WO2000058100A1

WO2000058100A1 - Procede et dispositif de remplissage d'encre dans une cartouche

Info

Publication number: WO2000058100A1
Application number: PCT/JP2000/001846
Authority: WO
Inventors: Satoshi Shinada; Yuichi Nakamura; Hisashi Koike; Yukiharu Suda
Original assignee: Seiko Epson Corporation
Priority date: 1999-03-29
Filing date: 2000-03-27
Publication date: 2000-10-05
Also published as: TWI247686B; CA2334145A1; EP1080918A1; AU3328400A; KR20010043164A; DE60010996D1; HK1036034A1; US6332481B1; MY121880A; CN1108238C; KR100411028B1; TW520329B; US20010052370A1; US6539985B2; EP1080918A4; US20010050113A1; SG103328A1; EP1080918B1; ATE267707T1; DE60010996T2

Description

明細書インクカートリッジのインク充塡方法、及びその装置技術分野

本発明は、印刷信号に対応してィンク滴を吐出する記録へッドにィンクを供給する着脱可能なィンクカートリッジへのィンクの充塡技術に関する。背景技術

インクジエツト式記録装置の記録へッドは、インク供給流路を介してインクカートリッジに接続され、インクカートリッジからインクの供給を受けるように構成されている。このようにキヤリッジに搭載されるィンクカートリッジは、キヤリッジの移動によるインク液面の変動を防止するため、通常、インクを含浸させた多孔質材を大気連通口が形成された容器に収容して構成され、容器に設けられたインク供給口から記録へッドにインクを流下させるように構成されている。

このようなインクカートリッジは、内部にィンクを充塡する際には、インク供給口周辺に充分にインクが充塡されていないと、ィンクの使用途中で大気連通口から侵入した空気がィンク供給口に入り込みやすく、インク力一トリッジ内部にインク供給口から排出されずに残留するィンクが増えたり、記録ヘッドに空気が侵入して印刷品質の劣化を招くなどの不具合が発生することがある。

さらに、インクが消費され尽くされた段階で、新しいものに交換されて破棄されているが、資源保護の観点から再利用するのが望ましい。このため、例えば特開平 9 - 39262号公報に見られるように、大気連通口からィンクを圧入するィンク充塡技術が提案されている。

しかしながら、大気連通口は、インクカートリッジ内部のインクの蒸発を抑制する目的で、一般的に流体抵抗の大きな流路、例えばキヤビラリを介して大気に開放されているため、インク供給、補給に時間を要するばかりでなく、インクの充塡後に大気連通孔にインクが残留しやすく、このインクが乾燥、固化して大気連通孔を封止してしまい印刷に支障を来す等の問題がある。

さらには、インク供給口とは反対側からインクを注入するため、記録へッドへのィンクの排出特性を支配するインク供給口近傍のィンク充塡率が低く、記録ヘッドへのインクの供給が不安定となったり、またインクが消費された段階では多孔質材の空孔にはィンクと置換してエアが入り込んでいるため、力一トリッジ全体への充塡率が低いという問題がある。発明の開示

本発明は、大気連通口により大気に連通する容器にィンク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備えたィンクカートリツジのインク充塡方法において、前記インク供給口から充塡用インクを前記容器に供給することによってインク力一トリッジにィンクを充塡する。これにより、インク供給口を注入管にセットすると、注入管により弁体が押し上げられ、インク供給流路が開放されるので、インクを注入するとインク供給口からインクが流れ込んで減圧されている多孔質体に吸収される。

したがって、本発明は、短時間でインクを高い充塡率で、しかもインク供給口の近傍に確実に充塡することができるインク力一トリッジの製造方法を提案することである。

また本発明の他の目的は、上記製造方法に適した充塡装置を提供することである。図面の簡単な説明

第 1図は、本発明に適用可能なインクカートリッジの一実施例を、記録装置のキャリッジに装着した状態で示す図である。第 2図は、本発明のインク充塡装置の一実施例を示す図である。第 3図（ a ) 、 ( b ) は、それぞれ同上インク充塡装置へのィンク力一トリッジの装着工程を示す図である。

