WO2000014770A1 - Tube a decharge gazeuse - Google Patents

Description

明糸田

ガス放電管 技術分野

本発明は、 ガス放電管に関し、 特に、 分光光度計やクロマトグラフィなどの光 源として利用するためのガス放電管に関する。 背景技術

従来、 このような分野の技術として、 特開平 7— 3 2 6 3 2 4号公報に開示さ れている技術がある。 この公報に記載されたガス放電管 （重水素ランプ） 1 0 0 は、 図 9に示すように、 ガラス製の密封容器 1 0 1を有し、 この密封容器 1 0 1 内には発光部組立体 1 0 2がフローティング状態で保持されている。 この発光部 組立体 1 0 2は、 セラミ、ソクス製の支持板 1 0 3， 1 0 4で挟まれた陽極板 1 0 5と、 この陽極板 1 0 5の上方に位置する陰極部 1 0 6と、 陽極部 1 0 5と陰極 部 1 0 6との間に配置させた収束電極板 1 0 7とからなる。 使用に際しては、 陽 極部 1 0 5と陰極部 1 0 6と収束電極板 1 0 7とに所定の電圧を印加することに より、 収束電極板 1 0 7の収束開口 1 0 7 aの上方でアーク放電を発生させ、 こ のアーク放電により発生する光を、 密封容器 1 0 1の投光窓部 1 0 1 aを介して 外部に照射する。 照射された光は、 集光させたり、 微細なスリツ トを通過させる など目的に併せた光学系に導かれる。このとき、光の利用効率を高めるためには、 光強度の一番高い部分すなわち発光中心点を光路上に配置する必要がある。 その ためには、 ランプ 1 0 0をランプハウス 1 0 8の所定の場所に確実にセッ 卜して 発光中心点を正確に位置決めする必要がある。 この目的のため、 この従来の装置 においては、 ランプハウス 1 0 8のランプ収容凹部 1 1 0にランプ 1 0 0をセッ ティングし易くするため、 ランプ 1 0 0に、 別部品のフランジ部材 1 0 9を接着 剤 Rを介して固定している。 なお、 この接着固定にあたって、 フランジ部材 1 0 9のランプ 1 0 0の発光中心点に対する位置合わせを発光中心点を観察しながら 行い、 フランジ部材 1 0 9を密封容器 1 0 1の外周面に固定する。 また、 ランプ 1 0 0をランプハウス 1 0 8にセッティングする場合、 ランプ収容凹部 1 1 0に 設けられた固定ネジ 1 1 1をフランジ部材 1 0 9のネジ揷通穴 1 1 2内に通し、 固定ネジ 1 1 1とナツト 1 1 3とを用いて、 ランプ 1 0 0をランプハウス 1 0 8 に固定する。 そして、 ランプ 1 0 0のステムピン 1 1 4をソケヅ ト 1 1 5に差し 込むことでランプ 1 0 0をセッティングする。 これにより、 発光中心点を所定の 光路上に配置することができる。 発明の開示

しかしながら、 前述した従来のガス放電管には、 次のような課題が存在してい た。 すなわち、 ランプ 1 0 0に対してフランジ部材 1 0 9は別体であり、 接着剤 Rを介在させてランプ 1 0 0に固定されている。 その結果、 フランジ部材 1 0 9 とランプ 1 0 0の発光中心点との位置関係が、 接着剤 Rが硬化する間に変わって しまう虞れがあり、 しかも、 フランジ部材 1 0 9の接着作業に手間がかかる。 ま た、 発光中心点とフランジ部材 1 0 9との位置合わせが精密に行われたランプ 1 0 0であっても、 ランプ収容凹部 1 1 0にランプ 1 0 0を設置する場合、 ネジ揷 通穴 1 1 2はネジ 1 1 1を挿入させる穴ゆえに高精度な位置合わせに適さず、 ラ ンプ 1 0 0の発光中心点の位置合わせを、 作業者の感ゃ所定の調整治具等に頼ら なければならず、 ランプ収容凹部 1 1 0に対するランプ 1 0 0の位置決めを、 高 い精度をもって簡単かつ確実に行うことができないといった問題点があつた。 本発明は、 上述の課題を解決するためになされたもので、 特に、 組立作業性及 び光学系に対する取付け精度を向上させたガス放電管を提供することを課題とす る。

