検出される差圧 ( P a ) T : 検出時間 ( s e c )
Q L : リ ーク テス タ 1 自身の漏れ量 ( m 1 / m i n )
1 0 ) 前記被測定物を内視鏡と した 1 ) 〜 9 ) に記載の リ ー ク テス タ。
1 1 ) 前記被測定物は内視鏡であ り 、 この内視鏡の適用部位 かつ/又はシ リ ーズを選択識別する手段を有し、 予め記憶さ れた適用部位かつ/又はシリ ーズ毎の判断基準を元に圧力漏 れを測定する 1 ) 、 2 ) に記載の リ ークテスタ。
上記 した構成において、 1 ) 及び 3 ) 、 4 ) 、 7 ) 、 9 ) は加圧ガス供給源 と 差圧セ ンサ、 及び第 1 及ぴ第 2 の配管、 第 1 か ら第 3 の開閉弁、 リ リ ーフ弁か ら なる。 加圧ガス供給 源は第 1 の開閉弁の入力ポー ト に接続され、 出力ポー ト には 第 1 の配管が接続さ れる。 この第 1 の配管はさ ら に分岐 して 一方が差圧セ ンサの一方のポー ト 、 も う 一方が第 2 の開閉弁 の入力ポー ト に接続される。 リ リ ーフ弁 と 第 3 の開閉弁はこ の第 1 の配管の任意の位置に接続される。 第 2 の配管は被測 定物に接続され、 これも分岐 して一方が差圧セ ンサの一方の ポー ト 、 も う 一方が第 2 の開閉弁の出力ポー ト に接続される よ う に構成する。
以上のよ う な構成に よ り 、 マス タや配管の一部に密閉 され た加圧圧力を維持するのではな く 、 第一の配管内に リ リ ーフ 弁で決め られた圧力を維持する こ と によ り 差圧を測定する。
ま た、 2 ) 及び 3 ) 〜 9 ) は加圧ガス と して送気ポンプに よ る圧縮空気を用いた こ と を特徴と し、 第 1 の開閉弁を除い た上記構成に加え、 第 1 の配管 と 差圧セ ンサのポー ト の接続 部又は接続部の直前に、 送気ポンプに よ る脈流を抑える脈流 抑制手段を配設する よ う に構成 したものである。
以上のよ う な構成に よ り 、 ダイ ァフ ラ ムな ど脈流に よ る圧 力変動が差圧センサの検出に影響を抑える こ と に よ り 差圧を 測定する。
上記何れの場合に も、 よ り 正確な漏れ測定を行 う ため、 被 測定物の容積の情報 と 、 差圧セ ンサの変動値を元に漏れ量を 計算 して結果を判断する よ う にする。 勿論、 必要に応 じ、 漏
れ量ではなく 変動値だけで判断してもよい。
また、 7 ) 及び 8 ) はよ り 正確な漏れ測定を行う ため、 被 測定物の容積を自動で計測する よ う に したこ と を特徴と し、 上記構成に加えて、 ゲージ圧セ ンサ (絶対圧セ ンサでも よ い) を第 2の配管に接続される よ う に構成する。
さ ら に、 9 ) は上記構成において、 リ ーク テスタ 自身の漏 れを補正する機能を付与したこ と を特徴とする。
1 0 ) 及び 1 1 ) は被測定物を内視鏡に限定したものであ り 、 内視鏡の容積情報及び判断基準を予め装置に記憶させて おき、 内視鏡の種類を入力する こ とで、 適合するデータ を元 に漏れ検査を行う よ う にする。
上記のよ う に構成 したこ と で、 簡単な構成で高精度な リ ー ク検知が可能になる。'
産業上の利用可能性
本発明によれば、 簡単な構成で高精度な リ ーク検知が可能 な リ ークテスタを提供する こ とができる。