第 4図は、本発明のインク充塡技術に好ましいィンク供給口の他の実施例を示す断面図である。

第 5図は、本発明のインク充塡装置の他の実施例を示す図であり、第 6図（a ) 、（b ) は、それぞれ同上充塡装置の充塡工程を示す図である。

第 7図は、カラーインクカートリッジの一実施例を示す図であり、第 8図（a ) 、（b ) .は、それぞれ同上インクカートリッジに付帯されている記憶手段の表裏の構造を示す図であり、また第 9図は、同上インクカートリッジが記録装置のキヤリッジに装着された状態を示す断面図である。

第 1 0図、及び第 1 1図は、本発明のインク充塡装置の他の実施例を、排気状態、及ぴィンク充塡状態として示す図である。発明を実施するための最良の形態

そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。第 1図は、本発明の充塡技術を適用するのに最適なィンクカートリッジのー実施例を、キャリッジに搭載された状態で示すものであって、ィンクカートリッジ 1は、インク室 2と連通するインク供給口 3がその一側面に形成され、また上面には大気連通口 1 aが形成されていて、記録ヘッド 6を固定するキャリッジ 4の所定位置に搭載されたとき、記録へッド 6に連通するインク供給針 5がインク供給口 3に液密に結合してィンク室 2のインク、この実施例ではィンク室 2に収容されている多孔質体 2 aに含浸されているィンクを記録へッド 6に供給する。

ィンク供給口 3には、中心部にィンク供給針 5の周囲と液密に係合可能な筒状通孔を備えたパッキン 1 0が陥入されている。パッキン 1 0のインク室 2側にはインク供給針 5の挿入により拡開し、かつ後述する弁体 1 1により封止される弁座部 1 0 aが形成されている。

パッキン 1 0の上部には開口 1 2 aを介してインク室 2に連通する筒状のインク誘導室 1 2が形成されている。弁体 1 1は、軸方向に移動可能に圧縮バネ 1 3により弁座部 1 0 aに常時付勢されてインク誘導室 1 2に取付けられている。また、インク供給口 3の上端には、多孔質体 2 a と接するようにフィルタが固定されている。

第 2図は、同上インク力一トリッジに適したィンク充塡装置の一実施例を示すものであって、インク貯蔵タンク 2 0は、上面にインクカートリッジを規定の位置にセットできる台部 2 0 aを備え、ここにインク力ートリッジ 1のィンク供給口 3 と気密的に接合可能で、かつ下端がィンク Kに連通する注入管 2 1が垂設されている。ィンク注入管 2 1の上部は、記録ヘッドに連通するインク供給針 5と同様に、テ一パ状に形成され、ここにインク流出口 2 1 aが穿設され、また突出長さはカートリツジ 1がセットされたとき、弁体 1 1を弁座部 1 0 aから離間させる程度の長さに調整されている。貯蔵タンク 2 0の上部には、インクカートリッジ 1の上部の大気連通口 1 aに負圧を作用させる吸引手段 2 2が、インクカートリッジ 1の載置に障害とならない位置に設けられた支柱 2 3に上下方向（図中矢印 A) に移動可能に設けられている。吸引手段 2 2は、一端にインクカートリッジ 1の大気連通口 1 aに気密的に弾接する接続口 2 4 aを有する吸引管 2 4を備え、他端には図示しない吸引ポンプが接続されている。

この実施例において、インク力一トリッジ 1がキヤリッジ 4に装着されると、第 1図に示したようにインク供給針 5の先端により弁体 1 1が押し上げられ、インク供給流路が開放され、記録ヘッド 6での消費に見合うインクをインク室 2から供給する。

力一トリッジ內のィンクが消費され尽くすと、キヤリッジ 4からインクカートリッジ 1を取り外し、第 2図に示したインク充塡装置に装着する。すなわち、インク供給口 3を注入管 2 1に位置合わせし（第 3図 ( a ) ) 、インクカートリッジ 1を台部 2 0 aにセットすると（第 3図 ( b ) ) 、注入管 2 1の先端により弁体 1 1がパネ 1 3に抗して押し上げられ、インク供給流路が開放される。