上記課題を解決するため、 本発明に係るガス放電管は、 少なくとも一部が光を 透過する密封容器内にガスを封入し、 この密封容器内に配置させた陽極部と陰極 部との間で放電を発生させることにより、 光透過部から所定の光を放出させるガ ス放電管において、 この密封容器は、 陰極部及び陽極部をそれぞれ独立のステム ピンを介して固定させるステムと、 陰極部及び陽極部を包囲すると共に少なくと も一部が光を透過する材質で形成されたステムに固定されている側管と、 を備え ており、 ステムには、 側管の管軸方向に対して直交する方向に延在し、 ガス放電 管を外部の固定部材に取り付ける際の位置決め基準となる位置決め部を有するフ ランジ部が一体的に設けられていることを特徴とする。

このガス放電管においては、 ステムとフランジ部とがー体に成形されているの で、 ランプを組み立てる際のフランジ部の組付け固定作業を必要とせず、 ランプ の組立て作業の簡素化が図られると同時に、 大量生産が容易となる。 しかも、 ス テムとの一体化が図られたフランジ部に位置決め部を積極的に設けることで、 よ り高精度なランプセヅティングを可能にする。

ステムの密閉容器の内側表面上に当接し、 反対面で陽極部を支持している陽極 支持板と、 陽極支持板の露出表面に当接しており、 陽極部を露出させる開口部を 有しているセラミック製のスぺーザと、 スぺーザの露出表面に当接して陽極部に 対峙され、 スぺ一ザの開口部と同軸の収束開口を有している導電性部材からなる 収束電極板と、 をさらに備えていることが好ましい。

このような構成を採用した場合、 ステムと陽極支持板とスぺーザと収束電極板 とが段積み状態で互いに接触し合っているので、 陽極部や収束電極板で発生した 熱をステムを介して外部に放出することができ、 ステムにヒートシンク機能をも たせることができる。 しかも、 組み立てにおいては、 ステム上に各構成部材を積 み上げていくという簡単な組立て作業で、 ステムと収束電極板との位置関係を高 精度に規定することができる。 このことは、 ステムに一体化させたフランジ部に 対する発光中心点の位置合わせに寄与する。

この位置決め部は、 ガス放電管を取り付ける外部の固定部材のステム設置部に 設けられた位置決め孔に嵌合する位置決めピン、 あるいはステム設置部に立設さ せた位置決めピンを挿入させる位置決め孔若しくは切込み部を有していることが 好ましい。 この場合、 ピン一孔の関係をもった位置決めを可能にし、 フランジ部 に位置決めピンあるいは位置決め孔若しくは切込み部を設けるだけの簡単な構造 により、 高精度なランプセッティングを可能にする。

あるいは、 位置決め部は、 ガス放電管を取り付ける外部の固定部材のステム設 置部の形状に合致するように、 フランジ部から側方に突出させた突起部あるいは フランジ部の外周に設けられた切落し部を有していることが好ましい。 または、 フランジ部の外周形状が所定の多角形であってもよい。 この場合、 フランジ部の 外形自体に特徴をもたせており、 利用状況に応じ、 突起部又は切落し部あるいは 外径自体の形状変更により様々な対応を可能にし、 簡単な構成をもって、 高精度 なランプセッティングを可能にする。

本発明は以下の詳細な説明および添付図面によりさらに十分に理解可能となる。 これらは単に例示のために示されるものであって、 本発明を限定するものと考え るべきではない。

本発明のさらなる応用範囲は、 以下の詳細な発明から明らかになるだろう。 し かしながら、 詳細な説明および特定の事例は本発明の好適な実施形態を示すもの ではあるが、 例示のためにのみ示されているものであって、 本発明の思想および 範囲における様々な変形および改良はこの詳細な説明から当業者には自明である ことは明らかである。 図面の簡単な説明

図 1は、 本発明に係るガス放電管の第 1の実施形態を示す断面図であり、 図 2 は、 その平面図である。

図 3〜図 8は、 本発明に係るガス放電管の第 2〜第 7の実施形態をそれぞれ示 す平面図である。

図 9は、 従来のガス放電管を示す断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 添付図面を参照して、 本発明に係るガス放電管の好適な実施形態につい て詳細に説明する。 説明の理解を容易にするため、 各図面において同一の構成要 素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、 重複する説明は省略する。

図 1は、 本発明に係るガス放電管の第 1の実施形態である重水素ランプを示す 断面図である。同図に示す重水素ランプ 1はへッドオン型の重水素ランプであり、 この重水素ランプ 1は、 重水素ガスが数 T o r r程度封入された密封容器 2を有 し、 この密封容器 2内には発光部組立体 3が収容されている。発光部組立体 3は、 ステム 4上に当接して配置させたセラミックス製の陽極支持板 5を有し、 この陽 極支持板 5上に陽極板 6を配置させることで、 ステム 4に対して陽極板 6を離間 させている。 この陽極板 6は、 ステム 4を貫通するように固定させたステムピン 1 0 aの上端に対して溶接固定されている。