ついで、吸引管 2 4の先端をィンク力一トリッジ 1の大気連通口 1 a に位置合わせして吸引手段 2 2を降下せると、接続口 2 4 aが大気連通口 1 aに気密的に接続される。この状態で、図示しない吸引ポンプを作動させると、インク室 2に負圧が供給され、多孔質体 2 aに含まれている大気が排除される。このようにしてインクカートリッジ 1 と貯蔵タンク 2 0との水頭差以上の負圧が作用すると、インクが流れ込み、多孔質体 2 aの毛細管力により多孔質体 2 aに徐々に吸収されていく。

所定量のインクの充填が終了した段階で、吸引ポンプによる負圧の供給を停止して、インクカートリッジ 1を注入管 2 1から取り外すと、ノネ 1 3に押された弁体 1 1が追従移動して弁座部 1 0 aに弾圧されるから（第 3図（a ) ) 、インク供給口 3が弁体 1 1で閉塞されてインク充塡後のィンクの漏洩が防止される。

第 4図は、インク供給口側からインクを充塡するのに適したインク力ートリツジの一実施例を示すものであって、. ィンク供給口 3の開口 1 2 aの多孔質側の壁面が、多孔質側に拡開するように斜面 1 2 bとして形成されている。

この実施例によれば、インク供給口 3に流れ込んだインクが、斜面 1 2 bに沿って多孔質体 2 aが存在する側に流れるため、開口 1 2 aの空間やフィルタ一 1 4に停滞している気泡を多孔質体 2 a側に押し流しつつ、インク供給口 3から十分に離れた領域までインクを流れ込ませることができる。

なお、上述の実施例においてはキヤリッジに搭載されるィンクカートリッジに例を採って説明したが、キヤリッジに記録へッドだけを搭載する一方、インクカートリッジを函体側に設置してィンク供給チューブによりカートリッジのィンクを記録へッドに供給する記録装置におけるィンク力一トリッジとインク供給チューブとの接合機構に適用しても同様の作用を奏することは明らかである。また、上述の実施例においては、力一トリッジにィンクをリフィ一ルする場合に例を採って説明したが、インクカートリッジに最初にィンクを充塡する場合にも同様の方法で効率的にィンクを充塡できることは言うまでもない。

また、上述の実施例においては、大気連通口 1 aからインクカートリッジ内の空気を吸引しつつ、ィンク Kをインク貯蔵タンク 2 0から吸い上げているが、一旦、インクカートリッジ内の空気を排出して所定圧まで減圧した後、インク貯蔵タンクに接続して別工程としてインクを注入するようにすることもできる。

この場合には、大気連通口 1 aを予め剥離可能なフィルムなどを熱溶着して封止してから、吸引ポンプに連通した排気管をインク供給口 3に気密的に挿入して弁体 1 1を押し上げてインク力一トリッジの内部を減圧し、所定圧まで減圧した段階で排気管を引き抜く。排気管が引き抜かれると弁体 1 1によりインク供給口 3が封止されて内部の減圧状態が維持される _c

次にインク貯蔵タンク 2 0に連通する前述の注入管 2 1をインク供給口 3に挿入することにより、力一トリッジ内部とインク貯蔵タンク 2 0 と間の差圧によりィンクが力一トリッジ内に流れ込み充塡される。これによれば、ィンク供給口側にのみ接続機構を用意するだけでインクが充塡できるので、装置の小型化、簡素化を図ることができる。

第 5図は、インク充塡装置の別の実施例を示すものであって、インク充塡装置は、大気連通口 1 aを閉鎖する密閉手段 3 0を備え、またインクカートリッジ 1のィンク供給口 3と気密的に接合可能な注入管 2 1 の下端に、負圧を作用させる図示しない吸引ポンプに連通した負圧供給管 3 1 と、インク連通管 3 2とを選択的に連通させる手段、この実施例では三方バルブ 3 3を介して接続されている。

この実施例において、ィンクを充塡すべきインクカートリッジ 1をィンク充塡装置に装着すると、第 2図及び第 3図に示したごとくに弁体 1 1が注入管 2 1により押し上げられてインク供給流路が開放される。ついで、バルブ 3 3により注入管 2 1 と負圧供給管 3 1を連通させると、吸引手段の負圧がインク室 2に供給され、多孔質体 2 a内の空気が排除される。インク室 2が充分に減圧された段階で、バルブ 3 3を操作してインク連通管 3 2を注入管 2 1に連通させると、インク Kがィンク室 2 に流れ込んみ、カートリッジにインクが充填される。

この実施例によれば、インク供給口 3からインクカートリッジ内の空気を排出するため、この近傍の空気をより確実に排除して、インク供給口の領域にインクを確実に充塡することができ、記録へッド 6への気泡の流れ込みを防止して、記録へッドにインクをより確実に供給できる力 —トリッジを製造することができる。

また、インクの注入とは独立に空気を排除するため、インク室 2に対して充分に強い負圧を、充分な時間を掛けて作用させて、多孔質体 2 a の空気を確実に排出させることができる。なお、このような十分な空気の排除は、前述の第 2図に示した方法においても、注入管 2 1の途中に止弁を設けることによって容易に実現することができる。

以上の実施例は、インク力一トリッジの内部を減圧して直ちにィンクを充塡する場合について説明したが、インク含浸用多孔質体 2 aを親水化処理、または親インク化処理してからインクを充塡すれば、減圧を行わなくともインク含浸用多孔質体 2 aの毛細管力によりィンクを充塡することが可能である。

このようなインク含浸用多孔質体 2 aの親水化処理は、水、エチレングリコ一ルゃグリセリンなどの多価アルコールまたはその水溶液、界面活性剤またはその水溶液、あるいはこれらの複合溶液をインク含浸用多孔質体 2 aに含浸させた後、脱水および/または乾燥させることによつて実現できる。したがってインクが消費された後のィンクカートリッジのィンク含浸用多孔質体 2 aは、依然として親水性を備えているため、減圧工程を必要とすることなく、毛細管力によりインクを充塡することができる。なお、インク含浸用多孔質体 2 aに揮発性成分が揮発した後のィンクが残留している場合には、通水するなどにより成分調整を行うと、より特性の安定したインクカートリッジを製造することができる。また、インク貯蔵タンク 2 0には、中空糸膜で構成された気水分離ュニットを通過させたり、テフロン等の沸石に接触させたりしてインクに溶存している気体を脱離させた脱気処理後のィンクを収容すればより、インク含浸用多孔質体 2 aに対する浸透性が向上して、多孔質体 2 a全体に均一にインクを充塡することができ、充塡率が向上する。

さらには、上述の実施例においては、インクカートリッジ側の負圧や、毛細管力によりインクを注入しているが、減圧処理されたィンクカートリッジのィンク供給口から注入用ィンクを加圧ポンプによりィンクを圧送して供給しても同様の作用を奏することは明らかである。

ところで、減圧や加圧により充塡用インクを注入すると、充塡終了間際にはィンクが大気連通口 1 aの近傍にまで上昇して大気連通口 1 aからから噴き出す虞がある。このため、少なくとも注入工程の終盤には大気連通口 1 aから空気を注入したり、またインク注入工程の終了間際には大気連通口 1 aを蓋体等により封止して内部空間の空気圧を上昇させるのが望ましい。

また、インク供給口の近傍に気泡を残すことなくインクを注入するために、ィンク注入の初期にはィンクの流速を例えば 1 0 g / m i n程度と高く設定しておく。このようにインクの流速が高い場合には、第 6図 ( a ) に示したようにフィルタ 1 4に停滞している気泡 1 5が、インクの動圧によりインク含浸用多孔質体 2 aに移動する。同時に、インクの流速が速いため、カートリッジの底部から突出したィンク供給口 3からインク室 2に噴出するインクは、インク供給口 3の直上に位置する多孔質体 2 aに大きな流体抵抗を受けて図中矢印で示すように水平方向に広がり、インク供給口 3よりも下部にも回り込んで、インク供給口 3の下部に生じた空間 1 6にも確実にインクが流れ込む。これにより、たとえインク供給口近傍に多孔質体 2 aが存在しない領域が存在しても、インク供給口近傍に確実にインクを充塡することができる。