また、 この陽極支持板 5上には陽極板 6を挟み込むようにセラミックス製のス ぺーサ 7が配置され、 このスぺーサ 7上には収束電極板 8が当接して配置され、 収束電極板 8に設けられた収束開口 8 aは、 スぺ一サ 7の開口 7 aに臨むように して配置されており、 収束電極板 8を陽極板 6と対峙させている。 このように、 ステム 4と陽極支持板 5とスぺ一サ 7と収束電極板 8とが段積み状態で互いに接 触し合っているので、 陽極板 6や収束電極板 8で発生した熱は、 陽極支持板 5と スぺ一サ 7とステム 4を介して外部に伝導させて放出することができ、 ステム 4 にヒートシンク機能をもたせている。 また、 ステム 4と収束電極板 8との位置関 係が高精度に規定され、 このことは、 ステム 4に対する収束開口 8 aの位置決め に寄与する。

さらに、 収束開口 8 aの側方には、 スぺーサ 7の上方に位置する陰極部 9が設 けられ、 この陰極部 9は、 ステム 4を貫通するように固定させたステムピン 1 ひ bの上端に溶接固定されて、 電圧印加に伴い熱電子を発生する。 そして、 陰極部 9と収束開口 8 aとの間には、 光路 （図中の収束開口 8 aの直上方向、 つまり矢 印 A方向に形成される） から外れた位置に放電整流板 1 1が設けられ、 この放電 整流板 1 1には、 陰極部 9から放出された熱電子を通過させるための矩形開口の 電子放出窓 1 l aが設けられている。 また、 放電整流板 1 1は収束電極板 8の上 面に溶接固定され、 この放電整流板 1 1には、 陰極部 9の上方及び電子放出窓 1 1 aとは反対側にあたる後方を囲むようにして断面 L字形のカバー板 1 2が設け られている。 このカバ一板 1 2は、 陰極部 9から出るスパッ夕物あるいは蒸発物 が、 石英ガラス又は紫外線透過ガラス製の投光窓部 1 5に付着しないようにして いる。

このような構成の発光部組立体 3は密封容器 2内に設けられるが、 この密封容 器 2内を数 T 0 r rの重水素ガスで満たす必要性から、 ステム 4には、 排気管 1 3が固定され、 この排気管 1 3を利用することで、 密封容器 2内の空気を一旦抜 いた後、 所定圧の重水素ガスを適切に充填させることが可能になる。 充填後は、 図に示されるように排気管 1 3を封止することにより、 密封容器 2を封止する。 また、 密封容器 2は、 ステム 4の上面に抵抗溶接させたコバール金属製の側管 1 4を有し、 この側管 1 4の頂部には U V透過ガラス製の投光窓部 1 5が固定され ている。 なお、 側管 1 4全体をガラスで形成し、 側管 1 4の頂部をガラス製の投 光窓部 1 5としてもよい。

ここで、 ステム 4は、 コバ一ル金属からなり、 図 1及び図 2に示すようにフラ ンジ部 4 Aの張り出し成形によって略菱形状の平板に形成されている。 このフラ ンジ部 4 Aは、 側管 1 4の管軸方向に対して直交する方向に延在し、 ステム 4に 一体的に形成されている。また、 このステム 4は、重水素ランプ 1の発光部分（収 束開口 8 aの前方でアークボール Sが発生する部分） に対する基準位置として利 用される。 すなわち、 フランジ部 4 Aの底面 4 aに対してアークボール Sの発光 中心点 P ( Xマーク） が一定の距離関係を保つように組み立てられており、 これ は、 ステム 4を利用したランプを高精度に位置決めした状態での装着を可能にす る。 このようなステム 4は、 ランプハウス 1 6に設けられたキヤビティ状のステム 設置部 1 7内に収容され、 この場合、 ステム 4の底面 4 aをステム設置部 1 7の 載置面 1 7 aに当接させる。 また、 載置面 1 7 aには左右一対の取付ネジ 2 0が 植設され、 ステム 4のフランジ部 4 Aには、 各取付ネジ 2 0に対応する位置にネ ジ揷通穴 2 1が設けられている。 よって、 ランプ 1をランプハウス 1 6にセッテ イングする場合、 取付ネジ 2 0をフランジ部 4 Aのネジ揷通穴 2 1内に通し、 ス テム設置部 1 7の載置面 1 7 aにステム 4の底面 4 aを当接させ、 その後、 取付 ネジ 2 0とナツ ト 1 9を用いてランプ 1をランプハウス 1 6にしつかりと固定す る。 このランプ装着にあたって、 発光中心点 Pの位置は、 管軸方向 Xにおいて正 確に位置決めされているが、 管軸に対して直交する方向 Yにおいて不正確になつ ている。 これは、 ネジ揷通穴 2 1自体がもつ許容誤差の大きさからくる。