このようにして予め定められた量、例えばカートリッジ容量の 1 / 2 のインクが流入した段階で、インクの流速を例えば 1 Z 2程度、この実施例では 5 g Z m i nまで下げる。これにより、インクが多孔質体 2 a に徐々に吸収されるため、インク供給口近傍から追い出された気泡 1 5 は、第 6図（b ) に示したように上昇するインクの壁 1 7によりカートリッジの上部空間に追いやられ、大気連通孔 1 aから外部に排出される。そして、注入工程の最後の段階では、十分に脱気されたインクを注入すると、たとえインク供給口 3の近傍の多孔質体 2 aに気泡が停滞、残留していても気泡がィンクに溶解されるため、印刷途中でのィンク切れを防止することができる。

また、ィンクをカートリッジの規定量よりも多少多目に注入してから、インクが規定量となるように過剰分をインク供給口 3から吸引して排出すると、インク供給口近傍の気泡が溶け込んだィンクを除去することができる。このときにも、上述したように最後に十分に脱気したインクをインク力一トリッジの容量よりも過剰となるように注入してから、過剰分を吸引により排出すれば、気泡を溶解させたインクを排出して、インクカ一トリッジのインクの脱気度を高い状態に維持することができる。さらに、インクの注入初期の段階では、顔料や染料等の成分濃度が低いインクを注入し、その後に成分濃度が高いインクを注入すると、注入初期には成分濃度が低く、比較的浸透しやすいインクが、初期状態ではインクの吸収が比較的低い多孔質体 2 aのインク供給口 3の領域から中ほどの領域まで確実に浸透する。このようにして多孔質体 2 aがインク溶媒により濡れてィンクが浸透しやすくなつた段階で、成分濃度の高いインクが流入するため、多孔質体 2 aへに気泡の残留率を極めて低く抑えつつィンクの注入が可能となる。

このようにして、インクの充塡が終了した段階では、多孔質体 2 aのインク供給口側には成分濃度の高いインクが、また上部には成分濃度の低いィンクが偏って存在するものの、工場から出荷されてから消費者の手に渡るまでの期間に、拡散現象により混合されて印刷に適した均一な濃度のィンクとなる。

ところで、インクカートリッジの中には、インク量、製造年月日、型番等のカートリツジ情報の他に、ィンクの改良等による印刷条件の変更を記録装置に反映させるため、印刷条件を規定したデータを格納した記録手段を付帯させたものが存在する。

第 7図は、このようなインクカートリッジのうち、カラーインク用のインク力一トリッジの一例を示すものであって、カートリッジ 4 0を構成する容器 4 1は、壁により複数、この実施例では 5つの部屋 4 2、 4 2、 4 2に分割され、それぞれの部屋 4 2にはインク供給口 4 3が形成され、側面には上述の力一トリッジ情報等のデータを格納した記憶手段 4 4が取付けられている。

記憶手段 4 4は、第 8図に示したように回路基板 4 5の表面に外部の接点 4 6 と接続可能な電極 4 7を形成するとともに、この電極 4 7に接続する半導体記憶素子 4 8を実装して構成されている。

このようなインク力一トリッジは、第 9図に示したようにキヤリツジ 4に搭載されて規定位置に装着されると、記憶手段 4 4の電極 4 7がキャリッジ 4に設けられている接点 4 6とコンタクトを形成して記録装置の制御手段により半導体記憶素子 4 8のデータが取り込まれ、情報等が更新される。

このような記憶手段 4 4を備えたインクカートリッジ 4 0を、消費者から回収してリサイクルする場合には、記憶手段 4 4にインク充塡時の情報等を追加した最新の情報に更新する。これにより、適切な情報を格納するリサイクルしたインク力一トリッジを提供することができる。なお、上述の実施例においては、大気連通口 1 aから排気を行ってィンクカートリッジの内部を減圧しているが、第 1 0図、第 1 1図に示したようにカートリツジ全体を真空空間に収容するようにしてもよレ、。すなわち、上部が蓋体 5 0により密閉可能な真空容器本体 5 1に開口 5 2、 5 3を形成し、これら開口 5 2、 5 3を図示しない吸引ポンプ、及び大気開放弁に接続してインク注入領域 5 4を構成する。そして、ィンク注入領域 5 4の底部には駆動機構 5 5により水平方向（図中、矢印 Xで示す方向）に移動可能な基台 5 6を配置し、この基台 5 6にはチュ —ブ 5 7によりィンク貯蔵タンク 5 8に接続する前述の注入管 2 1 と、同様な構造で他端がィンク注入領域 5 4に開放された排気管 5 9と基台 5 6の移動方向線上に植設し、また上部には下端に把持具 6 0を備えた昇降機構 6 1を配置して注入装置を構成する。

このように構成した装置において、ィンクを注入すべきィンクカートリッジ 1を把持具 6 0に固定し、排気管 5 9がィンク供給口 3と対向する位置に基台 5 6を駆動機構 5 5により移動させる。ついで、昇降機構 6 1により力一トリッジ 1を所定の位置まで降下させると、第 1 0図に示したように排気管 5 9がインク供給口 3に挿入され、カートリッジ 1 の弁体 1 1が排気管 5 9に押し上げられて開放される。

この状態で、インク注入領域 5 4を減圧すると、インクカートリッジ 1の空気が下部のインク供給口 3、及び上部の大気連通口 1 aから排気される。所定の圧力まで減圧が進んだ段階で、昇降機構 6 1によりインクカートリッジ 1を引き上げ、ついで駆動機構 5 5によりインク注入管 2 1をィンク供給口 3に対向する位置に移動させ、最後に昇降機構 6 1 によりカートリッジ 1を所定の位置まで降下させると、第 1 1図に示したようにィンク注入管 2 1がィンク供給口 3に挿入される。

この状態で、インク供給流路を構成するチューブ 5 7の止弁 6 2を開放することにより、大気との差圧により加圧されたインク貯蔵タンク 5 8のィンクがインク注入管 2 1からカートリッジ 1に流れ込む。インクが所定量近くまで注入された段階で、図示しない大気開放弁によりインク注入領域 5 4の圧力を上昇させると、前述したように大気連通口 1 a からのィンクの漏れ出しを防止することができる。

なお、ィンクを注入すべきカートリッジの大気連通口 1 aの形成面に封止フィルムを貼着して大気連通口 1 aを封止しておくと、上述のような圧力調整工程を必要とすることなく、インクの漏れ出しを防止することができる。このように封止フィルムにより大気連通孔 1 aが封止されたカートリッジであっても、前述したごとく排気管 5 9がインク供給口 3に挿入されているから、カートリッジの内部は、十分に減圧できる。ところで、上述の実施例においては、インク注入領域 5 4を介してィンク力一トリッジの減圧が終了した時点からィンクを注入するようにしているが、所定圧力まで減圧した後、インク注入領域 5 4の圧力を上昇させ、再度減圧という工程、つまり、減圧、大気圧戻しの工程を 1回以上行ってから、インク注入用の減圧を行うと、圧力衝撃を受けてインク力一トリッジの内部空間や多孔質体 2 aの空気が確実に排出される。また、上述の実施例においては、インク注入領域を減圧して大気との差圧によりインクを注入するようにしているが、力一トリッジを排気した段階で、ポンプによりインクを加圧して注入するようにすることもできる。

さらに、上述の実施例においては、昇降機構によりカートリッジをィンク注入管 2 1、及び排気管 5 9に離脱させているが、カートリッジを上部の一定位置に固定させ、基台 5 6を上下方向、及び水平方向に移動させるように構成しても同様の作用を奏することは明らかである。産業上の利用可能性