そこで、 ランプ 1の Y方向の位置決めを達成するため、 ステム 4のフランジ部 4 Aには、 位置決め部の一例としての位置決め孔 2 2が設けられており、 この位 置決め孔 2 2に対応するように、 載置面 1 7 aには、 位置決めピン 2 3を立設さ せている。 そして、 位置決め孔 2 2と位置決めピン 2 3との嵌め合い精度を高め ることで、 取付ネジ 2 0とネジ揷通穴 2 1とに依存しない高精度な位置決めを可 能にする。 この場合、 ピン一孔の関係をもった位置決めを可能にしており、 フラ ンジ部 4 Aに位置決め孔 2 2を設けるだけの簡単な構造により、 高精度なランプ セッティングを可能にする。 なお、 図 1の符号 2 5は、 ステムピン 1 0に所定の 電圧を供給するための差し込みソケッ トである。

次に、 前述した重水素ランプ 1の動作について、 簡単に説明すると、 先ず、 2 0秒程度、 外部電源から陰極部 9に 1 0 W程度の電力を供給し、 陰極部 9を予熱 する。 その後、 陰極部 9と陽極板 6との間に 1 5 0 V程度の直流開放電圧を印加 して、 アーク放電の準備を整える。

その準備が整った状態で、 陰極部 9と陽極板 6との間に 3 5 0 V〜5 0 0 V程 度のトリガ電圧を印加する。 このとき、 陰極部 9から放出された熱電子は、 放電 整流板 1 1で整流させられながら、 収束電極板 8の収束開口 8 aで収斂し、 陽極 板 6に至る。 そして、 収束開口 8 aの前方にアーク放電が発生し、 このアーク放 電によるアークボール Sから取り出される紫外線は、 投光窓部 1 5を透過して外 部に照射される。 このとき、 発光中心点 P ( Xマーク） が、 図示しない反射ミラ —の焦点上に位置すると、 受光対象物 （例えば、 分光光度計における 5 0〜 1 0 0〃m程度の光学スリツ卜） に入射させる紫外線の光強度を最大限にまで高める ことができる。

本発明は、 前述した実施形態に限定されるものではなく、 各種の変形例が考え られる。 例えば、 密封容器内に充填されるガスは、 重水素ガスに限られるもので はなく、 水銀、 ヘリウム、 ネオンなどのアーク放電により発光を利用できる各種 の放電ガスを用いることができる。 また、 位置決め部には各種の実施形態が考え られる。 そのいくつかを以下に説明する。

例えば、 図 3に示すように、 菱形のフランジ部 4 Bには、 位置決め部の一例と して一対の切込み部 2 6が対向して形成され、各切込み部 2 6に対応するように、 菱形のステム設置部 2 7の載置面 2 7 aに、位置決めピン 2 8を立設させている。 そして、 切込み部 2 6と位置決めピン 2 8との嵌め合い精度を高めることで、 ラ ンプ 1の高精度な位置決めを可能にする。 この場合、 ピン—切込みの関係をもつ た位置決めを可能にし、 フランジ部 4 Bに切込み部 2 6を設けるだけの簡単な構 造により、 高精度なランプセッティングを可能にする。

同様に、 図 4に示すように、 円形のフランジ部 4 Cには、 位置決めピン 3 1に 嵌合させるための切込み部 2 9が対向して形成されており、 フランジ部 4 Cの底 面は円形のステム設置部 3 0の載置面 3 0 aにセットされる。

図 5に示すように、 円形のフランジ部 4 Dの底面には、 位置決め部の一例とし て一対の位置決めピン 3 2が対向して突設し、 各位置決めピン 3 2に対応するよ うに、 円形のステム設置部 3 3の載置面 3 3 aには位置決め孔 3 4が設けられて いる。 そして、 位置決めピン 3 2と位置決め孔 3 4との嵌め合い精度を高めるこ とで、 ランプ 1の高精度な位置決めを可能にする。 この場合、 ピン—切込みの関 係をもった位置決めを可能にし、 フランジ部 4 Dに位置決めピン 3 2を設けるだ けの簡単な構造により、 高精度なランプセッティングを可能にする。