本発明は、大気連通口により大気に連通する容器にィンク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をインク供給口に備えたインク力一トリッジを、インク供給口から充塡用インクを供給することによってインクカートリッジにィンクを充塡するようにしたので、ィンク供給口に注入管にセットすると、注入管により弁体が押し上げられ、インク供給流路が開放され、インクがインク供給口側から多孔質体に吸収さるため、記録へッドへのィンクの供給特性を大きく支配するインク供給口近傍のインク充塡率を高めることができる。また、記録ヘッドへのインクの供給流路と同一の流路を介してインクを注入するため、大気連通孔からインクを注入する場合に比較して短時間で、しかも大気連通孔をインクで目詰まりさせることなくインクを注入することができる。

Claims

請求の範囲

1 . インク含浸用多孔質体を収容した容器に、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備えたインクカートリッジに、前記インク供給口から充塡用インクを前記容器に供給して前記インク含浸用多孔質体にィンクを吸収させるインク力 —トリッジのインク充塡方法。

2 . 前記容器を減圧した後に、インクを注入する請求の範囲 1 に記載のインク力一トリッジのインク充塡方法。

3 . 前記容器の減圧に合わせてインクを注入する請求の範囲 1に記載のインク力一トリッジのインク充塡方法。

4 . 前記減圧を、前記容器の空気を前記容器の内部に連通する大気連通孔から吸引除去して行う請求の範囲 2または請求の範囲 3に記载のィンクカ一トリッジのインク充塡方法。

5 . 前記減圧を、前記容器の空気を前記インク供給口から吸引除去して行う請求の範囲 2または請求の範囲 3に記載のインク力一トリッジのィンク充塡方法。

6 . 大気開放した充塡用ィンクを収容した容器に前記ィンク供給口を気密的に接合させて前記インク含浸用多孔質体に吸収させる請求の範囲 1 乃至請求の範囲 5のいずれかに記載のィンク力一トリッジのィンク充塡方法。

7 . インク供給口から充塡用ィンクを圧入する請求の範囲 1乃至請求の範囲 5のいずれかに記載のインク力一トリッジのインク充塡方法。

8 . 前記ィンク含浸用多孔質体を親ィンク化処理した後にインクを充塡する請求の範囲 1に記載のインクカートリッジのィンク充塡方法。

9 . 前記インク含浸用多孔質体の親インク化処理が、水、多価アルコールまたはその水溶液、界面活性剤またはその水溶液、あるいはこれらの複合溶液を前記インク含浸用多孔質体に含浸させる工程と、親インク化処理剤を脱水または/および乾燥させる工程とにより行われる請求の範囲 8に記載のィンクカートリッジのィンク充塡方法。

1 0 . 前記インク供給口から充塡するインクの充塡速度が、後半の方が遅くなるように設定されている請求の範囲 1に記載のインク力一トリツジのインク充塡方法。

1 1 . 前記インク供給口から充塡用インクの注入時において前記インク力一トリッジの内部の圧力を調整する請求の範囲 1に記载のィンクカートリッジのインク充塡方法。

1 2 . 前記インクカートリッジの內部の圧力を、外部からのエアの供給により増大させる請求の範囲 1 1に記载のィンクカートリッジのィンク充塡方法。

1 3 . 前記インク力一トリッジの内部の圧力を、前記力一トリッジの大気連通孔を封止することにより増大させる請求の範囲 1 1に記载のィンクカ一トリッジのインク充塡方法。

1 4 . 充塡用インクを注入した後、前記インク供給口からインクを吸引により排出させる工程を含む請求の範囲 1に記载のィンクカートリッジのィンク充塡方法。

1 5 . ィンク充填の終了時に、既注入されているィンクよりも脱気度が高いインクを注入する請求の範囲 1に記载のィンク力一トリッジのィンク充塡方法。

1 6 . インク充塡の終了時に、既注入されているインクよりも脱気度が高いインクを注入し、前記インク供給口からインクを吸引により排出させる工程を含む請求の範囲 1 5に記載のインク力一トリッジのインク充塡方法。

1 7 . 前記充塡用インクとして成分濃度が異なる少なくとも 2種類のィンクを用意し、成分濃度が低い順番にインクを充塡する請求の範囲 1に記載のィンクカートリッジのィンク充塡方法。

1 8 . 外気から遮断可能なインク注入領域に前記ィンクカートリッジを収容し、前記インク注入領域を減圧して大気との差圧により前記インクを注入する請求の範囲 1に記載のインク力一トリッジのインク充塡方法。

1 9 . 外気から遮断可能なインク注入領域に前記ィンクカートリッジを収容し、前記インク注入領域を減圧した後、前記インク注入領域の圧力を上昇させる工程を少なくとも 1回経た後、前記インク力一トリッジにインク供給口からインクを注入する請求の範囲 1に記載のインク力一トリッジのィンク充塡方法。

2 0 . 外気から遮断可能なインク注入領域に前記インクカートリッジを収容し、前記インク注入領域を減圧した後、前記インク注入領域の圧力を上昇させる工程を少なくとも 1回経た後、前記インク注入領域を減圧して前記ィンクカートリッジにィンク供給口から大気との差圧によりィンクを注入する請求の範囲 1に記載のィンクカートリッジのィンク充塡方法。

2 1 . 外気から遮断可能なインク注入領域に前記インク力一トリッジを収容し、前記インク注入領域を減圧した後、前記インク注入領域の圧力を上昇させる工程を少なくとも 1回経た後、インクを加圧して前記インタカ一トリッジのインク供給口からィンクを注入する請求の範囲 1に記载のィンクカートリッジのインク充塡方法。

2 2 . 大気連通口により大気に連通する容器にインク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備えたインクカートリッジのィンク充塡装置において、前記ィンクカートリッジのィンク供給口と気密的に接合可能で、かつ下端が充塡用インクに連通する注入管を、前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させて前記インク力一トリッジを規定の位置にセットできる基台に設け、また前記ィンク力一トリッジの大気連通口に負圧を供給する吸引手段を設けてなるインク充塡装置。

2 3 . 大気連通口により大気に連通する容器にインク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備え、大気連通口を着脱可能に封止する封止手段を備えたインクカートリッジのインク充塡装置において、

前記インク力一トリッジのィンク供給口と気密的に接合可能で、かつ下端が負圧を供給する吸引手段に連通する排気管を、前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させて前記ィンク力一トリッジを規定の位置にセットできる基台に設けてなるィンク力一トリッジの空気排出部と、

前記ィンク力一トリッジのィンク供給口と気密的に接合可能で、かつ下端が充塡用ィンクに連通する注入管を、前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させて前記インク力一トリッジを規定の位置にセットできる基台に設けてなるィンクカートリッジのィンク充塡部とからなるインク充塡装置。

2 4 . 大気連通口により大気に連通する容器にインク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備えたインク力一トリッジのィンク充塡装置において、

前記インクカートリッジのインク供給口と気密的に接合可能で、かつ下端が充塡用インクに連通し、また負圧を供給する吸引手段に連通する注入管を、前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させて前記ィンク力一トリッジを規定の位置にセットできる基台に設け、さらに前記インク力一トリッジの大気連通口を閉鎖する密閉手段を設けてなるインク充塡装置。

2 5 . 大気連通口により大気に連通する容器にインク含浸用多孔質体を収容するとともに、パネで常時弾接された弁体と、該弁体が当接する弁座部とからなる弁手段をィンク供給口に備えたィンクカートリッジのィンク充塡装置において、

前記ィンク力一トリッジのィンク供給口と気密的に接合可能で、かつ前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させた充塡用ィンクタンクに連通する排気管と、前記インクカートリッジのインク供給口と気密的に接合可能で、かつ前記弁体を弁座部から離間させる程度の長さに突出させた充塡用ィンクタンクに連通する注入管と、前記排気管と注入管とを前記ィンク供給口に揷通させる手段をインク注入領域を形成する容器に収容してなるインク充塡装置。

2 6 . 前記容器が、前記インク注入領域を減圧する排気手段と、弁を介して大気とに連通されている請求の範囲 2 5に記載のィンク充塡装置。