図 6に示すように、 円形のフランジ部 4 Eには、 位置決め部の一例として一対 の位置決め突出部 3 5が側方に張り出すように突設され、 各位置決め突出部 3 5 に対応するように、 円形のステム設置部 3 6には、 位置決め突出部 3 5の形状に 合致するような収容部 3 6 bが設けられている。 そして、 位置決め突出部 3 5と 収容部 3 6 bとの嵌め合い精度を高めることで、 ランプ 1の高精度な位置決めを 可能にし、 載置面 3 6 aに対するフランジ部 4 Eの接触面積を大きくすることが でき、 ステム 4のヒートシンク機能を向上させる。

図 7に示すように、 円形のフランジ部 4 Fには、 位置決め部の一例としての切 落し部 3 7が設けられ、 弓状の切落し部 3 7に対応するように、 円形のステム設 置部 3 8は、 切落し部 3 7の外形に合致するような形状をもっている。 そして、 フランジ部 4 Fを載置面 3 8 a上に置くだけで、高精度な位置決めを可能にする。 図 8に示すように、 フランジ部 4 Gは、 位置決め部の一例としてその外周形状 を正方形にしたものであり、 ステム設置部 3 9は、 フランジ部 4 Gの外形に合致 するような形状をもっている。 そして、 フランジ部 4 Gを正方形状の載置面 3 9 a上に置くだけで、 高精度な位置決めを可能にする。 なお、 フランジ部 4 Gの外 形は、多角形であればよく、正三角形や正六角形などに限定されるものではない。 本発明によるガス放電管は、 以上のように構成されているため、 組立作業性の 向上及び相手側のステム設置部に対する取付け精度の向上が図られる。

以上の本発明の説明から、 本発明を様々に変形しうることは明らかである。 そ のような変形は、 本発明の思想および範囲から逸脱するものとは認めることはで きず、 すべての当業者にとって自明である改良は、 以下の請求の範囲に含まれる ものである。 産業上の利用可能性

本発明は、 ガス放電管、 特に、 分光光度計やクロマトグラフィなどの光源とし て利用される重水素ランプに好適に適用可能である。

Claims

言青求の範囲

1 . 少なくとも一部が光を透過する密封容器内にガスを封入し、 前記 密封容器内に配置させた陽極部と陰極部との間で放電を発生させることにより、 前記密封容器の光透過部から所定の光を放出させるガス放電管において、 前記密封容器は、

前記陰極部及び前記陽極部をそれぞれ独立のステムピンを介して固定させる ステムと、

前記陰極部及び前記陽極部を包囲すると共に少なくとも一部が光を透過する 材質で形成されたステムに固定されている側管と、 を備えており、

前記ステムには、 前記側管の管軸方向に対して直交する方向に延在し、 前記ガ ス放電管を外部の固定部材に取り付ける際の位置決め基準となる位置決め部を有 するフランジ部が一体的に設けられていることを特徴とするガス放電管。

2 . 前記ステムの前記密閉容器の内側表面上に当接し、 反対面で前記 陽極部を支持している陽極支持板と、

前記陽極支持板の露出表面に当接しており、 前記陽極部を露出させる開口部を 有しているセラミック製のスぺ一ザと、

前記スぺ一ザの露出表面に当接して前記陽極部に対峙され、 前記スぺーザの開 口部と同軸の収束開口を有している導電性部材からなる収束電極板と、

をさらに備えていることを特徴とする請求項 1記載のガス放電管。

3 . 前記位置決め部は、 前記ガス放電管を取り付ける外部の固定部材 のステム設置部に設けられた位置決め孔に嵌合する位置決めピン、 あるいはステ ム設置部に立設させた位置決めピンを挿入させる位置決め孔若しくは切込み部を 有していることを特徴とする請求項 1又は 2に記載のガス放電管。

4 . 前記位置決め部は、 ガス放電管を取り付ける外部の固定部材のス テム設置部の形状に合致するように、 フランジ部から側方に突出させた突起部あ るいはフランジ部の外周に設けられた切落し部を有していることを特徴とする請 求項 1又は 2に記載のガス放電管。

5 . 前記フランジ部の外周形状は、 所定の多角形であることを特徴と する請求項 1又は 2に記載のガス放電管。